【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

143話 みんな笑顔の食事会

 食事会が始まる。
俺、ミティ、アイリス、モニカ、ニム。
ユナ、リーゼロッテ、マリア。
総勢8人だ。

「タカシ。開会のあいさつをよろしくー」

 アイリスがそう言う。
開会のあいさつか。
まあ一言ぐらいは必要か。
一応、主催者は俺だしな。

「えー。本日はお日柄もよく……。くどくど」

『タカシお兄ちゃん、お話がながーい』

「ふふん。あいさつは手短に済ませてよね!」

 マリアとユナから苦情が入った。
仕方ない。
適当に切り上げよう。

「……というわけで、今日はたくさん飲み食いしよう。乾杯!」

「「「かんぱーい!」」」

 みんなで乾杯する。
お酒とジュースを用意してある。
ニムとマリアはジュースだ。

 他の人はお酒だったりジュースだったりだ。
酒の好きさを順位づけるなら、モニカ<アイリス≦俺<リーゼロッテ<ミティ<ユナといった感じになる。

 ユナはかなり酒が好きだ。
前回のラビット亭での食事会でも、ベロンベロンに酔っ払うまで飲んでいた。
ミティも酒好きだ。
しかし、彼女はあまり酔わない。

 リーゼロッテは、味わうようにして飲む。
俺とアイリスは、そこそこ飲む。
モニカは、こういう席では飲むが、普段はあまり飲まない。

「むっ! このお肉……」

 ミティが肉を口に含み、何かを言おうとする。

「かなりおいしいですね! タカシ様もどうぞ!」

「……! 確かにうまいな!」

『おいしー! お肉! お肉!』

 ミティのオススメの通り、うまい肉だ。
マリアも気に入っている。
みんなでどんどん食べていく。

「このサラダも新鮮でおいしいですわ」

 リーゼロッテがサラダを食べて、ほめる。
アイリスが用意したサラダだ。

「あ、ありがとうございます。これはわたしの畑で取れた野菜です」

「そうなのですか? いい栽培の腕を持っているのですわね」

「えへへ……」

 リーゼロッテの褒めの言葉に、ニムはうれしそうだ。

「切って盛り付けたのはボクだよー」

「まあ、そうなのですか。この盛り付けは、ファルテ帝国の雰囲気がありますが……」

「あ、わかるんだ。うろ覚えで盛り付けただけだけど」

 アイリスは、中央大陸からここ新大陸まではるばるやってきた。
そのため、いろいろな国々の文化や風習を知っている。
マヨネーズも食べたことがあるそうだしな。
彼女の知識や経験は頼りになる。

 その後も、みんなで楽しく食を進めていく。

「さーて。今日のメインディッシュといきますか。タカシ、ちょっと手伝ってよ」

「わかった」

 モニカといっしょに、今日のメインディッシュをテーブルに運んでくる。
魚料理だ。

「マヨネーズと合う魚を探して、試行錯誤したんだよ。ご賞味あれ」

 モニカの自信作だ。
ムニエルみたいな感じかな。

「ふふん。この白い調味料は何かしら?」

「こ、これは……! 噂で聞くマヨネーズでは!?」

 ユナとリーゼロッテがそう言う。
ユナはマヨネーズを知らないようだ。
不思議そうな顔をしている。
リーゼロッテは、マヨネーズのことを噂で聞いたことがあるようだ。

「リーゼロッテさんの言う通り、これはマヨネーズだよ。タカシとアイリスが食べたことがあるそうでね。話を聞いて、がんばって再現したんだ」

 モニカがそう説明する。
ユナとリーゼロッテが魚料理にマヨネーズをつけて、口に運ぶ。

「……! 悪くない味ね!」

「おいしいですわ~! シャルにも食べさせてあげたいですわね。はぐはぐ」

 ユナとリーゼロッテにマヨネーズは好評だ。
良かった。

「よし。俺たちもいただこうか。ミティ」

「そうですね。いただきましょう」

 魚料理にマヨネーズをつけて、口に運ぶ。

「うん! うまい!」

「これはなかなか。魚料理に対する認識を改める必要があるようですね」

『おいしー! おさかな! おさかな!』

 俺とミティは、魚料理よりも肉料理が好きだ。
とはいえ、これほどおいしい魚料理であれば、肉料理に決して引けを取らない。
マリアも気に入っている。

「ふふふ。喜んでもらえたようで良かったよ。がんばったかいがあった」

 モニカが満足気にうなずく。

 その後も、順調に食事会は進んでいく。
みんな、おいしそうに飲み食いしている。
量も適度な感じだ。

「最後はデザートだよ」

「み、みなさんのお口に合うといいのですけど」

 デザートはアップルパイだ。
ニムとモニカがつくった。
もちろん材料はニムの畑でとれたリンゴだ。

「ふふん。相変わらずいい味ね!」

「ボクもこの味は好きだな」

 ユナとアイリスがそう言う。
ユナは前の食事会でもアップルパイを食べている。
アイリスは初めてだ。
2人とも、アップルパイをおいしそうに食べている。

『おいしー! これおいしー!』

「よ、よかった。おかわりもあるからね」

 マリアが幸せそうに頬張っている。
それをニムがニコニコと笑顔で見つめている。
ニムのほうが2歳ぐらい年上だ。
気分はすっかりお姉ちゃんといったところか。

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