【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

101話 ミッション達成とレベルアップ

 さらに数日が経過した。
ミティはあの日以降、力仕事をメインに働いている。
アイリスは力仕事の他、治療魔法による治療なども行っている。

 俺は力仕事や治療魔法による治療を行う他、重要な会談に同席したりもしている。
両陣営の言語に対する理解度を買われているためだ。
異世界言語のチートスキルの恩恵だ。

 意思疎通の魔道具もあるが、完璧ではない。
日常の意思疎通程度なら問題ないが、重要な会談でまさかの行き違いがあれば問題だ。
念のための保険として、俺が同席しているわけだ。
あくまで保険なので、俺が直接交渉したりはしない。

 そうそう。 
サザリアナ王国からの使者の情報によると、ゾルフ砦での防衛戦でも、両陣営とも死者は出なかったらしい。
ケガ人は大量に出たようだが。
とりあえずは一安心だ。

 話を戻そう。
俺が同席している重要な会談とは、戦後処理、交流使節団の派遣、遺跡調査団の派遣などに関するものだ。
あとは国名の考案もあった。

「バルダイン陛下。1つお尋ねする。貴国の名称を教えていただきたい」

 サザリアナ王国からの使者がバルダインにそう尋ねる。

『名称? 我らの国は、我らの国だ。名称などない』

「それは少し困りましたな。現状では、書類などに貴国の名称を記載する際に、”オーガ・ハーピィの国”というような記載にするほかありません」

『ふむ。それで何か不都合があるか?』

「ここから遠く離れたところにも、オーガやハーピィの里があると伺っています。それらの集団と区別するためにも、貴国の名称を考案していただきたく思います」

『なるほど……。少し時間をくれ』

「わかりました。それでは、次の件ですが……」

 バルダインとサザリアナ王国の使者との間で、こんなやり取りがあった。
先日の話だ。

 国名か。
どんな国名になるのだろう。
そんなことを考えながら王宮内を歩いていると、バルダインが近づいてきた。

『おう! タカシ! ここにいたか!』

「バルダイン様。何か御用でしょうか?」

『うむ。先日の会談で話に出た、我が国の名称のことだ。何か案はないか?』

「それは、バルダイン様やナスタシア様でお決めになられたほうがよいのでは? 私は余所者ですよ?」

『それはもっともだ。もちろん、最初はそうしようとしていたのだが……』

 バルダインが難しい顔をする。

「何か問題が?」

『我やナスタシアはそういうことが苦手なのだ』

「では、評議会とか」

『やつらは、方向性が決まっていることの是非を判断するのには長けているが、新たに考案するのは苦手としておる。まずは候補となる名称だけでも考案せねばならん』

「国民から募るのは?」

『特定の者の案を採用すれば、いらぬ軋轢を生みかねん。それは我の本意ではない』

「なるほど。では僭越ながら、考えてみましょう」

『いくつかの名称を考えてくれるとありがたい。それを評議会で選定し、最終的に我とナスタシアが認定する』

「わかりました」

 名称か。
何がいいかな。

「オーガ・ハーピィ連合国。オーピィ王国。ハーガ王国。ハガ王国……」

 思いついた名前をつぶやいていく。

『むっ。そのハガ王国という響きは悪くないな! それを提案してみることにする!』

「えっ。まだ考えて始めたところですが」

『善は急げだ。他にもいい名前を思いついたら、後で教えてくれ』

 バルダインはそう言って去っていった。
いいのだろうか。
こんな短時間で思いついたような名前で。


 まあ国名はまた落ち着いて考えておこう。
次はミッションの件だ。
無事にミッションは達成扱いになっていた。


ミッション
オーガ及びハーピィと和睦しよう。
報酬:スキルポイント20


 これで安心だ。
防衛戦、潜入作戦、戦後の諸作業を通じて、レベルも上がった。
俺、ミティ、アイリスの3人とも、レベルが1ずつ上がった。


レベル16、たかし
種族:ヒューマン
職業:剣士
ランク:D
HP:120(92+28)
MP:150(60+90)
腕力: 90(50+15+25)
脚力: 85(47+14+24)
体力:127(55+17+55)
器用: 68(52+16)
魔力:112(56+56)

武器:アイアンソード
防具:レザーアーマー(上)、スモールシールド

残りスキルポイント40
スキル:
ステータス操作
スキルリセット
加護付与
異世界言語
剣術レベル4
格闘術レベル1
回避術レベル2
気配察知レベル2
気配隠匿レベル1
MP強化レベル3
腕力強化レベル1
脚力強化レベル1
体力強化レベル2
魔力強化レベル2
肉体強化レベル3
闘気術レベル3 「開放、感知、集中」
火魔法レベル5 「ファイアーボール、ファイアーアロー、ファイアートルネード、ボルカニックフレイム、火魔法創造 “十本桜” “バーンアウト”」
水魔法レベル1 「ウォーターボール」
風魔法レベル1 「エアバースト」
治療魔法レベル3 「キュア、ヒール、エリアヒール」
空間魔法レベル2 「アイテムボックス、アイテムルーム」
高速詠唱レベル1
MP消費量減少レベル2
MP回復速度強化レベル1

称号:
犬狩り
ホワイトタイガー討伐者
ジャイアントゴーレム討伐者
オーガ・ハーピィの盟友


レベル14、ミティ
種族:ドワーフ
職業:槌士
ランク:E
HP:103(79+24)
MP: 60(46+14)
腕力:261(79+24+158)
脚力: 49(38+11)
体力: 96(53+16+27)
器用: 46(20+6+20)
魔力: 57(44+13)

武器:アイアンハンマー
防具:レザーアーマー
その他:アイテムバッグ

残りスキルポイント40
スキル:
槌術レベル4
格闘術レベル1
投擲術レベル3
体力強化レベル1
腕力強化レベル4
器用強化レベル2
闘気術レベル3 「開放、感知、集中」
風魔法レベル2「エアバースト、エアリアルスラッシュ」
MP回復速度強化レベル1

称号:
タカシの加護を受けし者
ジャイアントゴーレム討伐者
百人力


レベル16、アイリス
種族:ヒューマン
職業:武闘家
ランク:E
HP:120(92+28)
MP: 62(48+14)
腕力: 73(56+17)
脚力:110(61+18+31)
体力: 86(48+14+24)
器用: 83(64+19)
魔力: 61(47+14)

武器:ガントレット
防具:レザーアーマー
その他:スプールの首飾り

残りスキルポイント35
スキル:
格闘術レベル3
気配察知レベル1
気配隠匿レベル1
脚力強化レベル1
体力強化レベル1
闘気術レベル4
聖闘気術レベル3
聖魔法レベル1「ウィッシュ」
治療魔法レベル2「キュア、ヒール」

称号:
タカシの加護を受けし者
ジャイアントゴーレム討伐者


 スキルポイントの使い道を考えておかないとな。
とはいえ、今は差し迫った危機もないし、慌てて使う必要もない。
ゆるりと考えていくことにしよう。

 夕方。
仕事を終えたミティ、アイリスと合流する。
スキルのことを伝えておこう。

「ミティ、アイリス。今回の戦いを通して、また何か力を強化できる状態になった。何がいいか、考えておいてくれ」

「わかりました!」

 ミティが元気よく返事をする。

「へえ。少し前に強化してもらったばかりなのに、またできるの?」

「ああ。戦いの経験を積んだり、ちょっとした偉業を達成したりすると、強化できる状態になるみたいだ」

 ミッションのことはまだ秘密にしておこう。

「そうなんだ。確かに、ナスタシア様との戦闘はいい経験になったな」

「タカシ様のご活躍で戦争を回避できましたし、最高の結果でした」

 ミティがそう言う。

 確かに、今回の結果は最高だった。
死者を出さずに戦争を回避できた。
戦闘を通してレベルアップした。
ミッションを無事に達成した。
オーガやハーピィとの交友関係を得た。
潜入作戦の成功により、報酬金をもらえる予定。
さらに、冒険者ランクの査定アップも期待できる。

「今回は出来すぎだね。普通に冒険者として活動しているだけなら、月に1~2回強化できるぐらいかなあ」

「そうなんだ。わかった。強化の方針は考えておくよ」

 アイリスがそう言う。

 俺もスキルポイントの使い道をゆっくりと考えていこう。
何がいいかな。

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