【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

63話 アイリスがパーティへ一時加入

 今日も武術や魔剣術の訓練だ。
午前中の稽古が終わった。
ミティ、アイリスと合流する。

 今日は、エドワード司祭もいた。
彼が口を開く。

「タカシくん。少しいいかな?」

「なんでしょう?」

「アイリスに冒険者としての経験を積ませたいと思っているんだ。私は所用で街を離れられない。タカシくんにアイリスを同行させてもいいだろうか?」

 アイリスと一時的にパーティを組むというわけか。
まあ特に問題はないかな。

「構いませんよ。ミティもいいよね?」

「もちろん構いませんよ。学ぶことも多そうです」

 俺とミティの返答に、エドワード司祭が満足気にうなずく。

「それはありがたい。よろしく頼むよ。アイリス。いい経験を積んでくるんだよ」

「はーい」

 アイリスが気安い感じで返事をする。

 エドワード司祭は礼をして、去っていった。

「というわけで、改めてよろしくね。タカシとミティ」

「こちらこそよろしく。アイリスは冒険者登録はしているの?」

「しているよ。まああんまり活動していないから、Eランクだけどね!」

「じゃあEランク級の魔物の討伐をしようか。3人だしDランク級でも問題はないけど」

「そうだね。まずはEランクの魔物でいいよ」


 街の外へ向かい、魔物を探す。
いた。
ファイティングドッグだ。

「まあここは任せてよ」

 アイリスがそう言って1人で向かっていった。
まあファイティングドッグ相手なら大きな危険もないか。

 数回の攻撃で、あっさりとファイティングドッグを討伐した。
ファイティングドッグをソロで余裕を持って倒せるということは、実力はDランククラス以上か。

「アイリスさん、今の戦いでは闘気を使っていませんでしたね」

 ミティがそう指摘する。
闘気術なしだったか。
気が付かなかった。

「一応、手を最低限の闘気で覆っていたから、使っていないわけじゃないよ。牙とかでケガをする危険もあるし」

「そうなんだ」

 確かに、格闘で魔物を相手にする場合は、牙や爪でケガをする恐れがある。
闘気でそれを防いでいるわけか。

「闘気を惜しみなく使えば、もっと安全かつ早く討伐できるけど。疲れるんだよ。弱めの魔物相手なら、必要最小限の闘気に抑えたい感じだね」

 確かに、闘気術も万能ではない。
武闘会のような限られた時間で1対1で闘う場合は極めて有用だが、冒険者として魔物狩りをする際には、使い所を見極める必要がある。

「せっかくだし、大技も披露しようか。以前に一度見せたやつだけど」

 あの技か。
確か、裂空脚と砲撃連拳だったか。

「そうだね。見せてもらおうかな」

「ワイルドキャットあたりが出たら見せてあげるよ」

 その後、ゴブリンやファイティングドッグなどと数回遭遇した。
普通に討伐した。

 続けて魔物を探す。
ワイルドキャットがいた。
3匹だ。

 アイリスがワイルドキャットに向かっていく。
今回は闘気を多めに使用するようだ。

「いくよ。……裂空脚!」

 闘気を纏ったするどい回し蹴りだ。
ワイルドキャットの1匹をはじき飛ばした。

「さらに……砲撃連拳!」

 闘気を纏ったパンチの連撃だ。
ワイルドキャット2匹に対して怒涛の攻撃を浴びせている。

 あっさりとワイルドキャット3匹を倒してしまった。
闘気術を使用しているときのアイリスは、かなりの強さだ。
Cランクぐらいはあるんじゃなかろうか。

「すごいね! アイリス!」

「すごいです。アイリスさん!」

 俺とミティで、アイリスを称賛する。

「へへーん。ドヤっ」

 アイリスがドヤ顔を披露する。
彼女は結構調子に乗るタイプだ。
かわいいのでさほどウザくはない。

「いいものを見せてもらったし、今度は俺たちの戦い方も見てもらおうかな」

「おっ。いいね。タカシとミティの、冒険者としての戦い方を見せてもらうよ」

 魔物を探す。
ゴブリンの群れがいた。
やつらに火魔法で攻撃しよう。

「ファイアートルネード!」

 火の竜巻がゴブリンの群れを襲う。
これでほぼ一網打尽だ。
だが、少し生き残りがいる。
ミティの投擲の出番だ。

「投石いきます! ……せいっ!」

 ミティが直径20センチ以上はある石を生き残りのゴブリンに投げる。
見事に直撃した。
これで戦闘終了だ。

「すごいね! 武闘に限定しなければ、ボクより強いかもね!」

 アイリスにいいところを見せられたかな。

「まあ本来はこっちが本業だしね」

「ふふ。でもボクにも奥の手はあるし、ガルハード杯では負けないからね!」

 前に言っていた、奥の手か。
気になるけど、まだ教えてもらっていない。
武闘会までのお楽しみだ。

「お手柔らかに頼むよ」

 ガルハード杯本戦に出場しよう、というミッションがあるので、予選は何とか突破したい。
予選でアイリスに当たってしまうと、かなり厳しいものがある。
彼女と闘うとしても、本戦で闘いたいところだ。

 その後もしばらく狩りを続け、街へ戻った。
アイリスの同行は参考になるし、パーティの安定感も増す。
収入は若干減るが。
総合的にはメリットが勝るだろう。
加護付与のための忠義度稼ぎもある。

 アイリスの忠義度は30弱。
悪くない感じだ。
何かきっかけがあれば、50も見えてくるかもしれない。

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