【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1536話 最優先は情報収集
「申し訳ありませんが、考えを改めるつもりはありません」
「ふむ……。やはり、何か事情があるのじゃな? 女王派と将軍派、どちらの密偵なのかは知らぬが……。記憶喪失というのは嘘か」
「いえ、記憶喪失なのは本当です。ただ、記憶を失った中でも目指すべき方向は何となく分かる……というだけの話ですね。俺としては、桜花城を攻め落とすことは確定事項です」
ミッションや加護の件は、師範を含め謀反衆の誰にも話していない。
秘密を抱えたままでは、やはり全幅の信頼を得ることは難しいようだ。
師範から見て、俺は『女王派もしくは将軍派の密偵』に見えるのだろう。
まぁ、『流浪の侍が不明瞭な理由で桜花城を攻め落とす作戦を練っている』と聞けば、そう考えるのが普通か。
「具体的にはどう進めていくつもりなのじゃ?」
「最優先は情報収集ですね。相手の総戦力、桜花城の構造、藩主景春の行動予定などが分かれば、作戦も立てやすい」
俺には『ステータス操作』のチートがある。
記憶を失う前の俺は優柔不断な性格だったのか、様々なスキルが伸ばされていた。
どんな状況でも、臨機応変に対応できる。
相手の総戦力が大したことなければ、俺1人で突撃するのもなくはない。
桜花七侍の内の3人を実際に打ち負かせたわけだしな。
とはいえ、あれはあくまで各個撃破という形だった。
残りの4人を同時に相手取れば、どうなるか分からない。
また、桜花七侍以外にも強者がいる可能性もあるし、その他の雑兵でも数で押し切られれば厳しいだろう。
ならば、暗殺という選択肢もあり得る。
前回の潜入調査で、桜花城の構造はざっくりと把握できている。
さらなる情報収集で構造をより正確に把握しつつ、景春の行動スケジュールを調べれば……。
藩主景春の暗殺は成功するだろう。
トップを失えば、指揮系統が乱れて桜花城を攻め落とすことも容易になるはず。
あるいは、景春を討ち取った時点でミッションが達成扱いとなる可能性もあるな。
「ふむ、なるほどな」
「まぁ、情報収集については俺に任せてください。師範は、桔梗の指導をお願いしますよ」
師範は強い。
現時点での謀反衆の戦闘能力の序列は……『高志>>>師範>無月>>桔梗>流華>紅葉』ぐらいだろうか?
単純に考えて、桜花城を攻め落とす際に優先的に戦力として考慮するべきは師範となる。
だが、彼が強いのは『1対1の短期戦』に限られる。
老齢のためか、長期戦は不得手としているようだ。
ならば、やはり後進の育成を優先すべきだろう。
「……やはり、桔梗を巻き込むつもりなのか?」
「いえ、積極的に巻き込むつもりはありません。ただ、どんなことが起きるか分かりませんから……」
紅葉、流華、桔梗の3人の中では、桔梗が最も強い。
だが、桜花城を攻め落とす際に戦力として計算できるほどでもない。
いくら加護の恩恵によって強化されているとはいえ、まだ『少女』というべき年頃の子どもなのだ。
実戦投入には慎重を期したい。
「……まぁ良かろう。くれぐれも、情報収集は慎重にな」
「分かっていますよ。俺だって、死にたくはありませんから」
「うむ」
師範は頷く。
そして、武神流道場の稽古場から去っていったのだった。
「ふむ……。やはり、何か事情があるのじゃな? 女王派と将軍派、どちらの密偵なのかは知らぬが……。記憶喪失というのは嘘か」
「いえ、記憶喪失なのは本当です。ただ、記憶を失った中でも目指すべき方向は何となく分かる……というだけの話ですね。俺としては、桜花城を攻め落とすことは確定事項です」
ミッションや加護の件は、師範を含め謀反衆の誰にも話していない。
秘密を抱えたままでは、やはり全幅の信頼を得ることは難しいようだ。
師範から見て、俺は『女王派もしくは将軍派の密偵』に見えるのだろう。
まぁ、『流浪の侍が不明瞭な理由で桜花城を攻め落とす作戦を練っている』と聞けば、そう考えるのが普通か。
「具体的にはどう進めていくつもりなのじゃ?」
「最優先は情報収集ですね。相手の総戦力、桜花城の構造、藩主景春の行動予定などが分かれば、作戦も立てやすい」
俺には『ステータス操作』のチートがある。
記憶を失う前の俺は優柔不断な性格だったのか、様々なスキルが伸ばされていた。
どんな状況でも、臨機応変に対応できる。
相手の総戦力が大したことなければ、俺1人で突撃するのもなくはない。
桜花七侍の内の3人を実際に打ち負かせたわけだしな。
とはいえ、あれはあくまで各個撃破という形だった。
残りの4人を同時に相手取れば、どうなるか分からない。
また、桜花七侍以外にも強者がいる可能性もあるし、その他の雑兵でも数で押し切られれば厳しいだろう。
ならば、暗殺という選択肢もあり得る。
前回の潜入調査で、桜花城の構造はざっくりと把握できている。
さらなる情報収集で構造をより正確に把握しつつ、景春の行動スケジュールを調べれば……。
藩主景春の暗殺は成功するだろう。
トップを失えば、指揮系統が乱れて桜花城を攻め落とすことも容易になるはず。
あるいは、景春を討ち取った時点でミッションが達成扱いとなる可能性もあるな。
「ふむ、なるほどな」
「まぁ、情報収集については俺に任せてください。師範は、桔梗の指導をお願いしますよ」
師範は強い。
現時点での謀反衆の戦闘能力の序列は……『高志>>>師範>無月>>桔梗>流華>紅葉』ぐらいだろうか?
単純に考えて、桜花城を攻め落とす際に優先的に戦力として考慮するべきは師範となる。
だが、彼が強いのは『1対1の短期戦』に限られる。
老齢のためか、長期戦は不得手としているようだ。
ならば、やはり後進の育成を優先すべきだろう。
「……やはり、桔梗を巻き込むつもりなのか?」
「いえ、積極的に巻き込むつもりはありません。ただ、どんなことが起きるか分かりませんから……」
紅葉、流華、桔梗の3人の中では、桔梗が最も強い。
だが、桜花城を攻め落とす際に戦力として計算できるほどでもない。
いくら加護の恩恵によって強化されているとはいえ、まだ『少女』というべき年頃の子どもなのだ。
実戦投入には慎重を期したい。
「……まぁ良かろう。くれぐれも、情報収集は慎重にな」
「分かっていますよ。俺だって、死にたくはありませんから」
「うむ」
師範は頷く。
そして、武神流道場の稽古場から去っていったのだった。
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