【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~
1461話 侍所
俺は『侍所』に向かう。
途中で何人かの警備兵とすれ違ったが、特に怪しまれた様子はない。
俺はそのまま詰所の前まで進んでいく。
ちなみに、桜花城周辺の位置関係はこんな感じだ。
道道道道道道道道道道道
道*********道
道*********道
道**HHHHH**道
道**H桜桜桜H**道
道**H桜桜桜H**道
道**H桜桜桜H**道
道**HH門HH**道
道****橋****道
道****橋****道
道****橋侍***道
道道道道道道道道道道道
桜……桜花城
H……塀
*……堀
侍……侍所(警備兵の詰所)
道……一般住民が通行可能な道
桜花城はなかなかに大きく、遠目でも立派だと分かる。
そして、それを囲むように高い塀があり、さらにその外には大きくて深い堀もある。
侵入は困難を極めるだろう。
可能性があるとすれば、重力魔法による空からの侵入か?
しかし、桜花藩に来てからというもの、重力魔法が不調だ。
自由落下をある程度制御するぐらいは可能だが、自由自在に飛ぶことは難しい。
あの大きな堀と高い塀を超えられるほどの出力を維持しつつ、侍たちに気づかれないよう静かに移動することは厳しそうだ。
「ふぁああ……」
「おい、たるんどるぞ! しっかり見張ってろ」
詰所の門の前には二人の侍が立っている。
その若い方は、大きなあくびをしていた。
もう一人の中年の方は、そんな彼を叱責する。
俺はそのやり取りを『インビジブル・インスペクション』状態で観察していた。
「どうせ侵入者なんて来ないでしょ? もっと気を抜いても……」
「そうは言っても、万が一ってことがあるだろうが!」
「ありませんって! この桜花城に忍び込もうとする命知らずなんていません!」
「貴様、影春様の安全を軽視する気か!?」
「あ、いえ! そんなつもりは……」
若い侍の言葉に、中年の侍が激昂する。
安全度に対する意識、藩主である桜花景春に対する忠誠心。
それらに差があるようだ。
「いいか? 影春様は偉大な血筋を持つ御方だ。彼でなければ、この桜花藩はまとまらん」
「そうですか? 時代は下剋上ですよ。『漢闘地方(かんとうちほう)』の『神無川藩(かんながわはん)』がいい例でしょう?」
「馬鹿者! そんな野蛮な地方と、この桜花藩を一緒にするな!!」
「はぁ……。そうっすか……」
中年侍の剣幕に押されて、若い侍は軽く受け流す。
なかなかに温度差のある二人だった。
「いいか、影春様には万が一もあってはならん! 我らがしっかりとお護りするのだ!!」
「は、はいぃ……」
中年侍に叱られて、若い侍は首をすくめた。
興味深い会話ではあったが、さほど機密性が高い情報ではなさそうだな。
もっと内部事情に精通した人物と接触する必要がある。
(橋を通って桜花城の目の前まで行ってみるか? だが、さすがにこのままでは通れないな……)
俺の『インビジブル・インスペクション』は、存在感を完璧に消せるわけではない。
ボーッとしている人に見られたり、普通にしている人の視界にチラリと入るぐらいなら、まず問題ないだろう。
しかし、城門の警備兵などの正面を歩くのはマズイ。
特に中年侍の方は職務意識も強いようだし、呼び止められてしまうはずだ。
単に呼び止められるだけならまだいいが、場合によっては不審者として顔を覚えられたり、その場で斬りかかられる可能性もある。
(よし、ここはいったん離れて……。ん?)
俺はその場を離れようとした。
だが、そこでふと気になるものを見かける。
そして、俺はとある作戦を思いついたのだった。
途中で何人かの警備兵とすれ違ったが、特に怪しまれた様子はない。
俺はそのまま詰所の前まで進んでいく。
ちなみに、桜花城周辺の位置関係はこんな感じだ。
道道道道道道道道道道道
道*********道
道*********道
道**HHHHH**道
道**H桜桜桜H**道
道**H桜桜桜H**道
道**H桜桜桜H**道
道**HH門HH**道
道****橋****道
道****橋****道
道****橋侍***道
道道道道道道道道道道道
桜……桜花城
H……塀
*……堀
侍……侍所(警備兵の詰所)
道……一般住民が通行可能な道
桜花城はなかなかに大きく、遠目でも立派だと分かる。
そして、それを囲むように高い塀があり、さらにその外には大きくて深い堀もある。
侵入は困難を極めるだろう。
可能性があるとすれば、重力魔法による空からの侵入か?
しかし、桜花藩に来てからというもの、重力魔法が不調だ。
自由落下をある程度制御するぐらいは可能だが、自由自在に飛ぶことは難しい。
あの大きな堀と高い塀を超えられるほどの出力を維持しつつ、侍たちに気づかれないよう静かに移動することは厳しそうだ。
「ふぁああ……」
「おい、たるんどるぞ! しっかり見張ってろ」
詰所の門の前には二人の侍が立っている。
その若い方は、大きなあくびをしていた。
もう一人の中年の方は、そんな彼を叱責する。
俺はそのやり取りを『インビジブル・インスペクション』状態で観察していた。
「どうせ侵入者なんて来ないでしょ? もっと気を抜いても……」
「そうは言っても、万が一ってことがあるだろうが!」
「ありませんって! この桜花城に忍び込もうとする命知らずなんていません!」
「貴様、影春様の安全を軽視する気か!?」
「あ、いえ! そんなつもりは……」
若い侍の言葉に、中年の侍が激昂する。
安全度に対する意識、藩主である桜花景春に対する忠誠心。
それらに差があるようだ。
「いいか? 影春様は偉大な血筋を持つ御方だ。彼でなければ、この桜花藩はまとまらん」
「そうですか? 時代は下剋上ですよ。『漢闘地方(かんとうちほう)』の『神無川藩(かんながわはん)』がいい例でしょう?」
「馬鹿者! そんな野蛮な地方と、この桜花藩を一緒にするな!!」
「はぁ……。そうっすか……」
中年侍の剣幕に押されて、若い侍は軽く受け流す。
なかなかに温度差のある二人だった。
「いいか、影春様には万が一もあってはならん! 我らがしっかりとお護りするのだ!!」
「は、はいぃ……」
中年侍に叱られて、若い侍は首をすくめた。
興味深い会話ではあったが、さほど機密性が高い情報ではなさそうだな。
もっと内部事情に精通した人物と接触する必要がある。
(橋を通って桜花城の目の前まで行ってみるか? だが、さすがにこのままでは通れないな……)
俺の『インビジブル・インスペクション』は、存在感を完璧に消せるわけではない。
ボーッとしている人に見られたり、普通にしている人の視界にチラリと入るぐらいなら、まず問題ないだろう。
しかし、城門の警備兵などの正面を歩くのはマズイ。
特に中年侍の方は職務意識も強いようだし、呼び止められてしまうはずだ。
単に呼び止められるだけならまだいいが、場合によっては不審者として顔を覚えられたり、その場で斬りかかられる可能性もある。
(よし、ここはいったん離れて……。ん?)
俺はその場を離れようとした。
だが、そこでふと気になるものを見かける。
そして、俺はとある作戦を思いついたのだった。
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