【コミカライズ】無職だけど転移先の異世界で加護付与スキルを駆使して30年後の世界滅亡の危機に立ち向かう ~目指せ! 俺だけの最強ハーレムパーティ~

猪木洋平@【コミカライズ連載中】

1418話 ヤマト連邦の至宝

「策?」

 俺は首を傾げる。
 すると、カゲロウが口を開いた。

「その前に、一つ確認しておきたいのだが……。高志殿は、桜花藩に行きたいのだな?」

「ん? ああ、そうだ」

 カゲロウの問いに、俺はうなずく。
 彼女はそんな俺を見て、真剣な表情を浮かべた。

「この『霧隠れの里』に骨を埋めるつもりはないか? 里長の私と共に、この里を守っていく気はないだろうか?」

「…………」

 思わぬ言葉に、俺は黙ってしまう。
 俺としては、それもアリかもしれないと思った。
 だが、彼女は本当にそれでいいのだろうか?
 俺はカゲロウの顔をジッと見つめてみる。
 彼女は頬を染めつつも、真剣極まりない表情だった。

「高志殿……どうだろうか?」

「ふむ……」

 彼女は本気だ。
 俺も真剣に考え、答えなければならない。

「私と共に、この里を……」

「カゲロウ。それはできない」

 俺は彼女の言葉を遮った。
 すると、カゲロウは悲しげな表情を浮かべる。
 そんな彼女の顔を見ると、俺の胸が痛んだ。
 だが、それでも俺はカゲロウに言わなければならない。

「俺は桜花藩に行きたいんだ」

「どうして……」

「そこに、俺の記憶を取り戻すきっかけがある気がするんだよ」

 俺はカゲロウに言う。
 ミッション……。
 記憶喪失の俺でも、その特別性は理解できる。
 ミッションで命じられた内容を達成すれば、何かを掴めるかもしれない。
 彼女は目を閉じて、大きく息を吐いた。

「そう……か……」

 そして、目を開けた彼女は寂しそうな笑みを浮かべていた。
 俺とカゲロウは、無言で見つめ合う。

「すまないな」

「高志殿の記憶喪失の遠因は、私にもあるのだ。高志殿に恨み言を言えるはずもない」

「ああ……」

「だが……そうだな。今なら、イノリ殿もおまけでついてくるぞ?」

 カゲロウは、イノリに視線を向ける。
 すると彼女は、慌てて顔を横に振った。

「わ、私は別に……高志様とそういう関係になりたいとか……」

「そうなのか? イノリ殿が高志殿に向ける視線は、明らかに懸想している者のそれだと思うのだが……」

「ち、違います!」

 イノリが顔を赤くする。
 可愛いな……。
 カゲロウだって美人だし、俺の失われた記憶の中には他にも魅力的な女性はいただろう。
 しかし、処女の巫女が赤面する姿というのは、男心をくすぐるものがある。

「高志殿も満更ではなさそうだな?」

 カゲロウがニヤニヤしながら言ってくる。
 俺は思わず視線を逸らしてしまった。
 そんな俺に畳み掛けるように、カゲロウが次の行動に打って出た。

「イノリ殿。ちょっといいか?」

「はい……?」

 カゲロウは、イノリの背後に回る。
 そして……彼女の巫女装束の胸の部分をはだけさせた。

「ひゃああああぁっ!?」

 イノリが顔を真っ赤にする。
 彼女は慌てて両手で胸元を隠した。
 だが、カゲロウは気にせずに話し始める。

「どうだ? 高志殿」

「……素晴らしい」

 俺は思わず唸る。
 イノリの巫女装束から覗く、二つの果実。
 俺の視線はそこに釘付けになっていた。

 決して大きくはない。
 そもそも、先ほどもたっぷりと見せてもらったものだ。
 初めて見るものではない。

 だが……こうした別のシチュエーションで見る胸というのは、また違った刺激がある。
 実に素晴らしい。
 恥じらう顔、はだけた巫女装束、控えめな膨らみ。
 まさにベストバランス。
 ヤマト連邦の至宝はここにあったのか!!

「た、高志様……見ないでください……」

 イノリが恥ずかしそうに身をよじる。
 そんな彼女の仕草を見て、俺は将来のことを改めて真剣に考え始めてしまうのだった。

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