悪役令嬢になる前に
本日限りで縁を切らせて貰います
「アリア、この人達は今日からお前の新しい家族だ」
「······はい?」
ある日、お父様に呼ばれて応接間に行くと見知らぬ母娘がいた。
いきなり『家族』と紹介されて私は呆然としてしまった。
あ、私アリア・フォートゲリス、このフォートゲリス公爵家の娘で世間的には公爵令嬢と呼ばれています。
「はじめまして、私はカリオナよ、こちらは娘のレオーラよ」
「義姉さま、はじめましてレオーラと言います」
私のリアクションを無視して挨拶する母娘。
カリオナさんは見た目派手で遊んでいる様なタイプでレオーラは多分私より1つ下ぐらいだろう。
「お前もエリスが亡くなって寂しいだろう。妹も出来て良かったな」
······何を言っているんだろうか?
さも『私の為に』と言っているみたいだが。
(あぁ、お母様が言っていた事はこういう事だったのね)
私の母、エリス・フォートゲリスはつい最近、病気で亡くなった。
亡くなる寸前にお母様は『あの人はきっと愛人を連れ込むに違いない。貴女を蔑ろにするかもしれないからその時は貴女の自由に生きなさい』と言われた。
まさか喪が明ける前に堂々と連れてくるとは······。
漸く状況が把握出来た私はニコリと笑い、
「アリア・フォートゲリスと申します。お父様の事、よろしくお願いいたします。私は今日を限りにこの家と縁を切らせていただきます」
絶縁宣言をしたのだ。
「······はい?」
ある日、お父様に呼ばれて応接間に行くと見知らぬ母娘がいた。
いきなり『家族』と紹介されて私は呆然としてしまった。
あ、私アリア・フォートゲリス、このフォートゲリス公爵家の娘で世間的には公爵令嬢と呼ばれています。
「はじめまして、私はカリオナよ、こちらは娘のレオーラよ」
「義姉さま、はじめましてレオーラと言います」
私のリアクションを無視して挨拶する母娘。
カリオナさんは見た目派手で遊んでいる様なタイプでレオーラは多分私より1つ下ぐらいだろう。
「お前もエリスが亡くなって寂しいだろう。妹も出来て良かったな」
······何を言っているんだろうか?
さも『私の為に』と言っているみたいだが。
(あぁ、お母様が言っていた事はこういう事だったのね)
私の母、エリス・フォートゲリスはつい最近、病気で亡くなった。
亡くなる寸前にお母様は『あの人はきっと愛人を連れ込むに違いない。貴女を蔑ろにするかもしれないからその時は貴女の自由に生きなさい』と言われた。
まさか喪が明ける前に堂々と連れてくるとは······。
漸く状況が把握出来た私はニコリと笑い、
「アリア・フォートゲリスと申します。お父様の事、よろしくお願いいたします。私は今日を限りにこの家と縁を切らせていただきます」
絶縁宣言をしたのだ。
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