始まりは水曜日の15時過ぎ
公表日の18時過ぎ(6)
「ありがとう、横川くん。
昔も、今も、助けられてばっかりだね」
「いいんだ。
気にすんな。
野田くんがいてくれてよかったな、津田」
そう言いながら、望月くんのデスクが見えないように立ってくれる。
「うん。
紫央もありがとう。
紫央がいなかったら、私、普通に飲んでたよ」
「ここに来たとき、別の人が、“望月さんが給湯室でお酒呑んでた”って話してたんだ。
デスク見たらその時も何か飲んでて、自分が飲んでたマグカップを蒼に渡してきてたから俺が貰おうとしたんだよ。
まさか、本当にお酒だとは思わなかったけど。
横川さん、ありがとうございました。
横川さんいなかったら、俺も冷静じゃいられなかったし、普通に殴ってました」
紫央はずっと手を握ったまま。
あったかい。
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