始まりは水曜日の15時過ぎ

緑川まい

祝日の8時過ぎ(5)


「それで?」

「それで、澪央にその写真送るって言い出して」


「…澪央?
なんで?
なんで澪央?」

「彼女だって勘違いしてました。
これ見せたら怒られるでしょ!って言うから、早く報告しなかったことに対して怒られるって言いました」


あー…それは怒られる。
横川くんにも言われたけど、ものすごいブラコンなんだよね。

澪央、怒ったらめちゃくちゃ怖いらしいからな…。


「そっか。
じゃあ、このノリで言っちゃうけど、私、その女の人に嫌がらせされてた」

「は!?」


驚いたように体を離す彼。
あ、やっぱり流されなかったか…。

逃してくれないなこれ…。


「蒼さん、どういうこと?」

「私、本当に気付いてなくて。
ということは、全く刺さってなくて。
物が無くなったんだけど、普段からよく無くすからストックみたいな感じで同じ物をいくつも持っているから…本当に響かなくて。

飲み会の前にその人の呼び出されて、野田さんのこと狙ってますよね、ライバルです、って。
そこで、盗んでたこと言われて。

なんかよくわからない嫌がらせだったんだよね」



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