始まりは水曜日の15時過ぎ

緑川まい

土曜日の0時過ぎ(6)


どれくらい経っただろうか。

リップ音とともに離れた。
どうしよう、また欲しくなってる。

「蒼さん、もう1回してもいいですか?」

「うん」


今度はさっきよりも激しく。
紫央の手が私の腰元を行ったり来たり。

どうしよう、どうしよう。
早いかな、変かな。

この後の展開を待ち望んでいる自分がいる。
はしたない、と思うと同時に、気持ちも止められない。

「シャワー浴びてもいい…?」

「それ…どういう意味で言ってます…?」


壁に背中がついたとき、そんな問いかけをした。

驚いたような彼は、熱いものが見え隠れしている目で、ジッと見てくる。

言っちゃえ。

「もっと、紫央を独り占めしたい」

「いいですよ。
俺も、蒼さんを独り占めしたいです」


その後、またしばらく口付けを交わしたあと、シャワーを浴びることになった。



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