始まりは水曜日の15時過ぎ
土曜日の0時過ぎ(2)
「わっ、どうしたんですか。
…って、あれ、泣きそうになってる。
怖い夢でも見ましたか?」
頭をガシガシと拭きながら出てきた彼はお風呂上がりのようで、私を抱き留めたあと、驚いたように顔を覗き込む。
いま、めちゃくちゃ安心してる、私。
「ううん、ここがどこだか分からなくて…。
ベッドの上だったから誰か知らない人と…って思って、ちょっと怖かった」
「大丈夫です。
ここは俺の家で、何もないですから」
大丈夫。
そう言いながらギュッと抱きしめてくれる彼。
そうか、だからここは少し嗅いだことのある匂いがしたんだ。
まず、野田くんが私が寝ている間に何かするなんて思ってないけど…、すべての心配を取り払ってくれた。
やっぱり好きだなぁ。
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