始まりは水曜日の15時過ぎ
金曜日の19時過ぎ(12)
「あの日は本当に偶然だったんで、驚きました」
「まぁ、野田くんがいてよかったよ。
俺よりも遥かに、彼女はいつも津田を気にしてるんだよね、何に関しても。
まぁ、わからなくもないんだけど。
で、このあとなんだけど。
望月はなんとかしておくから、津田を追いかけてくれないかな?
なんなら抜けてもいいし」
まさかの提案に目を見開く。
「え、」
「いや、だって、あいつもう今日はこれ以上はきついと思うよ。
めちゃくちゃ弱いし。
ったく、俺が席を外した数分でこいつが飲ませたからこんなことになったんだよな。
ほら、行ってきなよ」
頷くと、彼女の荷物を渡された。
そのまま足早に、自分のカバンを掴んで外に出る。
また誰かに捕まっていないことを祈りながら、彼女を探した。
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