オタクとロリ

マッチ棒

第55話〜大掃除〜

12月30日のこと。会社も年末年始の休みに入ったので、俺は花凛と一緒に家の大掃除をしていた。

「…それにしても、すごい数の漫画とゲームだね…」

「…あぁ、新刊とか新作とか出るとついつい買っちゃうからな」

二人で、リビングにある棚のものを床並べながらそう会話する。

夏コミ前の時にも整理したけど、それから4ヶ月も経っているので新たに買った漫画とかがあって、結局のところ夏コミ前と変わらない感じになっていた。

「とりあえず、あまり読んでいない漫画とよく読んでいる漫画に分けようか。」


「うん。わかった。」

と、言うわけで俺はよく読んでいる漫画とそうでない漫画を分けることにした。

『おっぱい揉みたい渡邊さん』 /読んでいる
『異世界チート級ニート』   /読んでいる
『異世界生活からコンニチハ!』/読んでいる
etc.

『放課後魔女教室』      /読んでない
『清村マヒルの本心』     /読んでない
『ちゅうがくぐらし』               /読んでない
etc.

「…と、まぁこんな感じかな」

とりあえず分けてみた。

「あ!花凛、この漫画知ってるよ」

すると、床に並べられている漫画たちを見て花凛が言った。

「ん?どの漫画だ?」

「これだよ!慎」

花凛は、ある漫画を手にとり俺に見せてきた。

『君のためなら神も殺す。』

花凛が見せてきた漫画の表紙にはおどろおどろしい絵と共にそう書いてあった。

「お!君神かぁ。懐かしいなぁ。」

『君のためなら神も殺す。』略して君神。俺が中学生の頃に連載を開始したサイコホラー漫画で、去年単行本50巻めにして連載を終了した超大作漫画。アニメ化はされていないものの、あらゆる層から人気。

そんな、漫画を花凛が知っていたとはな。

それから、二つに分けた漫画のうち読んでいなかった漫画は、三貫日実家に帰るときに一緒に持っていくため大きめの紙袋に入れて玄関に置いておいた。

それから、寝室の方の本棚も綺麗にしたり普段掃除のしない風呂場と台所の換気扇を掃除したりして大掃除を終えた。

コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品