オタクとロリ

マッチ棒

第31話〜戦場・其の壱(コミケ二日目①)〜

「あぢー」

「ま、慎。まだなの?」

「も、もうずぐだ。花凛…」

コミケ二日目は、想像以上の暑さに見舞われていた。

現在時刻は午前9時50分。気温は30度とかなり暑い。

俺と、花凛はそれぞれ行きたいサークルを回るべく東京ビッグサイト西館の入場者列に並んでいる。

(……にしても、あぢい)

二日目の今日は、昨日よりも1時間早く家を出発した。

…なのに、会場に来てみればすでに沢山の人。

(………まったく、絶望するぜ。)

厳しい暑さの中、待つこと10分。

昨日と同じ人がコミケ開始のアナウンスをする。

「それでは只今からコミックマーケット二日目を開始いたします。どうぞ、走らずにゆっくりお進みください。」

………。

「よし!行くか、花凛!」

「うん!行こう、慎!」

こうして、俺たちの戦いは幕を開けた。

あ、ちなみに山口だが……今日はなんか、秋葉原で推し声優のイベントがあるとかで、そっちのほうに行っている。

「じゃあ、まず最初はあそこからだな。」

「了解です。隊長!」

まず最初に俺たちが向かったのは、サークル名『希望と絶望』。このサークルは、花凛が行きたがっていたところだ。
なんでも、色々なジャンルの幼女本を出しているらしい。

入り口からそのまま壁沿いに行くこと数分、目当てのブースに着いた。

「すみません。新刊2冊ください。」

花凛は、早速気になった同人誌を購入。

「まぁ、親子ですか?ありがとうございます。」

花凛が選んだ同人誌を俺が払ったので、親子と勘違いされた。

(……まぁ、確かに親子に見えなくはないが…)

と、不思議な気持ちになったまま次のブースに移動した。

「次は、ここだな。」

次に向かったのは、『スク水LOVE』というサークル個人サークル。

…一応、説明しておくがサークルには大きく分け個人サークルと合同サークルの二つがあって、個人サークルはその名の通り個人(つまり、1人)で参加しているサークルのこと。で、合同サークルは、2人以上の人数で参加しているサークルのことだな。

…あと、ちなみに同人誌を買うときは2〜3冊
買うのが基本だ。一冊は観賞用でもう一冊は拝読用だな。( ^ω^ )
「すみません。新刊それぞれ、2冊ずつください。」

「はい。ありがとうございます。」

俺は、新刊2種類をそれぞれ2冊ずつ購入した。


其の弍へ続く。

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