隣の席の山中くんは男の娘!?

マッチ棒

第13話

翌・月曜日。

俺は朝から、期待していた弁当の蓋をいざ開けてみると、嫌いなものがぎっしりと入っていた先週の昼休みみたいな気分で、学校へと続いている幹線道路を歩いていた。

この道路を通るのも今日で何百回目になるのか………。などと凄くどうでもいい事を考えていると、「おーい」と後ろの方から誰かを呼ぶ声がした。


だが、俺は後ろを振り返ることなくそのまま一直線に歩き続ける。

すると、再び…今度はさっきよりも近くで「おーい」と言う声が聞こえた。



しかし、またもや動じず歩き続ける。




と、学校まであと少しの目印である赤い郵便ポストの横で---------プニッという何かに触られた感触が頬に伝わった。





不思議に思い感触のした頬を触ると、そこには綺麗な人差し指があった。そして-------------------------------------------------------


「もうっ!咲良井くんったら。さっきからずっと呼んでるのになんで返事してくれないの?」

俺は、返事を返してくれないことに対して怒っている山中と目が合った。





「お、おはよう……山中」

それから、何事もなかったかのようにーーーと、言いつつも若干気にしているがーーー朝の挨拶をする。

山中はと言うと………頬を可愛らしく膨らませながら俺と真逆の方向を見ていた。








「じゃあ、しっかり復習をしとくように。解散」


何事もなく、4限が終わった。

俺は、ちゃっちゃと教科書類を鞄に詰めて教室を後にした。



俺がどこに向かっているのかと言うと………


教室を出て右に歩く。ひと気のない文化部の部室がある棟へと続く階段。
そこに俺のお目当ては、いた。


「よ!お待たせ」

声をかけると、相手は「う、うん。全然。」と言って俺の隣に立った。

で、2人でもって階段を上がり文芸部の部室のドアに手をやりノックを2回ほどした。


すると、中から「はい。どうぞ」と言う女性(?)の声が。

俺は、相手と共に部室の中へと入っていった。

(※ここで言う相手とは、紛れもなく山中のことである。)



それで、部屋の中にはパソコンの乗ったテーブルの前に座っている1人の眼鏡をかけた少女がいた。


***


突然ですが失礼します。
私の名前は、野上ゆり。咲良井くん達の一個上……即ち先輩です。

なんで、急に出てきたのかと言うと………//


恥ずかしながら、私はその…咲良井くんと山中くんの事を大切だと思ってまして………。


だから……そのぉ…………。




「2人を題材にしたBLが描きたいのです!!」










つづく



          

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