同棲。

マッチ棒

第16話

2月8日。私と莉緒ちゃんが出会ってから1週間が経過した。
今日が土曜日にもかかわらず私は、朝からバイト+学校に出かける支度をしていた。

「じゃあ、お昼はこのナポリタンを食べてね。玄関鳴っても出ちゃダメよ。」

「うん。いってらっしゃい」

そんなやりとりをして、いつもと同じ時間に家を出た。


ここ数日私は、莉緒ちゃんとだいぶ打ち解けて(向こうはまだ私のことを有希さんと呼ぶが)互いにタメ口になっていた。そして、莉緒ちゃんはと言うと……学校には未だに行ってはいないが、私のタブレットで勉強をしているようだ。

昨日も夕飯の時に、歴史の問題がわからないと私に聞いてきたし。


そうこうしているうちに駅に着いた。定期券をかざして改札に入りホームへ。

ホームは、土曜日ということもあってか家族連れが何組かいた。

そして、やってきた電車に乗り込みいつもの駅へと向かって行った。


***



有希さんが出て行ってから10分程経った。


わたしは再度有希さんが戻ってこないかを確認してから、いつも寝ている寝室へと行きタンスの中から有希さんの下着を取り出した。


「ハァーハァー」


取り出した下着を自分の顔に近づける匂いを嗅ぐ。

勿論、洗濯がしてあるので匂いは洗剤と太陽の匂いだ。


それでもわたしは、その洗剤の匂いがする下着を顔に当て、己の敏感な箇所を弄る。


「ハァーハァー」


寝室にはわたしの甘い声のみが響き渡る。

やがて快楽が最高潮に達したわたしは、己の敏感な箇所から透明な愛液を放った。





約1時間に及ぶ快楽行為を終えたわたしは、リビングに戻り小説の続きを書くことにした。

前回書いていたところの途中から。

この小説の内容は、主人公の里美が学校帰りに近所の公園で家出してきたという少女・花奈と出会い一緒に暮らすことになる。そして、互いに暗い過去があり、助け合いながら互いが好きになって行くという。まぁ、要するにわたしと有希さんをモデルにした話しだ。

有希さんからもらった鉛筆とノートを手に取り、さっそく続きを書いて行く。


ただひたすらに文章を書くこと数時間。気づけばもうお昼の時間になっていた。


わたしは、切りのいいところまで書き上げノートを閉じてお昼の支度をし始める。

今日のお昼ご飯は、有希さんが作ってくれたウインナーたっぷりのナポリタンだ。

冷蔵庫からナポリタンが入ったフライパンを出して、食べる分だけお皿に盛り付けレンジで温める。

それからーーーーーーーーーー。


「いただきます」

手を合わせてナポリタンを食べ始めた。





          

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