同棲。

マッチ棒

第2話

莉緒ちゃんを保護することに成功?した私は、共に自宅マンションに向かって歩いていた。

「ねぇ、なんで両親と喧嘩したの?」

私が尋ねると莉緒ちゃんは、俯きながら「お母さんが私のもの全部捨てちゃったから…」と言った。

……全部捨てた?

喧嘩の理由はよく分からないけど、私は「そっか…それは辛いね」と返事する。

コンビニから歩くこと5分。私の住んでいる家賃7万5千円の小さなマンションに着いた。

「ここだよ。私の家。」

莉緒ちゃんにそう言うと、彼女は「すごい、大きな家…」と呟く。

それから、私たちは中に入りエレベーターを使って3階に向かった。

305号室…そこが私の住んでいる部屋。

ガチャッ

鍵を開け中に入る。

「お邪魔します。」

後ろから、小さな声でそう聞こえた。

「…さて、まずは…」

私は、手を洗いリビングに行くとそう言いながら、冷蔵庫から昨日作ったカレーを出し温める。

「まずは、夕飯からだね。」

現在の時刻は、午後10時9分。おそらく、莉緒ちゃんは夕飯を食べていないだろう。

「莉緒ちゃん、今カレー温めてるからできたら一緒に食べよう。」

私が、そう伝えると「うん。ありがとう。」と彼女は言った。

それから、カレーが温まると私たちは遅めの夕飯にした。

***

「ふぅ〜、食べた食べた」

「…美味しかった。ごちそうさま。」

どうやら、彼女も満足のようだ。

「ねぇ、もし良かったらお風呂入ってもいいよ?ずっと、外にいたから寒いでしょ。」

皿を洗いながら、私は莉緒ちゃんに言う。

すると、彼女は申し訳なさそうに「…うん。」と言った。

「じゃあ、今お湯入れるから沸いたら入ってね。」

それから、20分ほど経ってお風呂のお湯が沸いた。

莉緒ちゃんは、テクテクと脱衣所に向かいお風呂に入った。

…なんか、妹が出来たみたいだなぁ。

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