異世界最強の強さを隠すために弱いふりをするのは間違っているだろうか

木ノ葉丸

とある王女の休日


帝都の街中で、とある一人の美少女が買い物に来ている姿をアレクは少し離れた位置から眺めている。



彼女はどこかのお嬢様だと思わせる服装で周囲の眼を惹きつけながら、洋服に対して物珍し気に興味を示している様子で、どれにしようかなと悩んでいるようだった。



店の中から見れば、彼女は一人で来ているのだと誰もが思ったかもしれないが、彼女が「アレクさんは白のドレスと花柄のドレスなら、どちらがいいと思いますか?」と尋ねてきたものだから、美少女の彼女がアレクの同伴者であることが周囲に知られてしまうことが恥ずかしかった。



「どちらもよくお似合いだと思いますよ」と返答に対して、第一王女のテレサが気に召さなかったのか頬を膨らませていた。



アレクは休日の帝都街へと買い物に来ていた第一王女の護衛を任されていたのだった。

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