異世界最強の強さを隠すために弱いふりをするのは間違っているだろうか
幼馴染は騎士団長
巨大サソリに対面している
毒針の尻尾はこちらに向き、弱らせた相手を捕食するための顎がカシャカシャと音を立てている。
常人なら恐怖で体が動かなくなるのが普通だ
刹那の瞬間、毒針が自分に向かって突き刺してくる。
俺のスキルには時間の流れがゆっくりに視える明鏡止水を持っていたおかげで、毒針を何回突き刺してこようと、避けるのは容易かった。
地面には毒針が突き刺さった後が残っていた。
次の毒針が自分に向かってきた瞬間、人影が高速で自分の前に立ち塞がった。
剣で尻尾を切り落とした反動で、肩まで伸びた金髪が彼女の動きにつられて靡いていた。
騎士団の恰好をした美少女の彼女は俺の幼馴染であり、騎士団長のエリス・オールステインだった。
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