万色を支配する白魔王 ~ステータス極振りどころか全捨てし、スキルに全振りした少女のピーキー無双~
18 実験
宿屋を出て、村を出て、私は静寂の森林に入る。
そして現れたモンスター、ハイディングラビットをじっと睨みながら、私はスキル名を呟く。
「『色撃』――『白魔王の猛威』」
――『色撃』を起動。純白の神衣を武器化――
――『白魔王の猛威』を起動――
服から放たれる、真っ白な霧のようなもの。それに接触した直後、ハイディングラビットが身を屈め――次の瞬間には吹き飛んでいき、あっけなくHPが0になった。
――ハイディングラビットを討伐。ドロップ品を獲得――
「……うーん。今のはどう捉えるべきなの? 『白魔王の猛威』に触れたことで圧が掛かり、それに対抗しようとしたことで衝撃を受けたってことなんだろうけど……衝撃だけでHPが吹っ飛ぶほど、『パリィ』の衝撃って強くなかった気がするの。与える衝撃がかなり強くなった、ってことなの? ……まぁ、分からないなら何度も試してみるまでなの」
多種多様なモンスターたちを倒しながら、森の中を歩いていく。そしてハイディングスライムを倒したところで、私は違和感に気づいた。
「ん? 確かスライムは衝撃をほとんど受けなかったはずなのに、なんで他のやつと同じように吹き飛んだの? ……あ、もしかして」
『色撃』を解除し、再度歩き出す。そして次に『白魔王の猛威』にぶつかったモンスターは、強い圧力で圧された直後に吹き飛んだが、死にはしなかった。
「なるほど。要するに、『白魔王の猛威』によって発生する衝撃に、『色撃』の効果が加算されていたと。これはかなり大きいの」
さて。『白魔王の猛威』のスキル単体での使い方は、こんなところでいいだろう。
「それじゃあ、次は他のスキルとの組み合わせを考えることにするの。まぁ、さっきのも『色撃』との相乗効果だったわけだけど……『色撃』。そして、『色操』」
――『色操』を起動――
周囲に満たした『白魔王の猛威』。それを、『色操』によって動かす。
「よし、成功なの。それじゃあ、何個かコマンドで設定しておくとするの」
そして私は、一時間ほどじっくり時間をかけて、五つのコマンドを設定した。実験としては満足な結果となったので、村の方に戻った。……そのはずだ。
「……これは、どういうことなの?」
ここは、確かに先ほどと同じ村のはずだ。しかし、様子が果てしなくおかしい。
大量の、異形の人型。そんな彼らによって、村中が埋め尽くされていた。もともとの様相は、全く見えない。
一体彼らは何者なのか。そして何故……私に向かって跪いているのか。
そう疑問に思いながら見ていると、先頭の角の生えた大男が口を開いた。
「お待ちしておりました。我らの新たな主、新たな魔王様」
――EXクエスト『魔王の道』を開始――
「……なるほど」
改めて、ぐるりと彼ら――魔族たちを見まわす。
……どうやら、考えが甘かったようだ。魔王というのは、ただの種族ではなかったらしい。
『色操』で設定した五つのコマンドは、折りを見てぼちぼち……
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
そして現れたモンスター、ハイディングラビットをじっと睨みながら、私はスキル名を呟く。
「『色撃』――『白魔王の猛威』」
――『色撃』を起動。純白の神衣を武器化――
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服から放たれる、真っ白な霧のようなもの。それに接触した直後、ハイディングラビットが身を屈め――次の瞬間には吹き飛んでいき、あっけなくHPが0になった。
――ハイディングラビットを討伐。ドロップ品を獲得――
「……うーん。今のはどう捉えるべきなの? 『白魔王の猛威』に触れたことで圧が掛かり、それに対抗しようとしたことで衝撃を受けたってことなんだろうけど……衝撃だけでHPが吹っ飛ぶほど、『パリィ』の衝撃って強くなかった気がするの。与える衝撃がかなり強くなった、ってことなの? ……まぁ、分からないなら何度も試してみるまでなの」
多種多様なモンスターたちを倒しながら、森の中を歩いていく。そしてハイディングスライムを倒したところで、私は違和感に気づいた。
「ん? 確かスライムは衝撃をほとんど受けなかったはずなのに、なんで他のやつと同じように吹き飛んだの? ……あ、もしかして」
『色撃』を解除し、再度歩き出す。そして次に『白魔王の猛威』にぶつかったモンスターは、強い圧力で圧された直後に吹き飛んだが、死にはしなかった。
「なるほど。要するに、『白魔王の猛威』によって発生する衝撃に、『色撃』の効果が加算されていたと。これはかなり大きいの」
さて。『白魔王の猛威』のスキル単体での使い方は、こんなところでいいだろう。
「それじゃあ、次は他のスキルとの組み合わせを考えることにするの。まぁ、さっきのも『色撃』との相乗効果だったわけだけど……『色撃』。そして、『色操』」
――『色操』を起動――
周囲に満たした『白魔王の猛威』。それを、『色操』によって動かす。
「よし、成功なの。それじゃあ、何個かコマンドで設定しておくとするの」
そして私は、一時間ほどじっくり時間をかけて、五つのコマンドを設定した。実験としては満足な結果となったので、村の方に戻った。……そのはずだ。
「……これは、どういうことなの?」
ここは、確かに先ほどと同じ村のはずだ。しかし、様子が果てしなくおかしい。
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