あかいトカゲのゆめ

おくとりょう

ながいおはなし

なにをしてるんだい?」

突然とつぜんのおじいさんのこえに、ヤマトくんはびっくりして、こえません。
ただ一言ひとこと「…ハサミ…」とだけ、つぶやきました。
そんないつもとすこ様子ようすちがうヤマトくんをて、おじいさんはかれがしっぽをろうとしていたとづきます。

「 な に を し て い る ん だ い ? 」
さっきよりもハッキリしたつよ口調くちょうに、ヤマトくんはドキッとしました。




「しっぽりは、ぬしのトカゲやカナヘビが自分じぶんでする」
あたらしくえたしっぽには、ほねがない」
「しっぽに栄養えいようめている」
「だから、勝手かってってはいけない」
爬虫類はちゅうるいはいっぱいさわると、つかれてしまう」
おじいさんは、いろんなことをキッチリつたえようとしました。
しかし、ヤマトくんにとっては、ただのながいお説教せっきょうでしかありませんでした。

すっかり気分きぶんそこねてしまったヤマトくんは、もうくらくなっているにもかかわらず、おそとてしまいました。
にわいしくと、そこにはおひるのカナヘビとは、ちがう、あおいしっぽの動物どうぶつがいました。

…ニホントカゲです。

あざやかなあおのしっぽがつきらされ、ギラギラとひかっています。
昼間ひるまたカナヘビとはまたちがった魅力みりょくに、ヤマトくんはうっとりしました。

つかまえよう!)

興奮こうふんしておじいさんのおはなしなんて、あたまからすっんだヤマトくん。
あみりに時間じかんしんで、素手すででそぉーっとちかづきます。

ぱっ!

と、れようとした瞬間しゆんかん
トカゲはくるっとひるがえして、

がぶりっ!

と、ヤマトくんのゆびみつきました。

いたいやら、びっくりしたやら…。
あまりに突然とつぜんのことで、ヤマトくんはまえくらになってしまいました。



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