あかいトカゲのゆめ
ながいおはなし
「何をしてるんだい?」
突然のおじいさんの声に、ヤマトくんはびっくりして、声が出ません。
ただ一言「…ハサミ…」とだけ、つぶやきました。
そんないつもと少し様子が違うヤマトくんを見て、おじいさんは彼がしっぽを切ろうとしていたと気づきます。
「 何 を し て い る ん だ い ? 」
さっきよりもハッキリした強い口調に、ヤマトくんはドキッとしました。
「しっぽ切りは、持ち主のトカゲやカナヘビが自分でする」
「新しく生えたしっぽには、骨がない」
「しっぽに栄養を貯めている」
「だから、勝手に切ってはいけない」
「爬虫類はいっぱい触ると、疲れてしまう」
おじいさんは、いろんなことをキッチリ伝えようとしました。
しかし、ヤマトくんにとっては、ただの長いお説教でしかありませんでした。
すっかり気分を損ねてしまったヤマトくんは、もう暗くなっているにもかかわらず、お外に出てしまいました。
お庭の石を見に行くと、そこにはお昼のカナヘビとは、違う、青いしっぽの動物がいました。
…ニホントカゲです。
鮮やかな青のしっぽが月に照らされ、ギラギラと光っています。
昼間見たカナヘビとはまた違った魅力に、ヤマトくんはうっとりしました。
(捕まえよう!)
興奮しておじいさんのお話なんて、頭からすっ飛んだヤマトくん。
網を取りに行く時間も惜しんで、素手でそぉーっと近づきます。
ぱっ!
と、手が触れようとした瞬間、
トカゲはくるっと身を翻して、
がぶりっ!
と、ヤマトくんの指に噛みつきました。
痛いやら、びっくりしたやら…。
あまりに突然のことで、ヤマトくんは目の前が真っ暗になってしまいました。
突然のおじいさんの声に、ヤマトくんはびっくりして、声が出ません。
ただ一言「…ハサミ…」とだけ、つぶやきました。
そんないつもと少し様子が違うヤマトくんを見て、おじいさんは彼がしっぽを切ろうとしていたと気づきます。
「 何 を し て い る ん だ い ? 」
さっきよりもハッキリした強い口調に、ヤマトくんはドキッとしました。
「しっぽ切りは、持ち主のトカゲやカナヘビが自分でする」
「新しく生えたしっぽには、骨がない」
「しっぽに栄養を貯めている」
「だから、勝手に切ってはいけない」
「爬虫類はいっぱい触ると、疲れてしまう」
おじいさんは、いろんなことをキッチリ伝えようとしました。
しかし、ヤマトくんにとっては、ただの長いお説教でしかありませんでした。
すっかり気分を損ねてしまったヤマトくんは、もう暗くなっているにもかかわらず、お外に出てしまいました。
お庭の石を見に行くと、そこにはお昼のカナヘビとは、違う、青いしっぽの動物がいました。
…ニホントカゲです。
鮮やかな青のしっぽが月に照らされ、ギラギラと光っています。
昼間見たカナヘビとはまた違った魅力に、ヤマトくんはうっとりしました。
(捕まえよう!)
興奮しておじいさんのお話なんて、頭からすっ飛んだヤマトくん。
網を取りに行く時間も惜しんで、素手でそぉーっと近づきます。
ぱっ!
と、手が触れようとした瞬間、
トカゲはくるっと身を翻して、
がぶりっ!
と、ヤマトくんの指に噛みつきました。
痛いやら、びっくりしたやら…。
あまりに突然のことで、ヤマトくんは目の前が真っ暗になってしまいました。
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