04 お母さん登場！

ー1週間後ー

（あれからどないなっとんのやろ？あのメガネの姉ちゃんとガキども。って、なんで俺が心配しとんねん！けど……ホンマにあの女、自分を犠牲にするつもりやろーか……。見た目は地味やけど、心は強い女……初めて見た。）

「キャー！なにこれーっ！」

「……！？」

「落ち着いてよ！」

だって！朝起きたら、おっぱいがこんなに濡れて！

「おばさん。病気？」

はっ！病気だったら、どーしよー！

「うるさいなぁ。」

「……あのう。もしかしてやと思うけどぉ……。」

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「んっく、んっく、んっく……。」

すごい！たくさん飲んでる！

「病気じゃなくてよかったね！」

まさか母乳だったとはぁ〜。びっくりだよぉ。
母乳って、出産経験がない私でも出るんだねぇ。
教えてくれてありがとうございます！

「借金取りに礼言ってどーすんのよ！」

だって、この人が教えてくれなかったら、今でもパニックになってたかもしれないんだよ？

「まあ、それは……そうだけどぉ。」

「礼は薫さんが帰ってきてから言えやー。」

……はっ！

「う、う！」

「お腹、いっぱいみたいだね。」

由奈ちゃんが、晴くんを抱っこさせて、ゲップをさせた。
……そうだった。
1週間経っても、薫はまだ帰って来てない！

「薫さん、まだ帰ってきてないみたいやなぁ。」

お、おかしいなぁ。LINEで明日来るってメッセージがあったのにぃ。

「どら、かせぇ！」

わ！おじさんからスマホを取られたぁ！

「……あれれ〜？おかしいなぁ。お姉さん、既読も返事も付いてないで。」

……！

「ってことで、お約束通り、姉ちゃんを売りまっせ！」

やっ……！おじさんから、腕を掴まれた！

「待て！」

「おばさんを連れて行くなぁ！」

陽太くんと輝くんが、おじさんの足を掴んだ！

「わ！またクソガキ！なにすんねん！」

そして、輝くんが、おじさんの手をガブリ！

「いったぁぁぁ！おんどれ、なにすんじゃ！」

と、おじさんが怒鳴った、その時！

「何騒いでるの！」

げっ……！
黒髪で、グレイヘアの64歳の女の人が現れた。

「誰やねん、あのおばはん。」

……お母さん。

「えっ！？」

「あんた！うちの娘になにすんのよ！」

お母さんが、おじさんを押した。

「……さて、話を聞きましょうかね。」

ごくり……。

続く！