絶対孤独

せだ きるや

27 寒空

遥かな宇宙へと続く漆黒の夜に
凍れる星々が瞬いて

君の青ざめた唇から零れ落ちる言葉たちに
僕は微かなぬくもりを探り出す

冷ややかな日常はきっとこの空のせい

君と僕との隙間から
ぬくもりが抜け落ちていくのは
あの瞬く星々のせい

残されたぬくもりが
宇宙へと続く星々の隙間を伝って
逃げていくから

だから
こんなに冷たい夜

誰のせいでもない

夜がこんなに冷たいのは
あの星々のせい

きっと僕は
君の青ざめた唇から零れ落ちる言葉たちに
わずかなぬくもりを見つけ出すから

そうすれば
もう寒くないから

だから

そばにいて

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