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異世界クロスロード ゆっくり強く、逞しく

アナザー

第48話 一件落着

タスラー低へと向かう馬車。
その中には俺とマルチ、ドーソンが乗っている。
ちなみに今の俺はライナー、
マルチはマーラと言う偽名で通してある。
操縦者はハッソン、ドーソンは信頼してるんだな。

・ドーソン
「つかぬ事をお聞きしますが、
ライナー殿とマーラ殿、お二人はタスラー様とはどの様に?」

ドーソンが聞いてくる、さてどう答えるかな。

・「間接的に雇われただけだ。
以前に実際に会った事はあるが、、、
これ以上は言えんな、解るだろ?」

ドラマの様に適当に言ってみる。
解るだろ?って言ってみたかったし。

・ドーソン
「成る程、これは失礼しました。」

通じたよ、、、なんか楽しいな。
ドラマってすごいよね。

・ドーソン
「ではマーラ殿もライナー殿と同じで?」

・マーラ(マルチ)
「深入りはしない事ね。
まだ死にたくないでしょ?」

マルチもノリノリだ。
表情も怖い顔をしている様だが、、
可愛いからイマイチ迫力に欠ける。
でも本人が楽しそうだから良いか。

・ドーソン
「し、失礼しました。」

あらら、怖がらせてしまった。
何だか可哀そうだからフォローしておくか。

・「気負わなくていい、
余計な詮索さえしなければ殺しはしない。
今は同じクライアントを持つ仲間だろう?」

少しほっとしたみたいだ。
緊張が解けたような仕草をする。

・マーラ
「ライナーに失礼な事をしたら殺す」

辞めてあげてマルチ!
ほら、ドーソンが怯えてるじゃない
そんなドーソンを見て楽しそうにしているマルチ。
この子って意外とドSなのかな?
マルチのおかげなのか?終始緊張しながら馬車は走っていく。
空気が重いよマルチさん、、、

・ハッソン
「もうじき目的地に着きます。」

・ドーソン
「そ、そうか良かった。」

相当辛かったんだね、ごめんよドーソン。
元はと言えば、あんたらが乱暴に土地を奪おうとするからいけないんだ。
そう言う事にしておこう。

・衛兵
「止まれ、ここは魔法大使タスラー様のお屋敷だ。
まずは要件と名を名乗って頂きたい。」

・ドーソン
「ここは私にお任せを。」

すっかりマルチを怖がったドーソン、
貴族だと言うのも忘れてシャキシャキと動く。
仕事は出来るタイプかな?

・マルチ
「楽しいね♪」

上機嫌だなぁ~マルチ。
今まで散々虐められて来たみたいだから、
今くらいは大目に見てあげようかな。

・ドーソン
「お待たせしました、
本日タスラー様はご在宅だそうだ。
このまま進んで挨拶もしておこう。」

ハッソンは馬車で留守番となり、
決闘以来会っていなかった3人の人物が対峙する。
はてさて、どうなるものやら、、、
俺達は屋敷へと進み、メイドさんについていく。

・メイド
「失礼します、タスラー様。
ドーソン様と、お連れの方が参りました。」

・タスラー
「うむ、入れ。」

部屋に入ってすぐに俺とマルチは顔を伏せる。
とりあえず状況を見守ろう。

・ドーソン
「お忙しいところ失礼します。
東区教会跡地周辺の土地を入手してまいりまた。」

・タスラー
「ご苦労だった。
教会に居た住人にはちゃんと説明したか?
邪魔な奴らはしっかりと自主的に土地を明け渡してくれたかね?」

悪い顔して尋ねるタスラー。

・ドーソン
「はい、滞りなく。
これで文句を言う者たちは居なくなりました。
土地再開発計画も進むというものです」

・タスラー
「ふふふ、今日はいい日だ。
このまま土地開発計画が上手くいけば5貴族になるのも夢じゃない。
知っているかドーソン。
最近、席が一つ空いたそうだぞ?
表向きは遠征となっているがな。
私の情報筋からはカイラーは「殺された」らしい」

・ドーソン
「こ、殺された、、、ですか?
5貴族の一人が殺されたと?
これはとんでもない事です。
しかし、そんな情報は国民には、、、」

・タスラー
「言えるわけないな、国の中心である5貴族の1つが陥落したなど口が裂けても言えぬだろう。
だからこそ、今がチャンスなのだ。
手柄を立てて、王に認められれば次期5貴族候補に名が上がる。
情報が出回っていないのなら好都合!
今動かずしてどうする?」

タスラーが更に悪い顔をして話している
めちゃくちゃ上機嫌だ。
5貴族の一人が殺された、、、か。
これって俺のせいじゃないか!
今朝、強引な行動に出たのも頷ける。
辞めて、マルチさん俺をつんつんしないで。

・ドーソン
「さすがタスラー様、
それほど先を見据えておいらっしゃるとは。」

ドーソンもタスラーと共に笑う
さてと、情報はこれで十分だな、、、
しっかり世直しさせていただきますか。

・ライナー
「おめでとうございます、タスラー様!
私たちも喜ばしい限りです。」

俺は頭を下げたまま前に出る。
マルチも俺に習って同じく前に出る。

・タスラー
「ドーソンよ、ずっと気になっていたんだが、
こ奴らは誰だ?お前の手下にこのような礼儀をわきまえるやつ等いないだろう?」

・ドーソン
「はい、この2人が教会制圧を行ってくれました。
住人の立ち退き、教会の破壊を数時間で行った凄腕です。
タスラー様がお雇いになったと聞きましたが。」 

・タスラー
「わしが雇った、、、、?」

ここだな、さぁ驚くがいい。

・「ひさしぶりだな、魔法大使さん」

俺は顔を上げて正体をばらす。
ちょっと楽しんでいるのは内緒だ!

・タスラー
「お、お前は、、、、、」

ふふふ、いい顔だ。

・タスラー
「誰だ?」

マジか!
いや、何となくそんな気がしていたけども、
あいつマジでか!
やばい、かなり凹む。

・マルチ
「私、覚えてないの?
寂しいわ、思い出させてあげようか?」

マルチは魔力を練る
そして徐に部屋の窓に雷を放つ。
爆音と共に穴が開く壁、、、
外が丸見えだぜ!

・タスラー
「な、、、き、貴様はマーダー、、、」

・マルチ
「マ・ル・チよ。
思い出した?ここからはライオットが話をするわ。
しっかり聞かないと殺しちゃうんだから!」

可愛く言ってもセリフが恐ろしいです。
俺に全て丸投げなところも恐ろしいです、
まぁやりやすくなったから良いか

・「さて、タスラーさん。
俺の話を聞いてくれるかな?」

・タスラー
「お、思い出した。
貴様はハンダの相手だったライオット!
運でハンダを倒したラッキーボーイ!」

どんな覚え方だよ!
そう見えるように倒した俺が悪いんだけど、
結構苦労したんだぞ?泣いてやろうかな。

・マルチ
「黙って質問に答えなさい。」

あ、マルチさんが怒ってる。
体の周りに雷を纏いながら脅している。

・ドーソン
「た、タスラー様?
これは一体どういう?」

・マルチ
「黙ってて。」

小さな雷がドーソンを貫く。
痙攣を起こしながら倒れ込む!
それを見たタスラーが震えている。

・「んじゃま、
タスラーさん聞いてもらえるかな?」

首を縦に振るタスラー
いいね、とてもやりやすい。

・「教会周辺の土地はあんたに譲ろう。
しっかりと住人には俺から話しておいた、
そこは安心していい。
ただし対価は頂く、当然の事だろう?」

なおも頷くタスラー。

・「どうもやり方が強引だと思うが、
そこはどう思う?」

・タスラー
「た、、確かに急いでいた事は認めよう。
しかし、強引に奪おう等とは思っていない!
本当だ。」

・「そうか、だが住人は泣いていたぞ?
お前らに騙されってな!」

・タスラー
「っく、
い、急がねばならなかったのだ。
このチャンスを逃すわけには、、、」

・「それはお前の都合だろ?
あの兄弟には関係のない事だ、違うか?」

・タスラー
「ぐぬぬぬぬ、邪魔ばかりしおって、、、」

・「反抗的だね、
そんな風に対応して良いのかな?」

プルプルと震えだした。
プライドが高いと大変だね。

・タスラー
「くそ、賊だ賊が侵入したぞ!」

マルチが前に出るが俺がそれを制止する。

・マルチ
「ライオット?」

・「タスラー、それがお前の答えなんだな?」

・タスラー
「うるさい、お前らはここで死ね。
証拠など揉み消してくれる!
私は魔法大使タスラーだぞ、
全員、黙って従えばいいのだ」

マルチの怒りが沸き上がるのが分かる。
俺もイラついて来たわ!
でも、こういう奴は力で抑えても意味がない
元社会人をなめるなよ?

・タスラー
「どうした!誰か早く来い、
こいつらを血祭りにあげろ!」

大声で叫ぶタスラー、しかし誰も来ない。

・「さてと、タスラーさんよ。
そろそろ終わりにしようか。」

・タスラー
「終わりにするだと?私を誰だと思っている
魔法大使タス、」

・「ミズキ、来い」

・ミズキ
「はっ!ここに」

呼ぶと来てくれる頼もしい仲間。
隠密ミズキさん登場、やっぱり帰ってきてたね。

・ミズキ
「オルドラ王国特殊部隊隠密、ミズキ
ただいま参上致しました。」

お?ミズキさん空気読んでるね。
って事は結構前から見てたのかな?
あ、こっち見てウィンクした。
んじゃ利用させてもらおうかな。

・「タスラー、貴様の悪事は暴かれた。
直ぐにでも国王の耳にも届くだろう。
もう言い逃れは出来ないぞ。」

・タスラー
「特殊部隊が貴様などに従うわけなかろう」

ぉぉ、おっしゃる通りで、、

・オーランド
「そうでもないぞ、タスラー。
話は聞かせてもらった。
貴様のやり方は強引すぎる。
それにな、カイラーはちゃんと生きているぞ?」

・タスラー
「お、、、オーランド総統。
ばかな、、、何故、何故だ?
何故こんな奴が総統まで動かせるのだ」

・オーランド
「ライオット殿の力量を見余ったな。
既にこの方は国に居なくてはならない人物だ。
国王も認めてくださっておる。
さて、今回の事件の調査を開始させてもらう。
タスラー、貴様は城に連行だ。
屋敷は捜索、関係者は全て逮捕」

タスラーが膝から崩れ落ちる。
オーサンドさんが言い終わるとどこからともなく兵士たちが入ってきた。
既に屋敷の捜査は始まっているみたいだった。

・「オーランドさんまで来てくださったんですね。
ありがとうございます、助かりました。」

・オーランド
「こちらこそ助かった。
これで北区の膿を処理できた。
カイラーも救助したぞ、君が授けてくれたマップのおかげでな
人物をサーチして追跡だったな、たいしたものだ。
上手く変身していた魔物もマップにかかれば一発で分かった、本当に礼を言う。」

実はオーランドさんと国王には、やり方を教えて使用回数も無制限にしておいた。
お陰でいろいろと問題解決したみたいで良かった。

・「マップ機能があれば国を良くしてくれそうでしたので、俺からのプレゼントです。
お陰でこうして助けてもらえましたしね。」

マップ機能で強力な仲間を手に入れたって所かな。

・「あ、牢屋に捕まってる人が居るんですけど」

・オーランド
「大丈夫だ、既に救出して君の屋敷に返してある。
それに、ラスク君と話し合い北区の教会周辺の土地も国が買い取ることになった。
考えうる問題は解決したはずだ、
何かあればいつでも声を掛けてくれたまえ。」

さすがに仕事が早い、この国の組織は優秀だな。
オーランドさんが俺に首飾りを渡してきた。
なんだろうこれ。

・オーランド
「国王謁見のフリーパスだ。
これがあればいつでも遭えるぞ
遠慮なく来てくれたまえ」

首飾りは遠慮なく頂こう、、、
でも出来れば会いたくないな。
あの国王さん、どうも苦手だ。
キレモノ過ぎて利用されそうだし。

・「ありがたく頂戴いたします。」

・オーランド
「そうだ決闘の事だが、事情が事情だけに処罰は無くなった、後日に回す事が出来るがどうする?」

・「遠慮しときます。
勝てるイメージが微塵も浮かばないし。
作戦で怪我したって事にでもしといてください。」

・オーランド
「君は本当に面白い子だ。
分かった、今回の決闘は私の名で無かった事にしておこう。」

・「ありがとうございます。」

決闘がなくなったことが何よりの報酬かな。
丸く収まりそうだし、終わり良ければ総て良し!

・ミズキ
「ライオットお疲れ様。
でも私が居るのよく分かったね、
マップ見た形跡もなかったのに」

・「ミズキにお願いした仕事内容と時間を考えてみたら分かるよ。ミズキはきっと戻ってきてるってね。オーランドさんまで呼んでいたのは予想外だったけど、おかげで助かったよ。
ありがとう、ミズキ」

物凄い笑顔になり、マルチにドヤ顔をする。

・ミズキ
「これが、愛の力ですね。」

・マルチ
「私も頑張った、ライオット褒めて!」

その後、マルチを納得するまで褒めて屋敷に帰る。
今回の一件で、タスラーの一族は完全に地に落ちる事となった。
貴族の家名は剥奪、領地はカムラー卿の元に戻る。
タスラーには最後のチャンスとして学院の教師としての道が示された、そこで人間性を治す事が出来れば領地と共に家名も取り戻せるという事になった。
しかし、条件が曖昧なところがエグいね。
やっぱりあの国王は策士だわ。


登場人物
・ライオット
主人公の青年。
中身は元社会人。

・マルチ
精霊界女王の娘
ライオットと一緒に居るのが楽しくて仕方ない。

・ミズキ
元国の隠密隊長。
密かにライオット第一婦人と言いふらしている。

・オーランド
オルドラ王国騎士団総統
ライオットの事を認めている

・タスラー
魔法大使と呼ばれた魔法使い
二度目の登場で脱落した貴族さん

・ドーソン
タスラーの配下の金持ち
マルチの雷で気絶、その後目が覚めたら牢屋に居たと言う悲しい人

・ハッソン
ドーソンの手下
場所で待ってたらいきなり捕まった悲しき人

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