異世界クロスロード ゆっくり強く、逞しく

アナザー

第37話 ダンジョン攻略 ライオットの能力

4階をクリアした一行、、

・サリス
「ここから5階に入ります。
正直に言いますと、4階の敵の方が厄介なのよね。
5階の敵情報を伝えます。
リビングアーマー 無機質
リビングソード 無機質
リビングシールド 無機質
ファーニー ウサギ型生物系
全て物理攻撃メインで攻撃してくるわ。
更にリビングアーマーがソードとシールドを装備している事が殆どよ。
リビングアーマーを倒したと思って油断すると、ソードが背後から襲って来るわ。
たまに、ソードやシールドが単体で壁に隠れてたりするから気を付けてね。
ちなみに、リビングソードもシールドも動きます。
後、気を付ける敵はファーニーだけど、、、ライオットさんのお陰で私の方が早くなっちゃったから、多分楽に進めると思うわ。
この階から敵は常に動いているの。
倒すのに時間が掛かると囲まれるから、遭遇したらすぐに倒す事。」

サリスさんが説明してくれている中、
セリスが小声で俺に話して来た。

・セリス
「なあ、ライオット。
お前の秘密、みんなに暴露しても良いか?
やっぱり少しでも安全に行きたくてな。」

・「秘密?
マップの事かい?
セリスが良いと思えるなら教えても良いよ。
俺よりもセリスの方が世界に詳しいだろ?
俺は誰よりもセリスを信頼してるからさ。
その辺の判断は任せるよ。」

セリスが赤くなって笑顔になる。
嬉しそうだ。

・セリス
「みんな聞いてくれ。
ここからはライオットのマップを使おうと思う。
安全に行く方がいいだろう。
サリス、地図を出してくれ。」

・サリス
「地図なんてないわよ?」

・セリス
「、、、、、そりゃそうか、ダンジョンだもんな。
アタシは何トチ狂ってたんだ?
ライオットの凄さを知らせたかったが、
無理か、、、残念だ。」

・「ん〜、、、どうなんだろうね?
何か白紙の紙とか布とか無いかな?」

・リーシュ
「布なら有りますけど、これで良いです?」

手頃の大きさの布を出してくれた。
まあ、やってみるか。

・「じゃあ、ちょっと待っててね。」

まず、布に魔力を流して硬くして固定。
布が1枚の板になる。
マップオープン、展開、
布にマーカーが記される。
更に、ここから投影、
すると、無字だった布にダンジョン5階の地図が浮かび上がる。

・「お?出来た出来た。
今回は展開から投影までやってみました。
何でもやれば出来るもんですね。」

・セリス
「いや、普通出来ねぇからな?」

・「テヘッ」

出来上がったマップをみんなが覗き込む。
そして数々の質問が飛んでくる、、

それではここで。
多かった質問を少しだけ紹介しよう。

・質問1  
ハリス君 住所不定
「布に地図らしき物が浮かび上がったが、、、
これは5階の地図なのか?」

・答え ライオット
「はい、そうですね。
5階の地図だと思われます。」

・質問2 
リーシュさん オルドラ王国出身
「この赤い点と青い点の違いを教えて下さい。」

・答え ライオット
「赤い点が敵、青い点は味方を示しています。
他にも色は白や黄色も有りますが、今は必要ないでしょう。」 

・質問3 
ミミさん ライオット邸に居候中
「赤い点が動いてるよ?
これは何で?、、、青い点も動くね。」

・答え セリス
「リアルタイムで敵の動きが判るんだ。赤い点が動いているのは、敵が動いているからだな。」

・質問4
マルチさん ライオット邸定住
「この大きい赤い点は何?」

・答え サリス
「リビングアーマーがリビングシールドとリビングソードを装備しているからではないかしら?」

何故かサリスさんが解答側にいる事に驚いた。
とりあえず、質問が多いランキングでした。

・ハリス
「でした。じゃないだろう?
どうなってるんだ君の能力は?
どう考えても異常だろう?」

異常って言われた、、、ぐすん。

・マルチ
「ライオットを虐めないで、、、」

・セリス
「まあ、驚くのは判る、、
そこは、ライオットだからとしか言えねぇ。」

真の仲間って良いよね。
2人とも、庇ってくれてありがとう。

・ミミ
「ライオットは万能だね。
帰ったらママに紹介しよう。」

・「ミミさんのお母さんですか?
確かナナさんでしたっけ?
一緒に住んでるのに挨拶していないのは確かにまずいですね。
帰ったらお願いしても良いですか?」

・ミミ
「紹介しても良いの?
やったぁ〜!ライオットありがとう。」

・「いえいえ、
どちらかと言えば、挨拶が遅れた事を謝罪しなきゃいけませんしね。
何かお土産を持って行かなきゃな、、、
ん〜、、、皆さん何が良いと思います?
あれ?、、、皆さん?」

全員が引いている、、、何故?
何か変な事言ったか?

・マルチ
「挨拶に行く時はわたしもいくよ。」

・「お?本当かい?
ありがとうマルチ、俺1人だと緊張しそうだし。
助かるよ」

お礼を言ってはみたけれど、やっぱりなんか空気がおかしいな、、、何だろ?

・「とりあえず進みますか?
サリスさん、陣形はどうします?」

・サリス
「そ、、、そうね、陣形ね。
そうよ、今はダンジョン攻略が先決だわ。
ミミの事は後で考えましょう。
しかし、、、
初めからこの地図にしておけば楽だったわね。
ライオットさん、、もう隠している事はない?」

うっ、、、、サリスさんに睨まれた。
何だか、すみませんです。

・「全て出し尽くしました、
です、、、、はい。」

・サリス
「ふ〜ん、、、何かあったらまた教えてね。」

若干疑われてる、、、
もう何もないですよ〜。

・サリス
「では、陣形を伝えます。
先頭ハリスさん、ミミ
次にマルチ、セリス
セリスはマップを観て指示を出して。
次にリーシュ、ライオットさん。
今回の殿は私にします。」

・セリス
「お?赤い点に触ったら敵の名前が出たぞ?
こんな機能まであったのか、、。」

サリスさんが俺を見詰める、、、
そう言えば言い忘れてたな。
セリス、余計な事をしないでください。

・「忘れてました。
触ると味方でも敵でも名前が確認できますよ。」

・サリス
「ライオットさん、、、、」

・「いや、本当に忘れてただけです。
その、、、、ご、ごめんなさい。」

・ハリス
「まあ良いじゃないか、
それよりも、凄い高性能だなこの能力。」

・サリス
「まあ良いわ。
じゃあセリス、ファーニーが居たら教えて。
大体の敵がリビングアーマーがソードとシールドを装備して出てくるわ。
そしたらハリスさんが、、、、」

そこでサリスさんは1度止めて考える。

・サリス
「敵の位置と数が判るなら奇襲で良いかしら?
セリスの指示で、マルチが魔法で対処してみて、
撃ち漏らした時や数が多い様ならハリスさんが引き寄せて、ミミが倒す形で行きます。」

そして一行は動き出す。
、、、、マップの威力は絶大だった。
進む度に敵に遭遇するが、セリスの指示とマルチの魔法で粉砕していく。
ドンドン進むと敵も次々出て来るのだが、殆ど止まらずに進んで行ける。
曲がり角で隠れていたリビングソード単体も、マップに掛かればバレバレなのだ。
なんかごめんよソード君。
ハリスさんとミミさんが、やたらと暇そうにしていたのが印象的だった。

・ハリス
「し、、、、仕事が無い。」

・ミミ
「つまんない、次はアタシが倒して良い?」

緊張感が無くなるのがマップのデメリットかな?
結局、ファーニーは現れず、、、
あのサリスさんですら欠伸をしていた。

・サリス
「どうしましょう、、、
ダンジョン5階なのに暇で仕方ないわ。
もう、ライオットさんったら本当にとんでもない物を出して来たわね。」

・ミミ
「楽なのは良いけど、暇だね。」

・ハリス
「ライオット君、安全なのは喜ばしい事だが、盾の俺がここまで暇なのはどうかと思う。」

そして怒られた、、、
理不尽だ。
そしてセーフティーゾーンに辿り着く。

・セリス
「その、、、何だか拍子抜けしちまったな。
何か、悪かった。」

セリスも何故か謝っていた。
そして野営の準備が始まる。
、、、、が、すぐに終わる。
みんな手際が良すぎ。

・セリス
「まさか昼前にここに着くとは、、、
昼飯食べながら何するか決めるか?」

・サリス
「下手したら1日でここまで来れそうね。」

・ハリス
「暇だった分、昼飯で腕を振るおう。
暇だったから、、、」

何だか少し寂しげなハリスさん。
昼飯、楽しみにしてますよ、、、

・ミミ
「やったね!
これもライオットのお陰だね!」

・マルチ
「お昼、楽しみ。」

・リーシュ
「ライオットさんが居てくれると安心します。」

3人は喜んでくれてるみたいだ。
うん、、、良かった良かった。
予定よりもかなり早くセーフティーゾーンに着いてしまった一行は、昼食を取りながらこれから何をするか決める事となった。
 
・ハリス
「今日の昼飯はあっさりとしたサラダを中心に、パンで具材を挟んだ料理だ。
ミミさんとマルチさんには特別に肉サンドとなっています。」
 
・ミミ
「わーい、流石ハリス
解ってる~!」
 
・マルチ
「美味しそう、、、ありがとう。」
 
リーシュさんが手伝って全員のところに食事が行き渡る。
楽しい昼食の開始だ。
 
・セリス
「かなり早く着いてしまったな。
何かリクエストはあるか?」
 
・ミミ
「はい!
この階の隠し部屋探しがしたい」
 
・リーシュ
「私は、
一度ライオットさんとしっかりお話がしたいかな。
ひょっとしたら、私も治療以外で皆さんの力になれるかもしれませんし。」
 
・ハリス
「ふむ、
俺もライオット君とはじっくり話したいな」
 
・ミミ
「あ、、、アタシもライオットと話したい」
 
3人のプレッシャーが凄い。
言っておきますが俺が一番弱いんですからね?
 
・セリス
「隠し部屋か、、、あるのなら探したいな」
 
・サリス
「そうね、隠し部屋が魅力的」
 
・マルチ
「私はライオットと一緒に居たい」
 
隠し部屋か、、、
確かに怖いけど楽しみが大きいよね
 
・サリス
「じゃあこうしましょう。
このマップがあるなら、隠し部屋探しは誰でも出来そうなので、ライオットさんによる個人相談の時間を作りましょう。
個人的に相談がある人は挙手で」
 
・ミミ
「はい!
ライオットともっと仲良くなりたい」
 
・リーシュ
「戦闘について聞きたい」
 
・ハリス
「俺は風呂で聞けるから今回は譲ろう」
 
・サリス
「では、ハリスさん、セリス、私の3人で隠し部屋を探しましょう。
ミミとリーシュはライオットさんと話してなさい。
マルチは、ライオットさんから離れたくないだろうからライオットさんの助手で」
 
・マルチ
「分かった、サリスありがとう」
 
・サリス
「では、何かあったらここに戻って来るわ。」
 
こうして、食後の行動が決まった
サリスチームは隠し部屋探しに。
ライオットチームは個人面談を行う事となった。
俺の、、、、意見は?
 
 
昼食も終わり、片付をしてチームごとに分かれる。
 
・セリス
「じゃあ行ってくる。
見付かると良いな、、隠し部屋」
 
3人はダンジョンの隠し部屋を探しに向かった
そして、、、ミミとリーシュの為の。
ライオット先生による個人相談会が始まる。

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