異世界クロスロード ゆっくり強く、逞しく

アナザー

第26話 決闘開始

・こ、ここは、、?

・マルチ
「ライオット!起きた?
大丈夫?痛くない?」

・マルチ?
ここは、何処だ?

・マルチ
「闘技場の医務室だよ。
到着したらライオットが搬送されたって聞いたから、ビックリした、、、無事で良かった。」

マルチが心配そうに俺の手を握ってくれる。

・マルチ、、もうフードは良いのか?

・マルチ
「うん、もう大丈夫。
ライオットが側に居てくれるし。」

マルチがモジモジし出す。
少し顔が赤くなってる気がする、、、

・女性の声
「気が付きましたか?」

声のする方向を見るすると、

・リーシュ
「お久しぶりです。お元気でしたか?」

リーシュさんが居た。
何か久しぶりだなぁ。

・リーシュさん、お久しぶりです。
リーシュさんが回復してくれたんですか?
毎度毎度、ありがとうございます。

・リーシュ
「いえいえ、どういたしまして。
所々に裂傷がありました。
傷の具合から診て昨夜辺りに受けた傷だと思います、、、しっかり治しておきましたよ。」

あ、それセリスにやられた傷だ、、、
決闘前に直してくれたのはありがたい。

・何から何までありがとうございます。
やっぱりリーシュさんの回復魔法は凄いですね!

リーシュが嬉しそうに笑顔になる。
リーシュさん、可愛いなぁ、、、

・いでででで

マルチが握っている方の手が、凄い圧力で潰されそうになる。

・マルチ
「ライオット、この人だれ?」

痛い、痛いよマルチさん。
いつの間にこんなにも力強くなったのよ!

・リーシュ
「はじめまして!
医療特殊部隊隊長のリーシュです。
ライオットさんとは、一緒にオークを殲滅した仲です。
他にも2人きりで医療活動をしたりしました。
2人きりで!」

・いたたたた、、

マルチ、手が、
俺の手が潰れるって、、、

・マルチ
「はじめまして、リーシュさん。
わたしはマルチ、、、ライオットさんの巫女。
ライオットさんとはこれから、ずっと一緒に居る仲です。」

俺の巫女ではないでしょう?
てか、マルチのドヤ顔が凄い。

・リーシュ
「そ、そうですか、、、
マルチさん、ライオットさんは治療の続きがありますので、どうかお引き取りを、、、」

・マルチ
「さっき、終わったと言っていた。
それに、これから決闘。
ライオットと一緒に行く。」

・リーシュ
「それなら、医療班の私がライオットさんを連れて行きます。
貴方は一人で観客席にどうぞ。」

2人が睨み合う。
間に火花が見えるのは俺だけだろうか?
そんな事を考えてると医務室に誰か入って来た。

・セリス
「リーシュ、ライオットは目を覚ましたか?
って、何やってんだ2人とも。」

・リーシュ・マルチ
「セリス!(さん この人誰?」

セリスに詰め寄る2人。
圧が凄い、さすがのセリスもタジタジだ。

・セリス
「ちょ、ちょっと落ち着け、、な?
何があったか知らねぇけど、ひとつひとつ聞いてやるから、、な!」

何とか宥めるセリス。
2人はお互いを睨み合っている。
仲良くやろうよ、、、ね?

・セリス
「あ〜、リーシュだが、あたし達の中で一番最初にライオットと出会った人物だ。
あれ、あたしの方が先か?
まあ、良いや。
それで、オーク殲滅戦にスカウトした人物だな。
、、、そんな所か?」

・リーシュ
「ライオットさんの凄さを1番良く知っている人物でもあります!」

リーシュが付け足してドヤ顔でマルチをみる
マルチが癒しの波動の事を知らないと、リーシュは思っていたからこそ出た言葉だった、、、。
マルチはセリスに次は私の事を説明しろと促す。

・セリス
「何でアタシが、、、
えっと、コイツはマルチだ。
ウチのギルドで錬金術をやっている。
今回の決闘を受けた張本人だな。
ライオットとはアタシとマルチの3人で特訓していた仲だ。
まあ、そんな所か?」

・マルチ
「ライオットの凄さを誰よりも知っている。」

マルチがリーシュに対抗する。
お陰で2人がヒートアップしていく。

・セリス
「だぁ〜、ストップ、ストップ!
マルチとライオットはこれから決闘なんだから。
とりあえず2人を呼んで来いってサリスに頼まれたんだよ。
対戦相手がお待ちかねだぜ?」

・リーシュ
「え、、、?
ライオットさんが戦うんですか?
ダメです!
数日前まで1レベルだったじゃないですか。
兵士は最低でも30以上のレベルなんですよ?
絶対にダメです。」

リーシュさんが俺を心配してくれる。
てか、リーシュさん。
あの時はレベル2でしたからね!
1じゃないですからね!

・マルチ
「ふっ、、、何も知らないのね。
ライオットは強い。
そして凄い、、、、私の勇者なんだから。」

リーシュがマルチを睨む。
マルチがリーシュを睨む。
仲良くしましょうよ、、、そしてマルチ、俺は勇者じゃない

・セリス
「まあ、まぁ、落ち着け。
リーシュの心配もわかる。
なんせ数日前まで本当に雑魚だったしな。
だが、決闘はもう決まった事だ。
それに、危なくなったら軍を敵に回してでもアタシが止める。
心配するな、リーシュ」

・リーシュ
「セリスさん、、、、
解りました。
なら私も一緒に観させてもらいます。
危ないと感じたら私も出ますので。」

・セリス
「お前、、、軍人だろ?
ダメだろ出て来ちゃ!」

・リーシュ
「例え軍議に掛けられるとしても構いません。」

マルチが驚いた顔でリーシュをみる。

・リーシュ
「何でしょうか?」

・マルチ
「リーシュさんは、軍人じゃないの?
ライオットが大事?」

・リーシュ
「私は軍人です。
でも、軍人の前に人間です。
ライオットさんを危険な目に合わせるわけには行きません。」

ハッキリと言い放つリーシュ。
セリスといい、リーシュさんといい、、
カッコいい女性が多い世界だな。

・マルチ
「私の事は、マルチと呼んで。
貴方はライオットの味方。
なら、、、私の友達。」

・リーシュ
「マルチ、、、さん、、。
リーシュと、お呼び下さい。
先程の無礼、お詫び申し上げます。
ただ、ライオットさんは私が護りますので。」

・マルチ
「ライオットは私が守る。
でも守る人が大勢いた方が安全。
だから、仲直り。
宜しく、リーシュ。」

マルチとリーシュさんが握手をする。
良かった、、、仲良くなったみたい。
そんな中、セリスが小声で言ってきた。

・セリス
「全く、お前はいつも面倒ばかりだな。
てか、お前を護るのはアタシだからな。」

みんなに守られてばかりだな。
有難いけど情けない様な、、、

・セリス
「マルチ、ライオット、、、
行けるか?」

・マルチ
「ふぅ、、、行ける」

・いつでも良いぜ。

・セリス
「よし、じゃあ行ってこい!
アタシはリーシュと一緒に観客席にいるからよ。
安心して戦ってこい。」

パーン

パーン

2人はセリスとハイタッチしながら出て行く。
部屋を出る寸前で、

・リーシュ
「ライオットさん。
どうか、ご無事で、、、、」

俺はリーシュさんに親指を立てる仕草をする。

・任せといて!

2人は決戦の地へと向かう。

・セリス
「さて、リーシュ。
アタシ達も行くか。」

・リーシュ
「はい、いつでも飛び出せる準備をしておきます。」

・セリス
「まあ、観てな。
アタシ達の出番は多分無いぜ。
ライオットに任せておけば良い。」

リーシュを安心させながら2人は観客席に向かう


闘技場にて、、

・タスラー
「アイツらはまだか?
私達は既に戦えるのだぞ。
団長達の戦いを見て観客もヒートアップしている。残念ながら我々の試合はすぐに終わるがな」

ライオット達が時間を知らなかった為、空いた時間でデモンストレーションが行われた。
その戦いが素晴らしい物だった。
やる気になったタスラーがウズウズしている。

・サリス
「もう暫くお待ち下さい。
今、セリスが呼びに行ったので」

・ライル[オルドラ王国騎士団団長]
「まあ、まてタスラー隊長
もうじき始まるから、とりあえず待ってろ。」

ちょっとうんざりした様子でタスラーを嗜める団長

・サリス
「あ、来たわ」

・タスラー
「やっと来たか、、
ハンダ、こっちへ来い!
公開リンチの始まりだ」

・ライル
「バカなこと言うな!
全く、、、くそ、胃がいてぇ、、」

闘技場の真ん中に役者が揃う。

・ライル
「そちらは、冒険者ライオットとマーダーで間違い無いか?」

・ああ、間違い無いぜ。

・マルチ
「マーダーは過去の名前、私はマルチ。
決闘の対戦相手に間違い無いわ。」

・ライル
「マルチ?どう言う事だ?」

・あ〜、色々ありましてね。
名前が変わっただけで中身は一緒だよ。

ライルはサリスを見る。

・サリス
「ライオットさんの言った通りよ。
私より、タスラー隊長に聞けば?」

・タスラー
「ふん、名前が変わろうが能無しには変わらん。
フードを外した分、半エルフなのが丸わかりだな。
汚らわしい、、、すぐに叩きのめしてやる。」

・ハンダ
「へぇ、、ギルドではチラッとしか見てなかったが、あんたそんな顔してたんだな。
なかなか可愛いじゃねぇか、後で可愛がってやるから待ってな。」

・ライル
「ハンダ、口を慎め。」

・ハンダ
「ちっ、
へぃへぃ」

あ、ライルさんがプルプルしてる。
本当にアイツすげぇな。
人を苛つかせる天才だわ。

・ライル
「では、決闘を始める。
決闘はお互いに武器、魔法、好きな物を使える。
意識を失う、戦意を失う、ギブアップ宣言をする、死亡する、明日の日が昇る。
いずれかで決着とする。
軍が勝った時はギルド機能を軍下に置く事となる。
ギルドが勝った時の条件を聞いていないが、、、
何を望む?」

何も決めていないのですが、、、
そんな事、考えてもいなかった。
俺は困ってサリスさんの方を見る。
するとライルさんが小声で聞いてくる

・ライル
「何も聞いていなかったのか?
タスラーの奴が本当に色々とすまんな。
こちらがとんでもない条件を出してるからそちらも結構な事を頼んでも大丈夫だと思うぞ?
ただ、、、お手柔らかに頼む。」

ライルさん、団長って凄い偉い人でしょ?
めっちゃ良い人やん。
俺、この人のファンになりそう。

・マルチ
「私が勝ったら、リーシュを貰う。
リーシュは私の友達、だから軍から離す。」

・ライル
「なっ、、、それは困る。
ちょっと待ってくれ、リーシュは関係ないぞ。
それにリーシュが居なくなるとすごく困る。
てか、リーシュ。
ギルド側に座ってないか?
どうなってんだ?」

ライルさんが凄い慌ててるな。
リーシュさん程の回復要員はそりゃ手放せないだろうな。
あ、リーシュさんがライルさんに呼ばれてる。

・リーシュ
「ライル団長、何かありましたか?」

・ライル
「いや、どうもこうも無いよ。
この子が勝ったらリーシュを貰うって言うから。」

・リーシュ
「マルチ、、さん?」

・マルチ
「私は軍が嫌い。
リーシュは私の友達で、ライバル。
リーシュは友達だから、嫌々軍に入れられてるのなら助けたい。」

・リーシュ
「ありがとう、マルチさん。
私はね、嫌々軍にいる訳じゃないのよ。
だから大丈夫。
貴方にそんな風に思わせてしまっている、軍の怠慢に問題があるのね、、、、」

リーシュとライルは考え込む。

・ライル
「マルチ、、と言ったな。
聞いての通り、リーシュは軍に残る。
だが、其方にそれ程の嫌悪感を与えてしまっている事に、私から謝ろう。
すまなかった。」

ライルさんがマルチに頭を下げる。

・タスラー
「ら、ライル団長、
貴方がそんな事しなくても宜しいではないか!
くっ、なんたる事だ。
許せん、、、許せんぞ!」

・話し聞いてた?
あんたのそんな態度がいけねぇんだよ。
全く、困ったちゃんだな。

タスラーがプルプルしている。
ハンダは全く気にしていない感じだ。
それよりもマルチを見ながらニヤニヤしている。
なんか腹立つな、、、

・マルチ
「そっか、、、なら何も要らない。」

・タスラー
「ライル団長!
聞くだけ無駄ですぞ!
我々が勝つのですからな。」

・ライルさん、あちらさんも我慢の限界らしいし、いきなり言われても決めかねるから後で良いんじゃないかな?

・ライル
「、、、、わかった。
ではこれより決闘を始める。
双方、準備は宜しいか?」

・タスラー
「待ちくたびれたぞ!」

・ハンダ
「マーダーだったな、、、、楽しみだ、、」

・マルチ
「ん、いつでもOK」

・よっしゃ、はじめてくれ。

・ライル
「では、開始!」

ライル団長が爆音と共に観客席に飛び込む。
この音が開始の合図?
ざ、斬新だな、、、。

・青年
「ライル、ギルドの奴らはどんな奴だった?」

・ライル
「裕輝、、、奴が、、、ライオットだ。」

・裕輝
「何!アイツが?
リーシュが向こうに座ってるのはアイツのせいなのか?」

・ライル
「分からん、、、分からんが、、」

・ライル・裕輝 
「ライオット、、、やっぱり殺す、、、」

一緒に来ていた筈のリーシュが、いつの間にかギルド側に行ってしまった。
その事で、2人の男が無駄に闘志を燃やしていた。

・タスラー
「さてさて、マーダーくん。
準備は良いかね?」

タスラーの魔力が高まる。
マルチは俺の横まで下がる。

・マルチ
「ライオット、、、タスラー教官は私にやらせて、、お願い。」

・良いぜ。
戦い方も好きにすれば良い。
マルチなら余裕だよ、俺が保証する。

・マルチ
「うん、ありがとう。」

・じゃあ、俺はっと、、、

・ハンダ
「お前は、俺様に色々言ってくれたからな、、そいつの前でズタボロにして命乞いさせてやるぜ。」

やる気満々だな、、、
さて、どうしたもんか、、
レベルは向こうが上だろう、、
能力値も多分、向こうが上だな、
正面からじゃ確実に負ける、、、か。

・ハンダ
「さあ、良い声で鳴いてくれよ!」

ハンダが巨大なハンマーを振りかぶる。

・鞄に隠してやがったか、、、
しかも重そうなのに軽々振りやがる。
とりあえず当たらない事が絶対条件だな。

・ハンダ
「何、ぶつぶつ言ってやがる!」

ドゴーン

ハンダのハンマーが炸裂する。
俺は避けに徹する事で難なく避ける。
しかし、ハンマーは止まらない。
ドンドン加速して右から左から上からと縦横無尽に襲い来る。

・うぉぉぉぉ、
怖えぇぇぇ!
何でそんなに軽々とぉぉぉ!

叫びながら逃げ回る俺、、、
無様な姿に、笑いながら追いかけてくるハンダ

・ハンダ
「おら、上手く避けねぇと殺すぞ!
オラオラ、自分の発言を後悔するんだなぁ。」

嬉しそうに俺を攻撃してくるハンダ。
ニヤニヤしながら殺すって言うの辞めて!

・タスラー
「はっはっはっ、無様だな。
無能に相応しい逃げっぷりだ。
マーダー君、そうは思わんかね?
いやはや、愉快だ。」

・マルチ
「私は、ライオットの背中を見て戦っていた。
だから分かる。
もうすぐ、逃げる時間も終わる。
ライオットはいつも私の事を優先してくれる。」

・タスラー
「、、、どう言う意味だ?」

・マルチ
「見ていれば分かる。」

タスラーは首を傾げる。

・さて、この辺で良いかな、、、

俺はタスラーを見る。
一瞬目が合うが直ぐにマルチの方を向く。
向こうも戦いが始まりそうだ。
十分距離は空いたな、、、

・ハンダ
「おっと、どうした?
もう逃げないのか?
ちょっと早いが、、、まぁ良い。
早く倒してマーダーって奴を抱くとするか。」

ハンダが大きくハンマーを振りかぶる。

・少年の声
「ライ兄!
逃げろ、危ねぇ!」

・む、聞き覚えのある声が聞こえるけど、、、
今はそれどころじゃない。
とりあえず、この厄介なハンマー、、、
ぶっ壊す!

ハンダのハンマーが一気に振り落とされる。
ライオットは一気に腕を振り上げる。
アッパーの形だ!

・ハンダ
「馬鹿め、死ねぇ!」

・うらぁぁぁぁぁ!

ドパァァァァン、、、、

パラパラ、、、

・ハンダ
「ば、、、、馬鹿な、、
俺の、、、俺の鬼殺しが、、、」

お酒の話?
なんてボケようかと思ったけど、知らないよね。
しかし、有名な武器だったのかな?
何か悪いことしたな、、、
辺りは静寂に包まれた。

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