完璧会長と無関心な毒舌読書家

スリーユウ

81

生徒会室
「会長、これはどうします?」
「これは悩みどころね」
生徒会では毎年、芸能人などの有名人を読んでいて、生徒たちの投票からそれは得ればれている。相手側の都合もあるが、おおむね半々ぐらいの確立で有名人がこの学校に来ていた。


そして、今年、投票で選ばれたのは、ユウと書かれていた。つまり、これの意味するところは、モデルのユウ、神崎のことだ。
「流石に、これは無理じゃないですしょうか」
「・・・」
可能な限り生徒の要望には応えたと思うが目立つことを嫌う神崎に無理やりやってもらうのも忍びない。


「あてがないわけじゃないの、これに関しては少し待って頂戴」
「わかりました、会長」


神崎のことに考えている桐野に副会長は、少し申し訳なさそうに別の事を言ってきた。
「あのすみません、会長」
「何かしら?」
「琴吹さんの件なんですが、結局、当日、参加するんでしょうか」
「それに関しては本人から、参加すると連絡があったわ」
「では、警備の方はどうしましょう」
「それなら手の空いている運動部に声をかけて、警備にあたってもらいましょう」
もともと考えていたのか、明確な回答が変えてきた。


「わかりました、では警備に必要な人数を計算して、後日、提出します」
「ちょっといいかしら」
「はい、何でしょう、会長」
「これは琴吹さんからの提案なんだけど―――」


「なるほど、ではそのように警備を考えます」
「ええ、お願いするわ」
それだけ言うと副会長は生徒会室を出て行った。


「全く、大変な文化祭になりそう」
色々な問題が次々と文化祭が始まる前からやってくる。これでは文化祭当日が心配になってくるというものだ。しかし、桐野は、体育大会の時は神崎に助けてもらったが今回は助けなしで、乗り切ろうと心に誓っていた。







「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く