天才ダラダラしていたら家を追い出されたけど、結局、王都の学園で無双する

スリーユウ

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「我が国はほんの5年前まで戦争を行っていました。落ち着いたのはここ最近です。この国は3国に囲まれてますが、圧倒的な武力で領土を守ってきました。そして―――」


授業で国の情勢を教えてくれているものの、商人のフェリクスにとっては全く聞かなくていい内容だった。むしろ、他の国の情報をプラスで知っている。フェリクスは横目でアベルの方を見てたが同じ感じのようだ。


「今日の授業、暇だったな」
「一応、全部、記憶はしたけどね」
授業が終わり。いつも通り、2人は校長の魔法空間に来ていた。他の人は忙しいのか、時間が立っても姿を現さなかった。


「所で、フェリクス、あの指輪はどこまで術式を使えるようになったんだ?」
「大体、50ぐらいかな」
「もう半分も使えるようになったのか!」
アベルは信じられないような表情をしている。


「色々、変化させてるけど、後の50はどう変化させればいいか、わからないんだよね」


精霊はその種類だけでも無数にいる、その中から色だけでは変化させるのにも限界くるだろう。つまり、残りの術式はそれだけ特異な精霊ということになる。


「それにしてもよくそんなに神力変化出来たな」
「ああ、それは昔からの協力者が頑張ってくれてな」
「昔からの協力者?」
「小っちゃいお菓子を欲しがる精霊たちさ」
「なんだ、それは?精霊がお菓子を欲しがるなんて聞いたことないぞ」
「そうなのか?」
「そもそも精霊は食事をしなくていい、ほんとにお前は色々とおかしいな」
アベルは豪快に笑いながら、精霊の常識を教えてくれる。


(確かにそうだ。何であいつらはお菓子を欲しがるんだ?)


また、一つ新たな疑問を持ったフェリクスは今度、小さい精霊たちに聞いてみようと思った。


「しかし、最近、アリサ姫、あんまり学校で見なくなったね」
「姫はあれでよく政治に参加なさっていたりする。恐らく、そんなところだろう」
「ふーん、そうゆうもんか」


精霊使いとしての基本的な戦い方は教わったが、フェリクスはまだ知らないことの方が多い。もし、神落としの儀式が失敗したら、教わる人が居なくなってしまう。アベルなら何か知っているかもしれないと思ったがこの調子では知らないだろう。


それに失敗したら、この国は今まで経験したことがないぐらいの災害に襲われる可能性がある。この国にで商売をしている以上、儀式について調べなければいけないだろう。


そのためにはまずアリサ王女に接触しなければならない。問題は儀式の為に学校や寮にいないとなると王城にいることになる。流石に今度は警備が厚いだろう。


とりあえず、フェリクスは目の前の問題を一つ一つずつ解決することにした。







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