(旧)こっそり守る苦労人 中学生編
こんな学校生活(昼食でのお話+苦手な先輩)
「はははははっ!」
武の笑い声・・・喧しい
「デート!?あの黒河とデート!?ぷはっ!」 
何度も俺に尋ねて勝手に噴き出す武にーーーイライラ 
「しつけぇぞ!いい加減にしなとぶっとばすぞ?」
「だっておまえ!ーーップハハハアハッ!」
「・・・・・。」
この野郎・・・俺の異能で串刺しにしたろうか?殺傷能力ゼロだけど  
現在俺たちは、食堂で昼飯を食べてる最中である。
最近俺に手作り弁当を作るようにった妹様も、風邪が治ったばかりなので今回は遠慮した俺であるーーーけ、決して妹の料理が恐ろしいということではないから・・・ないからな?
(時々であるが俺のために、手料理を振る舞ってくれるようになったが・・・・なんだろうアレは・・・アレは料理なのか?俺の知識不足かと思っていたが、母さんが『これが・・・・あの子の才能なのーーー大事にしてあげて』と頭を撫でながら言ってたので、強引に納得した。)
因みに妹が手料理を振る舞ってくれるのは俺と偶に母さんだけで、父さんには例えお小遣いを貰っても作ってあげなかったらしい・・・
・・・・その時の父さんの落ち込みようは・・・うん!、ドンマイ!     
ーーーおっと話がズレたか?
あの朝の勝負後、罰ゲームで黒河に何でも1度、命令出来ることになった俺は、登校中に凪から用意された仮デートを体験する為、命令カードを使いデートに誘うことにした
・・・・・・ちょっと誘い方がアレだったので、理解され難かったが、
少し時間は掛かったが、改めて説明したら、納得してくれて了承して貰った(何故か知らんがデート体験だと説明したらガクリと俯いてしまい、しばらく落ち込んでいた黒河だった・・・なぜ?)
あと、黒河に説明後、凪から『ハァ〜〜〜ダメダメだなぁ』とダメだしされたーーー納得いかんっ! おまえが提示した内容だろ!     
クラスの連中も揃いも揃ってダメだこいつみたいな表情で溜息吐いてたし・・・・そんなにダメなのか?俺は?・・・・ん?英次?おまえもそうなの!?
クラスの連中と一緒に、知り合いの英次までもが、俺に対して苦笑していることに、愕然とする俺だった   
しばらくすると爆笑し尽くして満足した武が話し出した。
「は〜〜ぁ・・いやあ笑った笑った!」
「笑い過ぎて死ね」 
昇天しちまえばいいのに
「ははは、わるかったーーーーあんまりにも予想外でよ」
「予想外?」
何が予想外なのかよく分からない俺に武が続けて言う。
「だっておまえだぜ?そういうのから一番疎いおまえだぜ?予想外過ぎて笑っちまったよ。」
疎いか・・・ 
「まあ自覚はあるさ・・・似合わなすぎて」 
仕方ないだろう、凪からの課題なんだ 
少しばかり言い訳しそうなるところで英次がニヤとした顔で言う。 
 
「けど、そういうのもアリだとオレは思うぞ零」
アリ? 
「そうか?」 
「おう!それにデートって、条件以外にもオレは驚いてる事があるぜ?」 
「?・・・何かあったか?」
デート以外の条件?何かあった?
「(ニィ)・・・・人との交流だ」
交流ーー交流か・・・ん?
「だから?」
「やっぱ分かってないか・・・・おまえ、1年の頃よりは、マシになったが、それでも自分から誰かに近付くーーー接点・・・付き合いを持つって考えが、あんま無いだろ?」
ん〜〜〜 付き合い・・・か 
「まぁ・・・確かにそうかもな」
物心ついた頃には自分の異能に気づいてたから、大人に交じって異能と魔獣について調べる毎日、小学校なんて適当にやってたから友達なんて凪ぐらいしかいなかった、中学校に入学した時も全然周りと仲良くなんてしなかったから、あっという間に孤立してたな  
「オレも九条に賛成だ。・・・良い機会だ、黒河と街をぶらぶらして楽しんで来い」
・・・・なんか 
「話だけ聞いてるとおまえが俺の母親みたいに聞こえるぞ?」
子供同士のお出掛けをデートみたいに考えて有頂天になってる奥さん 
「ハハハハハっ!そうかそうか?・・・・勘弁だなおまえの母ちゃんなんて」 
「こっちのセリフだ!」
おまえが母親とか御免だわ! 
俺のセリフにハハハハハっとまた笑いだす武にハァと呆れて溜息を吐いてしまう 
それにしても・・・あれから1年か 
入学当時、俺に絡んできた奴なんて本当に数える程度だったもんな、幼馴染みの凪と目の前にいる武に同じく浮いてた黒河(1年の頃は同じクラス)、時々話しかけて来た英次くらいしか・・・・あ
違った・・・もう一人・・・いたな 
そこまで思考がまわると朝の凪の言葉を思い出す
『零の近くにはーーーー最近仲良くなった女の子が一杯だもんね?』
・・・・あの人のこともカウントされてるのか・・?  
そんなことを考える俺だが 
「いやないな」  
あっさり思考から取り除くのであった。
「何がないの?」 
背後から声を掛けられたことに思考が追いついてなかった 
「・・・・・ーーーッ!?」  
ほんの数秒後、一瞬で背後を振り返ると  
そこには 
「わたしも交ざっていいかな?武、それにーーー零くん?」   
長い黒髪に綺麗な顔立ち、背は俺より少し低いが同世代の女子と比べると成長が早い印象がある・・・いろいろな部分も含めて 
そんな彼女の質問に露骨に顔を顰めつつも了承する武・・・・嫌か?やっぱ・・・・俺も少し
英次が嫌がり、俺が困ってしまうこの人は、俺たちよりひとつ上で武の姉であり、1年生の頃から俺に何度も話を掛けてきた・・・・石井先輩 
 
彼女の名は石井 由香先輩 
中学3年で生徒会長を務めている
学校でも人気のあり、一部の男子からは女神様として崇められている。  
・・・そして 
そしてどうしようもない程に俺が苦手意識を持っている先輩である。
********
「う〜〜ん美味しい♪」
先輩は食堂で注文した定食を美味しそうに食べてた。
『・・・・・。』
そんな先輩に魅了されたのか周りの男子だけでなく女子も見惚れていた。 
「・・・・・。」 
「・・・・・。」
更にそんな光景を何とも言えない表情で見ている俺と武・・・うん
居心地わるっ!食堂ってこんなに居づらい場所だったけ?
「2人は食べないの?」
「え・・ああそうですね・・・いただきます」
「・・・・。」
先輩に促されて、止まっていた箸を動かす俺と無言でパンをかじる武 
「「・・・・・。」」
再び無言になる俺と最初から無言だった武 
ん〜〜何か話題を持ち込んだ方がいいんだけど
・・・・・困った・・思い浮かばん  
「そういえば」
沈黙している場をどうにかしようと頭を悩ませていたところ、 
先輩が思い出したかのように箸を置いて口を開いた 
   
「もう直ぐ夏休みだけど零くんはどうするのかな?」
「?ーーああ」 
先輩の発言に一瞬疑問の表情する武だが、すぐに理解したのか、納得顏で頷く。
「夏休み・・・・ですか?」
「うん」
夏休みか・・・正直予定という予定は立ててなかった
去年までなら異能の訓練か出現した魔獣を退治するばっかだったが・・・・今年からは違う
半年前に扉が壊れた事で魔獣の大量発生がなっくなった
今ではせいぜい一月に一匹現れるかどうかだもんなぁ 
まあそのお陰で、今こんな日常を送れるんだ
 
「特に・・・予定はないですかね・・・たぶん妹と遊びに行くかも知れません」
土日に風邪で遊びに行けなくて、唇をとがらせて不貞腐れてた葵を思い出して口元が二ヤけてる零 
つい半年前までは、自分に全然懐かなかった妹が、すっかり自分に懐いてくれていることに
兄としての妹想いのお兄ちゃんとして、抑えきれない何かがあるのかーーーー口元が更にニヤけ顏になり、若干キモくなってる零 
「ーーーーッ!」ブルッ!  
『ーーーーっ!』ブルッ!    
彼のニヤケ顔に武だけでなく周囲の生徒もブルッと体を震わし青ざめていたーーーー怖しいモノでも見たかのように
しかし、そんな中
「ふーん」  
ただ一人、零と向かいの席で彼のニヤけ顔を真正面に見ていた由香だけは、面白くなさそうにジト目になっいた・・・心なしか唇がとがってる気がするのは気のせいか?   
「・・・・先輩?」
「ぷ〜」
脳内妄想から戻ってきた零は、目の前で由香がジ〜と自分を睨んむ・・・ほどでないが、見詰めていたことに気づき、不思議の思い、尋ねる感じで呼び掛けるが今度はぷうと頰を小さく膨らまして、見ているだけ 
   
「??・・・・(武?)」チラ 
理由はわからないが、自分が何かをやらかしたと感じた零は、おそらく知っている思われる、武に視線で聞いてみることにしたのだが
「ーーーー(オレの方を向くな!)」バッ  
零と視線が合うと目で何かを訴え、顔ごと他所を向く武 
「ちょっ!?」
予想外の対応のされ方に焦る零
「零くん」
なんとかもう一度と思ったところで正面の由香から声が掛かり、中断することになってしまった 
「な、なんでしょうか?」
なるべく自然に聞く零
今まで異能や魔獣関連のことばかりに、時間を使ってきた彼にとって、このような状況は困惑するばかりで、いっこうに打開策が思い浮かばない、笑顔も普段と違い引きずっている
周囲の生徒の視線が集まっていることに気づかないほど 
「もし」
どこか躊躇いの気配がある由香の声にも全く気付かない零 
「もし良かったら・・・私とお出掛けしない?」
「・・・・・へ?」 
聞き逃したのか?一瞬そう自分に質問する零であるが
すぐに聞き逃してないとの回答が返ってきた 
「お出掛け・・・とはどういう?」
もしや最近流行ってる言葉ですか?そう聞きそうなるが 
「そのままの意味だよ?」
そのままとは?と疑問に思う零であるが 
「私とーー零くんとーーー2人で・・・お・出・掛・け♪」 
ゆっくりと笑顔で答える由香 
「・・・・・・。」
由香の解答に自分の知識通りだと理解して・・・固まってしまった零  
  
 「ブーーーーッ!!ゲホッゲホッ!ーーオイオイ姉貴っ!」
零の返事を待つ由香と固まったままでいた零は視線だけ、たった今吹き出して咳き込む武へ移った。
今の武は完全に狼狽していた
自分が口に出そうとしている重大差に気付かずに 
 
「姉貴まで零とデートなんかしたら、完全にこいつリア充になっちーーーーーーハッ!?」
言ってから気付く人間は沢山いる・・・彼もその1人のようだ
けど・・・遅かった 
「・・・・・。」
弟の言葉に・・・引っ掛かりを感じた由香 
「私ーーーまで?」 
「あっ、いや・・・そのーーひっ!」チラーーーバッ!   
怯えた悲鳴ーーー男子とは思えない情けない悲鳴を出す武・・・それも仕方ない  
零に視線を移した武であるが、視線の先にいる彼・・・・ドス黒いオーラを身体から出ている零を見て、恐怖のあまり悲鳴を上げてしまいすぐに視線を戻したのである    
「・・・・・。」 
この時・・・零は生まれて初めて、人に対して殺意が芽生えた・・・・絞め殺してやろうかと  
「零くん」 
だがその前に  
「どういう事かなぁ?・・・・零くん?」 
鎮めねばならないお人が目の前にいる 
武のせいであるが・・・  
「説明してもらえるかな〜?」
ニコリと尋ねてくる由香 
 
「・・・・了解です」
よく分からない
けど零の本能が言っている
誤解を解かないとーーーー自分の命が無いと!! 
  
武の笑い声・・・喧しい
「デート!?あの黒河とデート!?ぷはっ!」 
何度も俺に尋ねて勝手に噴き出す武にーーーイライラ 
「しつけぇぞ!いい加減にしなとぶっとばすぞ?」
「だっておまえ!ーーップハハハアハッ!」
「・・・・・。」
この野郎・・・俺の異能で串刺しにしたろうか?殺傷能力ゼロだけど  
現在俺たちは、食堂で昼飯を食べてる最中である。
最近俺に手作り弁当を作るようにった妹様も、風邪が治ったばかりなので今回は遠慮した俺であるーーーけ、決して妹の料理が恐ろしいということではないから・・・ないからな?
(時々であるが俺のために、手料理を振る舞ってくれるようになったが・・・・なんだろうアレは・・・アレは料理なのか?俺の知識不足かと思っていたが、母さんが『これが・・・・あの子の才能なのーーー大事にしてあげて』と頭を撫でながら言ってたので、強引に納得した。)
因みに妹が手料理を振る舞ってくれるのは俺と偶に母さんだけで、父さんには例えお小遣いを貰っても作ってあげなかったらしい・・・
・・・・その時の父さんの落ち込みようは・・・うん!、ドンマイ!     
ーーーおっと話がズレたか?
あの朝の勝負後、罰ゲームで黒河に何でも1度、命令出来ることになった俺は、登校中に凪から用意された仮デートを体験する為、命令カードを使いデートに誘うことにした
・・・・・・ちょっと誘い方がアレだったので、理解され難かったが、
少し時間は掛かったが、改めて説明したら、納得してくれて了承して貰った(何故か知らんがデート体験だと説明したらガクリと俯いてしまい、しばらく落ち込んでいた黒河だった・・・なぜ?)
あと、黒河に説明後、凪から『ハァ〜〜〜ダメダメだなぁ』とダメだしされたーーー納得いかんっ! おまえが提示した内容だろ!     
クラスの連中も揃いも揃ってダメだこいつみたいな表情で溜息吐いてたし・・・・そんなにダメなのか?俺は?・・・・ん?英次?おまえもそうなの!?
クラスの連中と一緒に、知り合いの英次までもが、俺に対して苦笑していることに、愕然とする俺だった   
しばらくすると爆笑し尽くして満足した武が話し出した。
「は〜〜ぁ・・いやあ笑った笑った!」
「笑い過ぎて死ね」 
昇天しちまえばいいのに
「ははは、わるかったーーーーあんまりにも予想外でよ」
「予想外?」
何が予想外なのかよく分からない俺に武が続けて言う。
「だっておまえだぜ?そういうのから一番疎いおまえだぜ?予想外過ぎて笑っちまったよ。」
疎いか・・・ 
「まあ自覚はあるさ・・・似合わなすぎて」 
仕方ないだろう、凪からの課題なんだ 
少しばかり言い訳しそうなるところで英次がニヤとした顔で言う。 
 
「けど、そういうのもアリだとオレは思うぞ零」
アリ? 
「そうか?」 
「おう!それにデートって、条件以外にもオレは驚いてる事があるぜ?」 
「?・・・何かあったか?」
デート以外の条件?何かあった?
「(ニィ)・・・・人との交流だ」
交流ーー交流か・・・ん?
「だから?」
「やっぱ分かってないか・・・・おまえ、1年の頃よりは、マシになったが、それでも自分から誰かに近付くーーー接点・・・付き合いを持つって考えが、あんま無いだろ?」
ん〜〜〜 付き合い・・・か 
「まぁ・・・確かにそうかもな」
物心ついた頃には自分の異能に気づいてたから、大人に交じって異能と魔獣について調べる毎日、小学校なんて適当にやってたから友達なんて凪ぐらいしかいなかった、中学校に入学した時も全然周りと仲良くなんてしなかったから、あっという間に孤立してたな  
「オレも九条に賛成だ。・・・良い機会だ、黒河と街をぶらぶらして楽しんで来い」
・・・・なんか 
「話だけ聞いてるとおまえが俺の母親みたいに聞こえるぞ?」
子供同士のお出掛けをデートみたいに考えて有頂天になってる奥さん 
「ハハハハハっ!そうかそうか?・・・・勘弁だなおまえの母ちゃんなんて」 
「こっちのセリフだ!」
おまえが母親とか御免だわ! 
俺のセリフにハハハハハっとまた笑いだす武にハァと呆れて溜息を吐いてしまう 
それにしても・・・あれから1年か 
入学当時、俺に絡んできた奴なんて本当に数える程度だったもんな、幼馴染みの凪と目の前にいる武に同じく浮いてた黒河(1年の頃は同じクラス)、時々話しかけて来た英次くらいしか・・・・あ
違った・・・もう一人・・・いたな 
そこまで思考がまわると朝の凪の言葉を思い出す
『零の近くにはーーーー最近仲良くなった女の子が一杯だもんね?』
・・・・あの人のこともカウントされてるのか・・?  
そんなことを考える俺だが 
「いやないな」  
あっさり思考から取り除くのであった。
「何がないの?」 
背後から声を掛けられたことに思考が追いついてなかった 
「・・・・・ーーーッ!?」  
ほんの数秒後、一瞬で背後を振り返ると  
そこには 
「わたしも交ざっていいかな?武、それにーーー零くん?」   
長い黒髪に綺麗な顔立ち、背は俺より少し低いが同世代の女子と比べると成長が早い印象がある・・・いろいろな部分も含めて 
そんな彼女の質問に露骨に顔を顰めつつも了承する武・・・・嫌か?やっぱ・・・・俺も少し
英次が嫌がり、俺が困ってしまうこの人は、俺たちよりひとつ上で武の姉であり、1年生の頃から俺に何度も話を掛けてきた・・・・石井先輩 
 
彼女の名は石井 由香先輩 
中学3年で生徒会長を務めている
学校でも人気のあり、一部の男子からは女神様として崇められている。  
・・・そして 
そしてどうしようもない程に俺が苦手意識を持っている先輩である。
********
「う〜〜ん美味しい♪」
先輩は食堂で注文した定食を美味しそうに食べてた。
『・・・・・。』
そんな先輩に魅了されたのか周りの男子だけでなく女子も見惚れていた。 
「・・・・・。」 
「・・・・・。」
更にそんな光景を何とも言えない表情で見ている俺と武・・・うん
居心地わるっ!食堂ってこんなに居づらい場所だったけ?
「2人は食べないの?」
「え・・ああそうですね・・・いただきます」
「・・・・。」
先輩に促されて、止まっていた箸を動かす俺と無言でパンをかじる武 
「「・・・・・。」」
再び無言になる俺と最初から無言だった武 
ん〜〜何か話題を持ち込んだ方がいいんだけど
・・・・・困った・・思い浮かばん  
「そういえば」
沈黙している場をどうにかしようと頭を悩ませていたところ、 
先輩が思い出したかのように箸を置いて口を開いた 
   
「もう直ぐ夏休みだけど零くんはどうするのかな?」
「?ーーああ」 
先輩の発言に一瞬疑問の表情する武だが、すぐに理解したのか、納得顏で頷く。
「夏休み・・・・ですか?」
「うん」
夏休みか・・・正直予定という予定は立ててなかった
去年までなら異能の訓練か出現した魔獣を退治するばっかだったが・・・・今年からは違う
半年前に扉が壊れた事で魔獣の大量発生がなっくなった
今ではせいぜい一月に一匹現れるかどうかだもんなぁ 
まあそのお陰で、今こんな日常を送れるんだ
 
「特に・・・予定はないですかね・・・たぶん妹と遊びに行くかも知れません」
土日に風邪で遊びに行けなくて、唇をとがらせて不貞腐れてた葵を思い出して口元が二ヤけてる零 
つい半年前までは、自分に全然懐かなかった妹が、すっかり自分に懐いてくれていることに
兄としての妹想いのお兄ちゃんとして、抑えきれない何かがあるのかーーーー口元が更にニヤけ顏になり、若干キモくなってる零 
「ーーーーッ!」ブルッ!  
『ーーーーっ!』ブルッ!    
彼のニヤケ顔に武だけでなく周囲の生徒もブルッと体を震わし青ざめていたーーーー怖しいモノでも見たかのように
しかし、そんな中
「ふーん」  
ただ一人、零と向かいの席で彼のニヤけ顔を真正面に見ていた由香だけは、面白くなさそうにジト目になっいた・・・心なしか唇がとがってる気がするのは気のせいか?   
「・・・・先輩?」
「ぷ〜」
脳内妄想から戻ってきた零は、目の前で由香がジ〜と自分を睨んむ・・・ほどでないが、見詰めていたことに気づき、不思議の思い、尋ねる感じで呼び掛けるが今度はぷうと頰を小さく膨らまして、見ているだけ 
   
「??・・・・(武?)」チラ 
理由はわからないが、自分が何かをやらかしたと感じた零は、おそらく知っている思われる、武に視線で聞いてみることにしたのだが
「ーーーー(オレの方を向くな!)」バッ  
零と視線が合うと目で何かを訴え、顔ごと他所を向く武 
「ちょっ!?」
予想外の対応のされ方に焦る零
「零くん」
なんとかもう一度と思ったところで正面の由香から声が掛かり、中断することになってしまった 
「な、なんでしょうか?」
なるべく自然に聞く零
今まで異能や魔獣関連のことばかりに、時間を使ってきた彼にとって、このような状況は困惑するばかりで、いっこうに打開策が思い浮かばない、笑顔も普段と違い引きずっている
周囲の生徒の視線が集まっていることに気づかないほど 
「もし」
どこか躊躇いの気配がある由香の声にも全く気付かない零 
「もし良かったら・・・私とお出掛けしない?」
「・・・・・へ?」 
聞き逃したのか?一瞬そう自分に質問する零であるが
すぐに聞き逃してないとの回答が返ってきた 
「お出掛け・・・とはどういう?」
もしや最近流行ってる言葉ですか?そう聞きそうなるが 
「そのままの意味だよ?」
そのままとは?と疑問に思う零であるが 
「私とーー零くんとーーー2人で・・・お・出・掛・け♪」 
ゆっくりと笑顔で答える由香 
「・・・・・・。」
由香の解答に自分の知識通りだと理解して・・・固まってしまった零  
  
 「ブーーーーッ!!ゲホッゲホッ!ーーオイオイ姉貴っ!」
零の返事を待つ由香と固まったままでいた零は視線だけ、たった今吹き出して咳き込む武へ移った。
今の武は完全に狼狽していた
自分が口に出そうとしている重大差に気付かずに 
 
「姉貴まで零とデートなんかしたら、完全にこいつリア充になっちーーーーーーハッ!?」
言ってから気付く人間は沢山いる・・・彼もその1人のようだ
けど・・・遅かった 
「・・・・・。」
弟の言葉に・・・引っ掛かりを感じた由香 
「私ーーーまで?」 
「あっ、いや・・・そのーーひっ!」チラーーーバッ!   
怯えた悲鳴ーーー男子とは思えない情けない悲鳴を出す武・・・それも仕方ない  
零に視線を移した武であるが、視線の先にいる彼・・・・ドス黒いオーラを身体から出ている零を見て、恐怖のあまり悲鳴を上げてしまいすぐに視線を戻したのである    
「・・・・・。」 
この時・・・零は生まれて初めて、人に対して殺意が芽生えた・・・・絞め殺してやろうかと  
「零くん」 
だがその前に  
「どういう事かなぁ?・・・・零くん?」 
鎮めねばならないお人が目の前にいる 
武のせいであるが・・・  
「説明してもらえるかな〜?」
ニコリと尋ねてくる由香 
 
「・・・・了解です」
よく分からない
けど零の本能が言っている
誤解を解かないとーーーー自分の命が無いと!! 
  
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