(旧)こっそり守る苦労人
英次が暗躍する
???視点 
「「シュー・・・ナントカニゲノミタ・・。」」
そこは、零達のいる街の外・・・正確には街を覆うセンサーの外である。
ひと気のない場所で・・・魔獣は笑みを浮かべていた。
「「シュー。ウマクイクトオモッタガ・・・カンタンデハナカッタナ」」
魔獣は今、1人の男性に取り憑き、外から街を眺めている・・・・本体だ。
英次が説明していた通り、零達が討伐した寄生魔獣はーーー全て本体であるがーーー同時にまた、一部でしかない。
零は今回その集まり・・・つまり中心的存在、本体が愛佳に取り憑いた魔獣だと考えていたが・・・それは違った
愛佳を襲ったのは確かにコイツであるが、魔獣は自身の一部を『分裂』で切り取り、愛佳に取り憑かせただけだ。  
その後学校を抜けた魔獣は、近くにいた男性に取り憑き、安全を考え街を出ていたのであった。(零が感知する前であったため、感知できなかった。)
「「イッタンテッタイシテ・・・チカラヲタメーーーモウイチド」」
あのカラダを頂くそう言おうとした魔獣にーーー。
「それは叶わないよ。」
 
と軽い声が聞こえた。
「「シュー!?オ、オマエハ・・・!」」
「ん〜〜〜偶には僕も・・・頑張らないと・・・ね?」
振り返るとそこには学生服を着た。男性がニコニコしながら立っていた。
「「ナ、ナゼワレノソンザイヲ!?」」
「感知できたかって?悪いね。僕の感知は、零のそれすら上回ってるから。」  
それだけじゃないけどねと付け加える彼・・・英次は言う。
彼は自身の能力で外にいる魔獣を察知してここまで来たのだ。
「ところで君・・・白石さんには取り憑かなかったよね?」
「「!?」」 
魔獣の回答など、はなから待っていない英次は 
一方的に話しだす。自身の推理をーーー語りだす。
「恐らく君の能力は、取り憑いた対処から別の人間を取り憑くためには、ある程度心力もしくは瘴気がないと不可能なんだ。だから出来なかった。」
英次の言う通り、佳奈が戦った魔獣が取り憑いていたのは標準的な心力・・・一般人レベルでしかない。
能力を使うには、全く足りてなかった。・・・あの魔獣からすれば外にいた2体の魔獣は、自分が生き残る為に保険でしかなかった。
「ま、他者の任せ出ないと使えないチカラ・・・・繋がりが無ければ脆いチカラだ。」  
そう無表情で語り終える英次。
心底つまらないそうに言う彼の目は、魔獣を捉えてなかった。
「晴れて良かった・・・夜空が綺麗だ。」
彼の目には夜空に輝く星々しか映ってなかった。
「おっとーーイケない。仕事をしないとね?」
「「シュー!」」
 
彼の言動に身構える魔獣。
最新の注意で、街をに抜け出した魔獣にとってこの展開は予期せぬ事態であった。
体からグレーのオーラが放出されている。
恐らく取り憑いてる男性の心力とーーー。
「魔獣本来の瘴気が混じって異質なチカラへと変質しているのか・・・。」
だから、零も不快感はあっても瘴気とは認識できなかった。
本質は結局瘴気なのだーーーーこの魔獣は
だが取り憑くタイプ『寄生魔獣』であるため、元々所有している瘴気が少な過ぎるのだ。
その結果ーーーー他のチカラと交わり、全く異質なチカラへと変化したという事か・・・・。  
「まあ前例がない訳じゃないからね。」
彼の頭の中には、2年半前起きたーーーー冬を思い出す。
異能から手を引き、日常を歩んでいた零がーーーー再び異能の世界へ足を踏み入れた・・・・あの一件を。
「そんなことはいいか・・・・君をどうするかだね《・・・・・・》?」 
「「ナ、ナンダト『ガチンッ』ーーーーッ!?」」
英次に気を取られている魔獣ーーーーその魔獣に伸びる鎖が!
「シュー!?コ、コレハアノトキノ!」 
あっという間に体に巻き付いた鎖と見て魔獣は公園での一戦が過る。 
そんな魔獣をよそに暗闇の中から・・・1人の男性が姿を現わす。
「オ〜〜イ?先輩に対して人使い荒いな?英次」
「これはこれはスノウ先輩ーーーお早いお着きで」 
彼の名は須膿大真、零たちと同じ異能者であり、零たちの先輩にあたる人物である。
「スミマセン人手が足りないので」
そう、先ほどまで英次が長々と語っていたホントの理由は、増援が来るまでの時間稼ぎである。
魔獣に向かって、自分が戦うような言動を振る舞い警戒させ、彼の話が長いことに違和感を持たせなかった英次。
最初から戦う気などなかった・・・それが彼、英次の戦い方である。 
「零がいるだろう?それにあの零にご執心の後輩とか・・・あの」
「零が活動するのは、あくまで街の中でです。街の外に関しては彼は動きません。後輩に関してはまだ中学生です。この時間ではNGです。・・・・あの人は手加減を知りませんーーーー最悪死人がでます。」
須膿が言おうとしていた人物に対して、いつなく容赦のない英次・・・心なしが声にトゲが感じられる。 
「そういやお前アイツのこと嫌いだったっけ?」
「嫌いではありませんーーー苦手なだけです。」
「どっちも一緒のような気がするが・・・じゃどうやって倒すんだ?ーーーコイツ」
「「シューーー!!ウ、ウゴケナイ!」」
彼らの視界には須膿異能で動くことが出来なくなり、その場で膝をついている魔獣がいる。
この魔獣は他者に取り憑いて活動するタイプだ。
そのためには、須膿が公園で蓮に言ったように、内部の魔獣のみを倒せる”退魔能力”か零のように、消失させるチカラが必要なのである。
「心配ありませんーーーー呼んでますから」
「呼んでる?」 
不思議そうな顔をする須膿にーーー声が掛かる。
「俺だ。大真」
声のする方を向くとーーーそこには黒の長髪で背丈が高い男性が立っていた。
「!・・・おまえ・・帰ってたのか?」 
「さっきなーーー英次君これがそうかな?」
驚く須膿の質問に手短に答える男性は英次を見ずに膝をついてる男性へ視線を向けたまま聞く。
 
「はい、よろしくお願いしますね。九条さん」
「あぁーーーー浄化の剣!」  
彼の手の平から背丈程ありそうなバカでかい光の大剣が出現した。
刃の部分が透明でありながらも、眩しい光を放つ剣である。
「「シュー!シュー!」」 
「じゃーーーさようならだ。」
そのまま魔獣に向かって大剣を振り下ろした。
その瞬間、新種魔獣はこの世界から姿を消した。
「ご苦労様でした。お二人様。」
これで本当に面倒ごとが終わり、感謝する英次に2人は
「後輩からの頼みじゃな・・。今度なんか奢れよ?」
「気にする事はない。この街を君たちに任せてる以上、俺も手伝わない訳にはいかない。」
答え方は違うが2人ともこの街を守るという意思がある・・・英次からの急の呼び出しに答えたのもそれが理由だ。 
「ところで英次君ーーーー零君は・・・どうかな?」
「あ〜零ですか?」
「そうだ。」
うわ〜来たかと英次はイヤそうな顔をせず聞き返す。
「元気ですよ。」
「体調の心配はしてないよーーー彼は」
「彼はまだーーー異能者なのかな?」
「・・・・はい。」
答え難い・・・問だったと英次は思った。
零とこの人とのことを考えると・・・どうしても巻き込まれたくないなぁと思い、逃げたくなる。 
英次の回答に苦虫を噛み潰したような顔・・・というか殺気が篭った眼で英次を睨む。
「・・・俺の凪を汚しておいてーーーよく生きているな?あのガキ」 
「いやいや、汚してませんからーーー殺しちゃダメですからね?」 
クールなキャラがブレかけてる九条にあ〜〜またかとメンドくさそうに顔をする須膿。長い付き合いである須膿にとってこの状態の九条はヘタに言うと地雷を踏むので黙っていることにした。 
「ハァ〜〜全くあなたは」 
ホントこの人は零と同じで、凪のことになると、周りが見えなくなるよなぁと、英次はため息を吐きながら心の中で思った。
「フッ俺はな英次ーーーーアイツが嫌いだ。」
「・・・・ホント相性が悪いですね。あなた方は」
零も九条については苦手意識を持っているのを知っている英次。 
九条冬夜と泉零
 この2人には共通する点が3つある。
1つ、異能者であること。
2つ、妹持ちである。
3つ・・・・・互いが嫌いであること。
同族嫌悪ーーー沙耶と愛佳のことを言えない。と零は地味に思っている。 
「零は・・・変わりませんよ?それがーーー凪さんと約束ですから」
英次はここ一番の笑みでそう答えるのであった。
一切の迷うなく。
零が約束を破るとはーーー少しも疑っていないのである。
「「シュー・・・ナントカニゲノミタ・・。」」
そこは、零達のいる街の外・・・正確には街を覆うセンサーの外である。
ひと気のない場所で・・・魔獣は笑みを浮かべていた。
「「シュー。ウマクイクトオモッタガ・・・カンタンデハナカッタナ」」
魔獣は今、1人の男性に取り憑き、外から街を眺めている・・・・本体だ。
英次が説明していた通り、零達が討伐した寄生魔獣はーーー全て本体であるがーーー同時にまた、一部でしかない。
零は今回その集まり・・・つまり中心的存在、本体が愛佳に取り憑いた魔獣だと考えていたが・・・それは違った
愛佳を襲ったのは確かにコイツであるが、魔獣は自身の一部を『分裂』で切り取り、愛佳に取り憑かせただけだ。  
その後学校を抜けた魔獣は、近くにいた男性に取り憑き、安全を考え街を出ていたのであった。(零が感知する前であったため、感知できなかった。)
「「イッタンテッタイシテ・・・チカラヲタメーーーモウイチド」」
あのカラダを頂くそう言おうとした魔獣にーーー。
「それは叶わないよ。」
 
と軽い声が聞こえた。
「「シュー!?オ、オマエハ・・・!」」
「ん〜〜〜偶には僕も・・・頑張らないと・・・ね?」
振り返るとそこには学生服を着た。男性がニコニコしながら立っていた。
「「ナ、ナゼワレノソンザイヲ!?」」
「感知できたかって?悪いね。僕の感知は、零のそれすら上回ってるから。」  
それだけじゃないけどねと付け加える彼・・・英次は言う。
彼は自身の能力で外にいる魔獣を察知してここまで来たのだ。
「ところで君・・・白石さんには取り憑かなかったよね?」
「「!?」」 
魔獣の回答など、はなから待っていない英次は 
一方的に話しだす。自身の推理をーーー語りだす。
「恐らく君の能力は、取り憑いた対処から別の人間を取り憑くためには、ある程度心力もしくは瘴気がないと不可能なんだ。だから出来なかった。」
英次の言う通り、佳奈が戦った魔獣が取り憑いていたのは標準的な心力・・・一般人レベルでしかない。
能力を使うには、全く足りてなかった。・・・あの魔獣からすれば外にいた2体の魔獣は、自分が生き残る為に保険でしかなかった。
「ま、他者の任せ出ないと使えないチカラ・・・・繋がりが無ければ脆いチカラだ。」  
そう無表情で語り終える英次。
心底つまらないそうに言う彼の目は、魔獣を捉えてなかった。
「晴れて良かった・・・夜空が綺麗だ。」
彼の目には夜空に輝く星々しか映ってなかった。
「おっとーーイケない。仕事をしないとね?」
「「シュー!」」
 
彼の言動に身構える魔獣。
最新の注意で、街をに抜け出した魔獣にとってこの展開は予期せぬ事態であった。
体からグレーのオーラが放出されている。
恐らく取り憑いてる男性の心力とーーー。
「魔獣本来の瘴気が混じって異質なチカラへと変質しているのか・・・。」
だから、零も不快感はあっても瘴気とは認識できなかった。
本質は結局瘴気なのだーーーーこの魔獣は
だが取り憑くタイプ『寄生魔獣』であるため、元々所有している瘴気が少な過ぎるのだ。
その結果ーーーー他のチカラと交わり、全く異質なチカラへと変化したという事か・・・・。  
「まあ前例がない訳じゃないからね。」
彼の頭の中には、2年半前起きたーーーー冬を思い出す。
異能から手を引き、日常を歩んでいた零がーーーー再び異能の世界へ足を踏み入れた・・・・あの一件を。
「そんなことはいいか・・・・君をどうするかだね《・・・・・・》?」 
「「ナ、ナンダト『ガチンッ』ーーーーッ!?」」
英次に気を取られている魔獣ーーーーその魔獣に伸びる鎖が!
「シュー!?コ、コレハアノトキノ!」 
あっという間に体に巻き付いた鎖と見て魔獣は公園での一戦が過る。 
そんな魔獣をよそに暗闇の中から・・・1人の男性が姿を現わす。
「オ〜〜イ?先輩に対して人使い荒いな?英次」
「これはこれはスノウ先輩ーーーお早いお着きで」 
彼の名は須膿大真、零たちと同じ異能者であり、零たちの先輩にあたる人物である。
「スミマセン人手が足りないので」
そう、先ほどまで英次が長々と語っていたホントの理由は、増援が来るまでの時間稼ぎである。
魔獣に向かって、自分が戦うような言動を振る舞い警戒させ、彼の話が長いことに違和感を持たせなかった英次。
最初から戦う気などなかった・・・それが彼、英次の戦い方である。 
「零がいるだろう?それにあの零にご執心の後輩とか・・・あの」
「零が活動するのは、あくまで街の中でです。街の外に関しては彼は動きません。後輩に関してはまだ中学生です。この時間ではNGです。・・・・あの人は手加減を知りませんーーーー最悪死人がでます。」
須膿が言おうとしていた人物に対して、いつなく容赦のない英次・・・心なしが声にトゲが感じられる。 
「そういやお前アイツのこと嫌いだったっけ?」
「嫌いではありませんーーー苦手なだけです。」
「どっちも一緒のような気がするが・・・じゃどうやって倒すんだ?ーーーコイツ」
「「シューーー!!ウ、ウゴケナイ!」」
彼らの視界には須膿異能で動くことが出来なくなり、その場で膝をついている魔獣がいる。
この魔獣は他者に取り憑いて活動するタイプだ。
そのためには、須膿が公園で蓮に言ったように、内部の魔獣のみを倒せる”退魔能力”か零のように、消失させるチカラが必要なのである。
「心配ありませんーーーー呼んでますから」
「呼んでる?」 
不思議そうな顔をする須膿にーーー声が掛かる。
「俺だ。大真」
声のする方を向くとーーーそこには黒の長髪で背丈が高い男性が立っていた。
「!・・・おまえ・・帰ってたのか?」 
「さっきなーーー英次君これがそうかな?」
驚く須膿の質問に手短に答える男性は英次を見ずに膝をついてる男性へ視線を向けたまま聞く。
 
「はい、よろしくお願いしますね。九条さん」
「あぁーーーー浄化の剣!」  
彼の手の平から背丈程ありそうなバカでかい光の大剣が出現した。
刃の部分が透明でありながらも、眩しい光を放つ剣である。
「「シュー!シュー!」」 
「じゃーーーさようならだ。」
そのまま魔獣に向かって大剣を振り下ろした。
その瞬間、新種魔獣はこの世界から姿を消した。
「ご苦労様でした。お二人様。」
これで本当に面倒ごとが終わり、感謝する英次に2人は
「後輩からの頼みじゃな・・。今度なんか奢れよ?」
「気にする事はない。この街を君たちに任せてる以上、俺も手伝わない訳にはいかない。」
答え方は違うが2人ともこの街を守るという意思がある・・・英次からの急の呼び出しに答えたのもそれが理由だ。 
「ところで英次君ーーーー零君は・・・どうかな?」
「あ〜零ですか?」
「そうだ。」
うわ〜来たかと英次はイヤそうな顔をせず聞き返す。
「元気ですよ。」
「体調の心配はしてないよーーー彼は」
「彼はまだーーー異能者なのかな?」
「・・・・はい。」
答え難い・・・問だったと英次は思った。
零とこの人とのことを考えると・・・どうしても巻き込まれたくないなぁと思い、逃げたくなる。 
英次の回答に苦虫を噛み潰したような顔・・・というか殺気が篭った眼で英次を睨む。
「・・・俺の凪を汚しておいてーーーよく生きているな?あのガキ」 
「いやいや、汚してませんからーーー殺しちゃダメですからね?」 
クールなキャラがブレかけてる九条にあ〜〜またかとメンドくさそうに顔をする須膿。長い付き合いである須膿にとってこの状態の九条はヘタに言うと地雷を踏むので黙っていることにした。 
「ハァ〜〜全くあなたは」 
ホントこの人は零と同じで、凪のことになると、周りが見えなくなるよなぁと、英次はため息を吐きながら心の中で思った。
「フッ俺はな英次ーーーーアイツが嫌いだ。」
「・・・・ホント相性が悪いですね。あなた方は」
零も九条については苦手意識を持っているのを知っている英次。 
九条冬夜と泉零
 この2人には共通する点が3つある。
1つ、異能者であること。
2つ、妹持ちである。
3つ・・・・・互いが嫌いであること。
同族嫌悪ーーー沙耶と愛佳のことを言えない。と零は地味に思っている。 
「零は・・・変わりませんよ?それがーーー凪さんと約束ですから」
英次はここ一番の笑みでそう答えるのであった。
一切の迷うなく。
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