(旧)こっそり守る苦労人

ルド@

反撃

英次視点
*この部分については、英次の思考と会話を繋げています。ご注意を 


じゃあサクッと謎解きを開始しよっかな〜?   
ねぇ凛さん?  
「何ですか?今集中・・してるで邪魔しないで下さい。」


只今お忙しい・・・・君に声掛けたのは謝るけど・・興味ない? 
今回のことの顛末てんまつついて 


「顛末?まあ少しは・・」


そうだね。じゃあ僕が簡単に説明してあげるよ。


「いえ、別に説明して頂かなくても」


まず、今回の中心にあるのはーーー『新種の魔獣』だね。 


「無視ですか・・・はぁそうですね。」


どういった結果で誕生したとか、何が理由でこの街にきたとかは置いとくよ?
新種・・・・全く新しい存在だけど、何故みんな『新種・・』として認識したんだっけ?


「それは・・・・瘴気が感知できなかったから?と復活したから・・・ですか?」  


うん、そうだね。ココで疑問に思うのは前者”瘴気が感知できない”だね。
何で感知出来なかったっけ?


「零さんの考えでは、瘴気をコントロールして自分の意思で瘴気を感知出来ない様に消してる、って言ってましたが」


うんうんーーそれは違うね・・・・・・


「え?」


瘴気をコントロールしてるわけでも、消してるわけでもないんだーーーーー無いんだよ・・・・・。その新種の魔獣には。


「無い?何が・・」


瘴気・・


「ーーー!?」


驚いた?


「え?でも情報ではその魔獣、瘴気を放出してたと」


うんそうだね。で、結果倒された・・・・・・


「あ」


混乱させちゃったかな?


「どういう事でしょう?」


う〜〜ん・・もし最初の交戦の時に衛星が使えたら良かったんだけどね。


「英次さん?」


うん・・・確かに君の言う通り、最初の交戦の時は分かり難かったけど、一応感知は出来た。


「はい」


でもその後は?


「え?」 


その後ーー復活して逃走の時は・・・感知出来た・・・・・? 


「ーーーーっ!?」


無かったね?少なくとも、僕が掴んだ情報の中には”逃走中に感知出来た”と言う情報は無かったよね?”猛スピードで逃げられた。感知は困難だった”って話だった筈だ。
出来た・・・ではなく困難・・だ。   
 さらに言えば、話を戻してみると引っ掛かるところがある。
”一応感知は出来た”・・・何でこんな曖昧いなんだっけ?


「感知した時に相手の瘴気が脹れ上がったり、縮小したりしてランクが測れなかったから・・・でしたよね?」


その通り、Bランクと言うのはその場に居た白石さんの先輩アイド・・・・・・・・・先輩さんが観察して決めた事だ。


「先輩あいど?」 


気にしなくていい・・・今は関係ないことだ。


で、瘴気が脹れ上がったり、縮小したり、安定しなかったんだよね?
それ何でだろう?


「なんでって」


魔獣は瘴気に生まれた存在・・・なのに安定しなかった?変な話だね?


「何が言いたいんですか?」


そんな状態・・戦えた・・・の?


「ーーーー!!」


不可能だね。白石さんの先輩さんBランクと想定する程のレベルとは思えない。まあ戦闘能力自体はCランクレベルだったそうだけど


「英次さん・・・一体どういう」


さぁココでまとめよう。
謎の新種の魔獣、最初の交戦の時は感知がしたら、”瘴気が安定していなかった”状態で戦闘して倒したがーーーその後復活して逃走
次に所在が分かった時は、既にこの街に侵入していた。街に配置している【鴉】に引っかかることなくーーー瘴気が・・・内部瘴気すら感知出来なくなった。
そして現在、一人の女子生徒に取り憑いた・・・・・魔獣は、あろうことか零に近づいた・・・・ーーー意図的に
それに対し、零は奇襲を仕掛けたが、これは失敗するも今は凛さんが隠蔽してくれてるおかげで戦闘に入った。
 

「・・・はい」


凛さん考えてみて
最初は”瘴気が安定していなかった”
復活後”瘴気が感知出来なくなった” 
そして今”女子生徒に取り憑いている”ーーーさぁこれらを合わせて、答えを導き出せたら・・・・零を喜ばす方法をひとつ教えよう。 


「頑張ります!」


・・うん・・ガンバって(やり過ぎたかな・・?)


「最初は瘴気が乱れ・・今は瘴気が無い。復活して・・すぐ逃走。・・・感知不能。・・・取り憑いている・・・。」  


・・・スゴイ・・・!【カードアンサー】で能力を安定させてるとはいえ、この状態でここまで思考が回るのか   


「・・・・・。」


それだけ想ってるってことか・・・大変だね零(この部分は聞こえていない。)


「ーーー分かりました。」


答えを聞こうか? 


「はい、新種の魔獣の正体はーーーーーー寄生魔獣パラサイトです。」 


うんーーーー正解だ・・・。  


********
零視点


さぁ反撃開始だ。 
周囲は虹色で覆われ、外部から隔絶された世界にいる。(今外ではリンが一生懸命誤魔化し中であろう。) 
俺はカイチョウさんに現在取り憑いている新種魔獣と対峙している。
既に俺の意識は深くなり・・・・戦闘態勢は整っている。
俺の身体は今発動した【カードアンサー】によって纏うことが出来る黒炎の鎧・・・・(分かり易く表現すると某ラ○ダーさん達の顔だけ出た状態です。全身黒の炎で覆われてます。)
そんな中、対面しているカイチョウさん=魔獣は 


「「キサマ!ナゼウゴケルゥ!?」」
「・・・・・。」


驚愕顔のまま聞きにくるよコイツ・・・顔は幼女・・・ロリ?だけど 
口調が完全に、もう隠す気がないのか・・・まぁ当然だな。


「「シュー!ナゼダマッテイル!?ヨユウカ!?」」
「・・・・。」


どうやら俺が無言なのが気にいらないらしいーーーーま・・話す必要ないな。
そんな感じで考えてしまうんだ。この戦闘モード状態の俺は・・・余計な事はしない。
ただ倒すーー敵を。 
【黒夜】を使い戦っていくうちに、この状態を掴むようになった。


「「シュー!シュー!」」 
「・・・・・。」


黙り込んでいる俺にイラついたのか、鼻息荒くシューシュー言ってる。


・・・・ここまできても、まだ瘴気を感じないって事はーーーあぁ・・無いのか  
先ほどの攻撃も・・・いや、アレは攻撃・・じゃないな。


今の俺のとんでもない異常な思考処理能力によって、さっき気絶させらせそうになった謎の攻撃について答えを出した。


「侵食・・・そして支配化か」  
「「シュー!?」」
  

俺の呟きに目を見開くカイチョウ・・じゃなくて魔獣・・・ややこしいなぁ
少しだけ意識を浅くする俺・・・戦闘モードから通常状態近くへ   


「なるほどーーーつまり寄生パラサイトだな」 
「「・・・・。」」


お、これぐらいなら大丈夫なようだ。喋り易くなった。
沈黙・・肯定・・・・こういう時に使うのが適切だなぁ




「さっき俺に仕返し・・・てきたのはーーー侵食の能力だな。『分裂』を使った。」 


俺が【心衝】で攻撃した時・・・逆にコイツは俺に接触したことで能力を使ったんだ。
俺に触れた手から俺の内部に侵入・・・そして俺の心力に触れ俺を支配しようとした。


だが問題は
 

「どうやって俺の内部に侵入したかだが・・・答えは簡単だな。」


俺が気付けなかったーーーそれが答えだ。   


「まさか寄生した人間の心力を使って俺を操ろうとしたとは・・・恐ろしいやつだな。」
「「シュー!キサマ!」」 


【詠み手】でカイチョウさんの心力に違和感を覚えていたが、俺は深く考えなかった。
その時点で失敗してたとはな・・・・まあいい 


「放出していた自分の心力のせいで逆に流されてる心力に気付けなかったとは・・・・ハハッ!」


手に黒槍を持ち・・・・ゴー!  




「馬鹿過ぎてーーー笑っちまったよ!」 


再び意識を深くするーーー戦闘モード『死神』だな  
【武闘】で身体強化して地面を蹴る!


「「シュー!」」


構える魔獣だがーーー温い!
その女性の肉体身体で勝つ気か!?
一気に接近した俺は黒槍で先端を斧形状に変化ーー『斧槍』を両手で持ち横に薙ぎ倒す。  


「「クッ!キサマァ!」」


咄嗟とっさに躱す魔獣ーーー逃さん
追撃の矢ーー高速処理能力で形状変化『武器ウェポンチェンジ』
『斧槍』から『弓矢』へーーー同時に構え・・・放つ! 
シュッバッバッバッーーー!  
 同時に4矢が魔獣へ迫る!


「「シューッ!」」


手から心力を放出する魔獣ーーープクップクップクッ! 
泡が・・・能力か?魔獣・・・カイチョウの身体を俺から遮る程の 
・・・コイツ、カイチョウさんの心力を使って能力を! 


「・・・・・。」
「「フンッ」」


防がれた・・・泡に矢が直撃して貫けなかった・・・・面倒な


「「ソウカンタンニ、ヤラレンゾ?」」
「・・・・・。」


上等だ。
手に持つ黒弓を『武器ウェポンチェンジ』!
『弓』から『大斧』へ。   
片手で持ち肩に乗せる。


「「ナラバコチラモ、ヤラセテモラウ!」」


またカイチョウさんの心力を使って・・・両手で銀の大鎌を・・・ロリが大鎌・・・ちびっ子処刑人?  
て、ふざけてる場合じゃないな・・・俺の勘が言ってる・・・大鎌アレはヤバイ! 


「・・・・・。」


身体の黒炎を燃え滾らせる俺。
身体の至る箇所からプクプクッと泡を吹き出す魔獣。
ーーー行くぜ。




「「イタダクゾ!キサマノニクタイ・・・・!」」 
「・・・やらん」 


そんなところだと予想・・してたがーーー俺の身体は俺のもんだ。
誰にもやらんは!


黒炎と黒の大斧の俺と泡に銀の大鎌の魔獣 (カイチョウさん)
『黒炎』と『泡』 
『大斧』と『大鎌』




黒夜こくや】と【泡沫うたかた】の激闘が続いた。 


関係ない。へ続く。


おまけ
武器ウェポンチェンジ?


零「技法って程じゃないさ。ただのイメージの効率化だ。」


佳奈「武器の形を瞬時に変化出来るの?」


零「さすがに素の時は、数秒のタイムラグがあるが・・・戦闘中は死神さんモードア・レだからな」 


佳奈「あれ?」


零「何でもない。これついてもまず『心力操作』『異能操作』がある程度出来るようになってからだ。」 
 

佳奈「あ〜〜だよねー」


零「・・・・・まあ機会があれば教えてやるよ・・」 


佳奈「あ、あれ!?い、泉君がーーーーー優しい!ニセモノ!?」


零「ほお〜?」


佳奈「あ、」


これが佳奈の修業の量が増えた時の話であった。(笑) 
  


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