(旧)こっそり守る苦労人
面倒な会議 後編
佳奈視点
私は今、例の街から駅で二駅ほど離れた、街のカフェ店へ来てました。
店員の人がいらっしゃいませと言ってる中、私は店の中を見渡すが、見つからない、先に来てる筈だが?
「済みません、此処で待ち合わせしてるんですが、」 
「はい、お連れのお客様でしたら、奥の個室にいらっしゃいますのでご案内します。」
「ありがとうございます。」
店員さんに案内されて奥の個室に来た私を待っていたのは、1人の女性
薄茶髪で腰まで伸びている、体つきは大きな凹凸があるわけではないが、非常にバランスのとれたプロモーションで、私にはない、大人な魅力を感じさせている。
・・・・胸も私より普通にある・・・う  
「久しぶり佳奈ちゃん・・・どうしたの?涙目だよ?」 
「久しぶりです。翔子さん
あと目にゴミが入っただけです・・グス」  
悲しくなんてないよ!?
あの美希ちゃんを想えば辛くな!・・・・ごめんなさい美希ちゃん 
三上 翔子17歳
私より一つ年上で現在、私の街から少し離れた別の街の管理の1人として活動している。
 
私が向かいの席に座ると、翔子さんが申し訳なさそう顔で話しだす。
「今日はごめんなさい、わざわざコッチの管轄まで来てもらって、しかも学校まで休ませちゃって」
「気にしなくて良いですよ。翔子さんも休んだんでしょう? 
それに私としても一度ちゃんと話したかったですし。」  
翔子さんは、高校2年生この街の女子高に通ってる。
任務の都合上よく転校してるらしいけど、優しい人柄で、機関で人気があって転校先でもすぐ友達が出来てるのだ。
「こっちは学校が振替でお休みなのよ。
それにしても嬉しいこと言ってくれるわね・・・けど」 
 
翔子さんは残念そうな顔に変わって・・・あ、これは 
「折角二人っきりなんだから、もっと甘えても良いのよ?
昔みたいに、敬語じゃなくて」
始まったよ・・・お姉ちゃんモード
翔子さんは、昔から私や江梨ちゃん蓮君に対して、お姉ちゃんぶる所があって、それがもうずっと、続いてるのだ。
 
「一応仕事で来てますから」
「・・佳奈ちゃんもすっかり姉離れしちゃって・・ハァ・・・嬉しいような悲しいような」
「あの〜?翔子さん?」
「最近じゃあ江梨ちゃんも蓮くんも甘えてくれないし」
「はぁ、って蓮君はそんなに甘えてなかったような・・・」  
「ついに佳奈ちゃんもお姉さんから離れてちゃうのね・・・お姉さん哀しい」
翔子さんが悲しそうな顔になってる所悪いですが、こっちもあんまりのんびりしてられないので、お話を始める事にしました。   
「あの〜!そろそろ本題を・・」
「え?本題?お喋りしに来ただけじゃ?」 
え?、じゃないよ!翔子さん!? 
「違うよ!?翔子さん!?
任務です!仕事ですよ!?」
「うん知ってる」
ニッコリと笑みを浮かべながら、言う翔子さん・・・・翔子さん? 
「・・・・ワザとですか?」
「テヘッ」ニコ
この人とあまり面識がない人ならビックリするであろう、普段の大人ぽいこの人から想像できない子供みたいな笑顔
男性が見たら、惚れてしまいそうな笑顔でニコとしている翔子さん・・・ 
あの済みません・・・ 
「・・・・」 
・・・・翔子さん・・いい加減にしてくれませんか? 
そんな目で翔子さんを見ると 
「・・・・ごめんなさい。本題に入ります。」
翔子さんが冷汗を掻きながら本題へ移るようです・・・   
 
「お願いします。」
ハァ〜・・・溜息をつきたくなる。
どうして、タカさんと翔子さんはいつもいつも・・・ 
・・・・帰りたくなってきた。 
********
授業終了後 
学校の会議室 
零視点
 
ハァ・・・帰りたい 
「それでは、球技大会の説明会を始めます。」
実行委員の1人が説明を開始する。
色んな人が座ってる中みんなに見える前の席で球技大会のまとめ役の1人である実行委員がみんなに聞こえる声で言う。
会議室は結構広い、会議室と言うよりホールみたいだけど
壇上には、まず体育教師が1人、実行委員が数人がいる。(体育委員会で構成されてる。)
現在この会議室に座って聞いている生徒の位置は、分かりやすく言うと上手く分かれてる。 
まず一番左側の列は、クラス戦で呼ばれたクラス委員がいる。(良かった〜これで川原とかに顔を合わせずに済む。)
真ん中は、部活の部長とか副部長とかが、座ってる。(これで、美希の所とか藤堂の所とかの部長にも会わずに済むぜ。) 
最後に一番右は、委員会の人達が座ってる。(ここに俺がいます。) 
「今年の球技大会で行う競技は、ドッジボール試合と卓球試合に決まりました。」
実行委員の言葉に周囲の人がぶつぶつ話しだした。
誰が得意?とか
俺ならイケるとか
今回は卓球部が有利だな
などなど聞こえるなか俺も少し考えてみる。
「ドッジボールに卓球・・・」
どっちも一応経験はあるが・・・
「うるさいぞ!静かにしろ!」
おっと、教師から注意がきました。
やっぱうるさいですよね〜  
教師の注意後、静かなった場で実行委員が引き続き説明をする。 
「ドッジボール試合はクラス戦で行います。卓球試合は、クラス戦と部活戦と委員会戦で行います。」
実行委員の説明に追加で教師が補足説明をしてくれた。
 
「球技大会は、今週の土曜日午前8時から行う。
午前はクラス戦を行い、午後13時から部活戦と委員会戦を時間短縮で一緒に行うからな。」 
あと色々と教師が話していったが、まとめるとこうだ。
ドッジボール
各学年ごとに行う競技
各学年6クラス〜7クラスなので六試合から七試合行って、一番勝ち個数が多いクラスが各学年の優勝クラスだ。  
人数は25〜30人(各クラス人数違うから) 
基本的なルールは普通のドッジボールであらかじめ、両チーム外野に4人配置して試合を行う。
投げたボールを相手に当てると相手はアウトで外野行き、敵チームが全員アウトにあると勝利、逆に味方チームが全員アウトになると負け。
さらに顔にボールを当てると無効となり相手ボールになる。(男子が女子の顔にボールぶつけた場合は、暗黙の了解で失格らしい・・・怖!) 
外野が敵チームを当てると当たった相手はアウトとなり、味方チームの陣地へ戻れる。(ただし1人は必ず外野に残る。)  
卓球
人数は3人 
先に11点取った方が勝ち
両方10点ずつになった場合はそこから先に交互にサーブが移り、2点取った方の勝ち(ただし、自分が1点取った後、相手が1点取った場合、リセットとなるので連続で2点取らないと終わらん)   
試合方法は1試合1対1で行う。 
3試合行い、3人中2人が勝ったチームの勝利 
5チームと試合を行って、勝った人数が多いチームの優勝 
「以上だ後は質問があれば実行委員と話していけ、いいな?」
と教師はさっさと会議室を出て行った。
え?何?放置?酷くね?
前から思ってたけど、この学校、教師も変なのばっかだ。
「え〜では、まず午前中行う試合の順番と使用する場所について話を進めます。」
実行委員の人がそう言って、話を進めていった。
「では、最後に午後に行う卓球試合での助っ人についてですが、これについては、前回の会議で話したように各チーム1人まで、強要は禁止、もし無理矢理参加させた場合は、そのチームの失格とします。因みにこの助っ人が利用できるのは、人数が少ない場合や女性メンバーしかいないなどの場合のみとします。」
「助っ人について現在、部活と委員会、合わせて6チームが申請してますね。」
「殆どが、人数が足りないなどの部活の方からの申請です。」
驚いたな・・女子部の助っ人申請はないらしい。
実行委員の人達が各責任者と確認をとりながら、進めていく。
クラス委員などは既に退出済みである。
「委員会では1チームです。前回の会議で不参加になった生徒会書記の代わりですか?
生徒会長」
「は〜いそうで〜す。」
実行委員の人が尋ねると沙耶さんが答える。 
「因みに誰を助っ人に?」
「ふふふふ、聞いて驚きなさい!
今回我々生徒会の助っ人とは、・・・・ゼロ君です!」
「ゼロって言うなよ」
実行委員さん、沙耶さんに聞かないでくれ・・・アホなんだよその人は
 
「ぜろ?・・・誰ですか?」
俺が頭抱えそうなる中、由香さんが沙耶さんの代わりに返答しようとするが、
「えーとすみません、助っ人は「泉 零」」
由香さんの声に被さって、誰かが・・・て、誰かじゃないわ、以前も(思い出したくないが)聞いた声だわ
俺も他の人達もその声のする方へ視線を移す。 
「でしょ?」
「火憐さん」  
由香さんが言った通り、そこには黒髪ショートの女性、風紀委員会副委員長『姫将軍』こと水野 火憐がクールな顔で微笑を浮かべている・・・うん綺麗ですね、大半の男子が鼻の下伸ばしてしまっている。
 
由香さんが驚いた顔を言う中、沙耶さんがあっ!とした顔で水野先輩に指差しながら(人に指差すな!)   
「カレーちゃん!」 
・・・・かれーちゃん?
沈黙する会議室、みんな頭から『?』が出て首を傾げてる。
そんな中、沙耶さんの視線の先にいる、水野先輩のクールな顔が崩れてしまい、顔を真っ赤にして唇を震わせていらっしゃる・・・・もしかして・・・あなたのアダ名ですか? 
「うん?どうしたのカレーちゃん?」 
「(ブチッ!!!)」 
「((((あっ、キレた)))))」 
うん、キレたなあれは、 
「カレーちゃん・・・言うなぁあああ!! 
このアホ沙耶がぁああああ!!」   
咆哮!!!みたいな感じで叫び声が会議室に響きました・・・・怖えよやっぱこの人
でも何か親近感が湧くな、俺も変なアダ名付けれてるからな。 
みんなたぶんそう思ってる中、沙耶さんは頰を膨らませて、
「アホって言っちゃ、め!だよカレーちゃん」
この人分かってないのか?
さっきから火に、いや炎に油注いでるぞ?
どうしよう誰か止めてよ。
しかし、由香さんは困った顔したままで、比奈さんはあちゃーみたいに手で顔を隠してる、莉緒は・・・何かワクワクしてる・・尻尾が見える振り振りしてるよ、和人さんは・・・・頭痛ですか?俺もです。  
「だ・か・ら!」
「そのくらいにしなさい火憐さん」
また爆発してしまいそうになる水野先輩を止めたのは、彼女の隣にいた女性、風紀委員長『女王』の菊池 澪だ。 
微笑み浮かべているが、その眼はちっとも笑ってないのが俺には分かる・・・冷静になりなさいって言ってるように見える。 
「す、済みません澪先輩」
水野先輩もそれが分かったのか、すぐさま冷静さを取り戻す。
そんな彼女を見て、菊池先輩は優しいそうな笑み(今度は眼にも優しさを感じます。)で頷き沙耶さんよ由香さんに向けて謝罪する。
「ごめんなさいね沙耶さん由香さん」 
「良いですよ澪さん」 
「気にしてないですよ〜ミオセンパイ♫」
・・・うん沙耶さん、あなたもっと気にすべきだ。
現在反省中の様な顔をしている水野先輩に代わりに菊池先輩が話す。
 
「やはりそちらの助っ人は彼でしたか・・・」 
菊池先輩が俺に視線を向けると他のメンツも一斉にこっち視線を向けてくる。
あの・・・やめてくれません?恥ずかしいので 
「原因はやはり、前回の会議で起こった、アレのせい、ですね」 
アレって、部活会の委員長さんが我儘言って、和人さんを不参加にした事か? 
「あの時はごめんなさい、私達としてあんな抗議は無視したい所ですが、
一応、筋は通ってるんですよ。」   
「分かってます・・・まっ、抗議した当の本人は欠席してますけどね?」 
由香さんの視線が部活会のいる席へと移るとみんな視線がそっちへ移る。
今居る部活会のメンツは3人・・・少なくない?
部活会は、生徒会、風紀委員会に並ぶ程なのに(因みに風紀委員会は仕事があるため、委員長と副委員長のみだが、これはしょうがない。)
え?来なかったの?部活会の委員長さん? 
武の奴が余程の事がなければ、普通に出席するって言ってたけど
「は、はははは、え、え〜と、す、スミマセンね、う、うちの委員長が、わ、ワガママ言ってしまいまして・・・しかも、サボっちゃって・・・ああの」  
あー・・残りの部活会のメンバーが汗掻いて言葉噛みながら返答してます。
・・・・・何だろう、可哀想に見えてきた。 
「良いんですよ?
どうせ来ないと思いましたから」
ニコリとしながらバッサリいく由香さんです。
あ、部活会の人達、顔真っ青にしてる。
そんな彼等を見て溜息吐いた和人さん 
「自分に集中砲火されると思って逃げたんだろうな・・・あのクソガキが」
「久保さん?幾らあの子が沙耶さんに並ぶ我儘なお子様でも、女の子よ?クソガキはどうでしょうか?」  
「菊池・・・ハァ・・いいんだよクソガキで、人に迷惑しかかけないだ、あいつは
ま、小森があいつと同じ位子供なのは否定しないがな」  
ずいぶんと慣れて話してるお二人さん、
そう言えば、このふたり同じ3年だったか。 
「ちょっと待ってくださいよ!2人して!
わたしはあんなにこどもじゃないよ!」
ふたりの言葉に納得できないでいる沙耶さんがふたりに割って入る。
いやいや沙耶さん、あなた立派なこどもだぞ? 
「と言うか何故あいつは事ある毎にオレの邪魔ばかりするんだ?」
「・・・気づいてないのですか?」 
「ん?何がだ?」
「無視しないでよーーー!!」
場がカオス化してきたな・・・つうかもう終わりでいいよな? 
このままここに居ても、的にされるだけだし。
「・・・・あの、帰っていいですか?」
俺が退出を由香さんに希望するが、何故か沙耶さんが首を横に振り、却下してくる。
・・・・何故? 
「ちょっと待ってゼロ君!!
わたしの威厳が、いま!滅びかけてるの!何とかして!」
ん?変ですね?
「・・・・・あんたに威厳なんてあったか?」
この後、沙耶さんに噛み付かれたり、それを見た由香さんが、俺が沙耶さんを襲ってるとか勘違いして、会議室が北極に変わったり、不純性交遊だとか言って、俺と戦う理由を付けた水野先輩が何処からか出した竹刀で俺に斬りかかってくるなど、アクシデントが発生したが、無事に家まで帰宅できた俺でした。・・・・がんばったよ俺! 
*残りのメンツ、主に生徒会メンバーと風紀委員長は、遠くから眺めてるだけで全然助けてくれなかった。(莉緒と菊池先輩に至っては、ニコニコと微笑を浮かべて眺めてたし) 
軽い訓練です。へ続く。  
おまけ
風紀委員長と副委員長について
零「・・・・ムリです。」
武「・・・・許して下さい。」
藤堂「えーと、またですか?・・」 
零「藤堂よ、前回も言ったが、やっぱムリだってあの組織の紹介は」 
 
藤堂「え?出来ますけど?」
零と武「「ホントにマジか!?」」
  
藤堂「はい」 
零「い、いやで、でもよ、また前回みたいに・・なぁ」  
武「あ、あぁ・・・どうせまた水野だろ?
オレあいつにボコられるのは嫌だぞ。」
藤堂「えーと、はい、今回は大丈夫です、栞さんではありませんから」
零と武「マジでか!?」」 
藤堂「はい!恐らく栞さん以上に紹介が上手い人だと思いますよ?」
武「おー!!そりゃ有り難い!!」
零「あぁ!藤堂、そいつを紹介してれないか?」
藤堂「あ、大丈夫ですよ。もうじきこちらへ、いらっしゃいますから」
 
零と武「「ホントなんですか!?藤堂さま!?」」  
藤堂「は、はい、実はもうすぐ、此処へ来ることになっているんですよ。
あと藤堂さまは、やめてくれませんか?」 
武「これでどうにか、なりそうだな零!」
零「あぁ!で、因みに藤堂、その紹介してくれる人って誰だ?」
藤堂「はい!栞さんのお姉さんの火憐さんです!」  
零と武「「・・・・」」    
*その後到着した水野 火憐が藤堂の頼みで、自分と委員長である菊池 澪の紹介をしてくれたが、何故そんな事になったのか紹介後藤堂に理由を聞いたら、手持ちの竹刀でその場からこっそり逃げようとしていた、2人の男子に斬りかかったのだった。(武は一撃でダウン、零は、猛スピードで逃げようとするが、なかなか振り切れず、30分程追いかけっこ繰り広げたのだった。・・・・どちらが勝ったかは、その二人しか知らない。) 
私は今、例の街から駅で二駅ほど離れた、街のカフェ店へ来てました。
店員の人がいらっしゃいませと言ってる中、私は店の中を見渡すが、見つからない、先に来てる筈だが?
「済みません、此処で待ち合わせしてるんですが、」 
「はい、お連れのお客様でしたら、奥の個室にいらっしゃいますのでご案内します。」
「ありがとうございます。」
店員さんに案内されて奥の個室に来た私を待っていたのは、1人の女性
薄茶髪で腰まで伸びている、体つきは大きな凹凸があるわけではないが、非常にバランスのとれたプロモーションで、私にはない、大人な魅力を感じさせている。
・・・・胸も私より普通にある・・・う  
「久しぶり佳奈ちゃん・・・どうしたの?涙目だよ?」 
「久しぶりです。翔子さん
あと目にゴミが入っただけです・・グス」  
悲しくなんてないよ!?
あの美希ちゃんを想えば辛くな!・・・・ごめんなさい美希ちゃん 
三上 翔子17歳
私より一つ年上で現在、私の街から少し離れた別の街の管理の1人として活動している。
 
私が向かいの席に座ると、翔子さんが申し訳なさそう顔で話しだす。
「今日はごめんなさい、わざわざコッチの管轄まで来てもらって、しかも学校まで休ませちゃって」
「気にしなくて良いですよ。翔子さんも休んだんでしょう? 
それに私としても一度ちゃんと話したかったですし。」  
翔子さんは、高校2年生この街の女子高に通ってる。
任務の都合上よく転校してるらしいけど、優しい人柄で、機関で人気があって転校先でもすぐ友達が出来てるのだ。
「こっちは学校が振替でお休みなのよ。
それにしても嬉しいこと言ってくれるわね・・・けど」 
 
翔子さんは残念そうな顔に変わって・・・あ、これは 
「折角二人っきりなんだから、もっと甘えても良いのよ?
昔みたいに、敬語じゃなくて」
始まったよ・・・お姉ちゃんモード
翔子さんは、昔から私や江梨ちゃん蓮君に対して、お姉ちゃんぶる所があって、それがもうずっと、続いてるのだ。
 
「一応仕事で来てますから」
「・・佳奈ちゃんもすっかり姉離れしちゃって・・ハァ・・・嬉しいような悲しいような」
「あの〜?翔子さん?」
「最近じゃあ江梨ちゃんも蓮くんも甘えてくれないし」
「はぁ、って蓮君はそんなに甘えてなかったような・・・」  
「ついに佳奈ちゃんもお姉さんから離れてちゃうのね・・・お姉さん哀しい」
翔子さんが悲しそうな顔になってる所悪いですが、こっちもあんまりのんびりしてられないので、お話を始める事にしました。   
「あの〜!そろそろ本題を・・」
「え?本題?お喋りしに来ただけじゃ?」 
え?、じゃないよ!翔子さん!? 
「違うよ!?翔子さん!?
任務です!仕事ですよ!?」
「うん知ってる」
ニッコリと笑みを浮かべながら、言う翔子さん・・・・翔子さん? 
「・・・・ワザとですか?」
「テヘッ」ニコ
この人とあまり面識がない人ならビックリするであろう、普段の大人ぽいこの人から想像できない子供みたいな笑顔
男性が見たら、惚れてしまいそうな笑顔でニコとしている翔子さん・・・ 
あの済みません・・・ 
「・・・・」 
・・・・翔子さん・・いい加減にしてくれませんか? 
そんな目で翔子さんを見ると 
「・・・・ごめんなさい。本題に入ります。」
翔子さんが冷汗を掻きながら本題へ移るようです・・・   
 
「お願いします。」
ハァ〜・・・溜息をつきたくなる。
どうして、タカさんと翔子さんはいつもいつも・・・ 
・・・・帰りたくなってきた。 
********
授業終了後 
学校の会議室 
零視点
 
ハァ・・・帰りたい 
「それでは、球技大会の説明会を始めます。」
実行委員の1人が説明を開始する。
色んな人が座ってる中みんなに見える前の席で球技大会のまとめ役の1人である実行委員がみんなに聞こえる声で言う。
会議室は結構広い、会議室と言うよりホールみたいだけど
壇上には、まず体育教師が1人、実行委員が数人がいる。(体育委員会で構成されてる。)
現在この会議室に座って聞いている生徒の位置は、分かりやすく言うと上手く分かれてる。 
まず一番左側の列は、クラス戦で呼ばれたクラス委員がいる。(良かった〜これで川原とかに顔を合わせずに済む。)
真ん中は、部活の部長とか副部長とかが、座ってる。(これで、美希の所とか藤堂の所とかの部長にも会わずに済むぜ。) 
最後に一番右は、委員会の人達が座ってる。(ここに俺がいます。) 
「今年の球技大会で行う競技は、ドッジボール試合と卓球試合に決まりました。」
実行委員の言葉に周囲の人がぶつぶつ話しだした。
誰が得意?とか
俺ならイケるとか
今回は卓球部が有利だな
などなど聞こえるなか俺も少し考えてみる。
「ドッジボールに卓球・・・」
どっちも一応経験はあるが・・・
「うるさいぞ!静かにしろ!」
おっと、教師から注意がきました。
やっぱうるさいですよね〜  
教師の注意後、静かなった場で実行委員が引き続き説明をする。 
「ドッジボール試合はクラス戦で行います。卓球試合は、クラス戦と部活戦と委員会戦で行います。」
実行委員の説明に追加で教師が補足説明をしてくれた。
 
「球技大会は、今週の土曜日午前8時から行う。
午前はクラス戦を行い、午後13時から部活戦と委員会戦を時間短縮で一緒に行うからな。」 
あと色々と教師が話していったが、まとめるとこうだ。
ドッジボール
各学年ごとに行う競技
各学年6クラス〜7クラスなので六試合から七試合行って、一番勝ち個数が多いクラスが各学年の優勝クラスだ。  
人数は25〜30人(各クラス人数違うから) 
基本的なルールは普通のドッジボールであらかじめ、両チーム外野に4人配置して試合を行う。
投げたボールを相手に当てると相手はアウトで外野行き、敵チームが全員アウトにあると勝利、逆に味方チームが全員アウトになると負け。
さらに顔にボールを当てると無効となり相手ボールになる。(男子が女子の顔にボールぶつけた場合は、暗黙の了解で失格らしい・・・怖!) 
外野が敵チームを当てると当たった相手はアウトとなり、味方チームの陣地へ戻れる。(ただし1人は必ず外野に残る。)  
卓球
人数は3人 
先に11点取った方が勝ち
両方10点ずつになった場合はそこから先に交互にサーブが移り、2点取った方の勝ち(ただし、自分が1点取った後、相手が1点取った場合、リセットとなるので連続で2点取らないと終わらん)   
試合方法は1試合1対1で行う。 
3試合行い、3人中2人が勝ったチームの勝利 
5チームと試合を行って、勝った人数が多いチームの優勝 
「以上だ後は質問があれば実行委員と話していけ、いいな?」
と教師はさっさと会議室を出て行った。
え?何?放置?酷くね?
前から思ってたけど、この学校、教師も変なのばっかだ。
「え〜では、まず午前中行う試合の順番と使用する場所について話を進めます。」
実行委員の人がそう言って、話を進めていった。
「では、最後に午後に行う卓球試合での助っ人についてですが、これについては、前回の会議で話したように各チーム1人まで、強要は禁止、もし無理矢理参加させた場合は、そのチームの失格とします。因みにこの助っ人が利用できるのは、人数が少ない場合や女性メンバーしかいないなどの場合のみとします。」
「助っ人について現在、部活と委員会、合わせて6チームが申請してますね。」
「殆どが、人数が足りないなどの部活の方からの申請です。」
驚いたな・・女子部の助っ人申請はないらしい。
実行委員の人達が各責任者と確認をとりながら、進めていく。
クラス委員などは既に退出済みである。
「委員会では1チームです。前回の会議で不参加になった生徒会書記の代わりですか?
生徒会長」
「は〜いそうで〜す。」
実行委員の人が尋ねると沙耶さんが答える。 
「因みに誰を助っ人に?」
「ふふふふ、聞いて驚きなさい!
今回我々生徒会の助っ人とは、・・・・ゼロ君です!」
「ゼロって言うなよ」
実行委員さん、沙耶さんに聞かないでくれ・・・アホなんだよその人は
 
「ぜろ?・・・誰ですか?」
俺が頭抱えそうなる中、由香さんが沙耶さんの代わりに返答しようとするが、
「えーとすみません、助っ人は「泉 零」」
由香さんの声に被さって、誰かが・・・て、誰かじゃないわ、以前も(思い出したくないが)聞いた声だわ
俺も他の人達もその声のする方へ視線を移す。 
「でしょ?」
「火憐さん」  
由香さんが言った通り、そこには黒髪ショートの女性、風紀委員会副委員長『姫将軍』こと水野 火憐がクールな顔で微笑を浮かべている・・・うん綺麗ですね、大半の男子が鼻の下伸ばしてしまっている。
 
由香さんが驚いた顔を言う中、沙耶さんがあっ!とした顔で水野先輩に指差しながら(人に指差すな!)   
「カレーちゃん!」 
・・・・かれーちゃん?
沈黙する会議室、みんな頭から『?』が出て首を傾げてる。
そんな中、沙耶さんの視線の先にいる、水野先輩のクールな顔が崩れてしまい、顔を真っ赤にして唇を震わせていらっしゃる・・・・もしかして・・・あなたのアダ名ですか? 
「うん?どうしたのカレーちゃん?」 
「(ブチッ!!!)」 
「((((あっ、キレた)))))」 
うん、キレたなあれは、 
「カレーちゃん・・・言うなぁあああ!! 
このアホ沙耶がぁああああ!!」   
咆哮!!!みたいな感じで叫び声が会議室に響きました・・・・怖えよやっぱこの人
でも何か親近感が湧くな、俺も変なアダ名付けれてるからな。 
みんなたぶんそう思ってる中、沙耶さんは頰を膨らませて、
「アホって言っちゃ、め!だよカレーちゃん」
この人分かってないのか?
さっきから火に、いや炎に油注いでるぞ?
どうしよう誰か止めてよ。
しかし、由香さんは困った顔したままで、比奈さんはあちゃーみたいに手で顔を隠してる、莉緒は・・・何かワクワクしてる・・尻尾が見える振り振りしてるよ、和人さんは・・・・頭痛ですか?俺もです。  
「だ・か・ら!」
「そのくらいにしなさい火憐さん」
また爆発してしまいそうになる水野先輩を止めたのは、彼女の隣にいた女性、風紀委員長『女王』の菊池 澪だ。 
微笑み浮かべているが、その眼はちっとも笑ってないのが俺には分かる・・・冷静になりなさいって言ってるように見える。 
「す、済みません澪先輩」
水野先輩もそれが分かったのか、すぐさま冷静さを取り戻す。
そんな彼女を見て、菊池先輩は優しいそうな笑み(今度は眼にも優しさを感じます。)で頷き沙耶さんよ由香さんに向けて謝罪する。
「ごめんなさいね沙耶さん由香さん」 
「良いですよ澪さん」 
「気にしてないですよ〜ミオセンパイ♫」
・・・うん沙耶さん、あなたもっと気にすべきだ。
現在反省中の様な顔をしている水野先輩に代わりに菊池先輩が話す。
 
「やはりそちらの助っ人は彼でしたか・・・」 
菊池先輩が俺に視線を向けると他のメンツも一斉にこっち視線を向けてくる。
あの・・・やめてくれません?恥ずかしいので 
「原因はやはり、前回の会議で起こった、アレのせい、ですね」 
アレって、部活会の委員長さんが我儘言って、和人さんを不参加にした事か? 
「あの時はごめんなさい、私達としてあんな抗議は無視したい所ですが、
一応、筋は通ってるんですよ。」   
「分かってます・・・まっ、抗議した当の本人は欠席してますけどね?」 
由香さんの視線が部活会のいる席へと移るとみんな視線がそっちへ移る。
今居る部活会のメンツは3人・・・少なくない?
部活会は、生徒会、風紀委員会に並ぶ程なのに(因みに風紀委員会は仕事があるため、委員長と副委員長のみだが、これはしょうがない。)
え?来なかったの?部活会の委員長さん? 
武の奴が余程の事がなければ、普通に出席するって言ってたけど
「は、はははは、え、え〜と、す、スミマセンね、う、うちの委員長が、わ、ワガママ言ってしまいまして・・・しかも、サボっちゃって・・・ああの」  
あー・・残りの部活会のメンバーが汗掻いて言葉噛みながら返答してます。
・・・・・何だろう、可哀想に見えてきた。 
「良いんですよ?
どうせ来ないと思いましたから」
ニコリとしながらバッサリいく由香さんです。
あ、部活会の人達、顔真っ青にしてる。
そんな彼等を見て溜息吐いた和人さん 
「自分に集中砲火されると思って逃げたんだろうな・・・あのクソガキが」
「久保さん?幾らあの子が沙耶さんに並ぶ我儘なお子様でも、女の子よ?クソガキはどうでしょうか?」  
「菊池・・・ハァ・・いいんだよクソガキで、人に迷惑しかかけないだ、あいつは
ま、小森があいつと同じ位子供なのは否定しないがな」  
ずいぶんと慣れて話してるお二人さん、
そう言えば、このふたり同じ3年だったか。 
「ちょっと待ってくださいよ!2人して!
わたしはあんなにこどもじゃないよ!」
ふたりの言葉に納得できないでいる沙耶さんがふたりに割って入る。
いやいや沙耶さん、あなた立派なこどもだぞ? 
「と言うか何故あいつは事ある毎にオレの邪魔ばかりするんだ?」
「・・・気づいてないのですか?」 
「ん?何がだ?」
「無視しないでよーーー!!」
場がカオス化してきたな・・・つうかもう終わりでいいよな? 
このままここに居ても、的にされるだけだし。
「・・・・あの、帰っていいですか?」
俺が退出を由香さんに希望するが、何故か沙耶さんが首を横に振り、却下してくる。
・・・・何故? 
「ちょっと待ってゼロ君!!
わたしの威厳が、いま!滅びかけてるの!何とかして!」
ん?変ですね?
「・・・・・あんたに威厳なんてあったか?」
この後、沙耶さんに噛み付かれたり、それを見た由香さんが、俺が沙耶さんを襲ってるとか勘違いして、会議室が北極に変わったり、不純性交遊だとか言って、俺と戦う理由を付けた水野先輩が何処からか出した竹刀で俺に斬りかかってくるなど、アクシデントが発生したが、無事に家まで帰宅できた俺でした。・・・・がんばったよ俺! 
*残りのメンツ、主に生徒会メンバーと風紀委員長は、遠くから眺めてるだけで全然助けてくれなかった。(莉緒と菊池先輩に至っては、ニコニコと微笑を浮かべて眺めてたし) 
軽い訓練です。へ続く。  
おまけ
風紀委員長と副委員長について
零「・・・・ムリです。」
武「・・・・許して下さい。」
藤堂「えーと、またですか?・・」 
零「藤堂よ、前回も言ったが、やっぱムリだってあの組織の紹介は」 
 
藤堂「え?出来ますけど?」
零と武「「ホントにマジか!?」」
  
藤堂「はい」 
零「い、いやで、でもよ、また前回みたいに・・なぁ」  
武「あ、あぁ・・・どうせまた水野だろ?
オレあいつにボコられるのは嫌だぞ。」
藤堂「えーと、はい、今回は大丈夫です、栞さんではありませんから」
零と武「マジでか!?」」 
藤堂「はい!恐らく栞さん以上に紹介が上手い人だと思いますよ?」
武「おー!!そりゃ有り難い!!」
零「あぁ!藤堂、そいつを紹介してれないか?」
藤堂「あ、大丈夫ですよ。もうじきこちらへ、いらっしゃいますから」
 
零と武「「ホントなんですか!?藤堂さま!?」」  
藤堂「は、はい、実はもうすぐ、此処へ来ることになっているんですよ。
あと藤堂さまは、やめてくれませんか?」 
武「これでどうにか、なりそうだな零!」
零「あぁ!で、因みに藤堂、その紹介してくれる人って誰だ?」
藤堂「はい!栞さんのお姉さんの火憐さんです!」  
零と武「「・・・・」」    
*その後到着した水野 火憐が藤堂の頼みで、自分と委員長である菊池 澪の紹介をしてくれたが、何故そんな事になったのか紹介後藤堂に理由を聞いたら、手持ちの竹刀でその場からこっそり逃げようとしていた、2人の男子に斬りかかったのだった。(武は一撃でダウン、零は、猛スピードで逃げようとするが、なかなか振り切れず、30分程追いかけっこ繰り広げたのだった。・・・・どちらが勝ったかは、その二人しか知らない。) 
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