冷たい部長の甘い素顔【コミカライズ連載中】

くっきぃ♪コミカライズ配信中

第50話 金縛り!?

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  10月14日   日曜日

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あ…れ?

……動けない。

金縛り!?

目覚めて最初に感じたのは、それだった。

目を開けてみると、目の前に将軍さんの整った顔。

動けないのは……

あぁ、そうか。

将軍さんに抱きしめられてるからだ。

理由が分かった私は、そのまま将軍さんの腕の中で、将軍さんを見つめる。

ふふっ
睫毛、長い……
ヒゲもうっすら生えている。

そうだよね、一晩経ったんだもんね。

昨夜、私、将軍さんと……。

将軍さんは、私に優しく優しく触れて、でも、私が意識を失くしてしまいそうな程、情熱的に愛してくれて、たくさん愛の言葉を囁いてくれた。

今まで、何人かの男性と付き合って来たけど、愛の営みに溺れそうになったのは、初めてだった。

愛されるってこういう事なんだ……

なんとなく、大人の階段を1つ登った気がする。


昨夜の事に想いを巡らせていると、将軍さんの目が開いた。

「ん……、おはよう、爽」

将軍さんの笑顔がとても優しい。

「おはようございます」

私が挨拶すると、将軍さんはにっこりと微笑んで、そのままぎゅっと私を抱きしめた。

「幸せ過ぎる。毎日、こうだといいのに……
 爽、一緒に住もう。
 もう、爽と離れたくない」

「将軍さん……」

こんなに思ってもらえるなんて……

幸せすぎて、このまま腕の中で溶けてしまいそう。

私も将軍さんの背中に腕を回して抱きしめた。

ふふっ、幸せ……

将軍さんは、私の額にキスを落とす。

その次の瞬間、将軍さんは身動きしたと思ったら、私の上に覆い被さっていた。

将軍さんは、そのまま私に口づける。

熱を絡ませ、互いの思いを交錯させる。


そのまま将軍さんの深い愛が私を包み込む。




「先にシャワー浴びておいで」

私の頬に触れながら、将軍さんは、そう言うけれど……

手近に着る物がなく、起き上がれない。

昨夜、将軍さんに剥ぎ取られた衣類は、将軍さんの側に綺麗に畳まれている。

「いえ、将軍さんがお先にどうぞ」

そう言うと、将軍さんはくすっと笑った。

「一緒に入る?」

私は、思いっきりかぶりを振る。

無理!
絶対、無理!!

それを見て、将軍さんは

「くくっ」

と笑うと、

「じゃあ、先に行くよ」

とベッドを出て行った。

私は、慌てて、畳まれている衣類を手に取る。

クローゼットにはめ込まれた鏡に映る私の体には、赤く咲いた愛の花がいくつも残されていた。

やだ……
恥ずかしい。

でも、こんなに求められるなんて、幸せには違いない。

私は、それらの花を隠すように、急いで衣服を身に着けた。



シャワーの後、軽く朝食を取り、私たちは、のんびりイチャイチャと1日過ごした。

「爽……
 やっぱり、付き合ってるのを隠すのは、やめよう」

将軍さんが言う。

「公私混同しなければ、いいんだし、遊びで付き合ってるわけでもない。堂々としてればいいと思う」

それは、そう……かも。

「……はい。将軍さんに任せます」

私は、覚悟を決めた。

誰に何と言われても、私は将軍さんを信じる。

将軍さんさえいてくれれば、きっとどんなことも乗り越えられる。

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