【書籍化】勤め先は社内恋愛がご法度ですが、再会した彼(上司)とまったり古民家ぐらしを始めます。
9章 おはようとおやすみの間のこと 1
朝の空気を感じて目が覚めると、目の前に彼の端正な寝顔があった。
形の良い薄めの唇をぴったりと閉じ、すうすうと健やかな寝息を立ててよく眠っている。
あずみはそれを少しの間、ぼうっとながめた。
意識がはっきりするにつれ、そろそろ起きなければという気持ちになる。
この後シャワーを浴びたら朝は何を食べたらいいのか、彼の寝顔を見ながら考えた。
またおすそわけの野菜をいただいたので、美味しいうちに食べてしまいたい。ベーコンと一緒にコンソメで煮て、スープがやはり手軽で良いかもしれない。昨日のアヒージョのオイルは野菜たっぷりのペペロンチーノにしよう。あとはサラダがあればいい。
スマホを確認すると、やはりそろそろ起きた方が良さそうな時間だった。でもあと少しだけ、彼の寝顔を見ていたいとも思う。
とりあえず今から5分が経ったら起き上がることにして寝顔を見つめていると、彼の目が開いた。
寝起きなせいか、いつもは奥二重に近いまぶたがくっきりぱっちりの二重になっていて、まっすぐにこちらを見つめている。
か、かわいい…。
「…おはよう」
かすれ気味の声で創太郎が言う。
あずみも返した。
「おはよう」
「…どうしたの」
あずみが自分の顔を凝視していたのが気になったのか、創太郎が怪訝そうに聞いてきた。
「いえ、ちょっと…かわいいなと思いまして」
「なにそれ…」
「その通りの意味です」
そう言うと、かわいいという形容詞を使われたのが気に食わなかったのか、創太郎はきゅっと眉間にしわを寄せ起き上がった。
「え、なに…」
怯んだあずみの体から、素肌に被っていた無地のタオルケットをはがしにかかる。
「ちょ!?ちょっと待って…!」
抵抗もむなしく、容赦のない彼にあっという間に生まれたままの姿に剥かれてしまう。
カーテンは閉めたままだけれど、部屋の中は十分に明るいのに。
あずみは慌てて、前を隠すようにして彼に背中を向けた。するとそこに、
「ひゃ!?」
創太郎があずみ背中に覆いかぶさってきて、驚いて声が出た。
「あ、」
耳たぶに唇が触れたのを感じ、肩がぴくりと震えてしまう。
「そんな必死に隠さなくても。もう何十回も見てるんだから、どんなのだったかなんて目に焼き付いてるよ」
低い声には熱っぽさを感じた。
あずみは嫌な予感をおぼえ、急に思いついた風を装って「あ、朝ごはんそろそろ作るね」と明るい声で言い、彼の下から脱出しようと試みた。
…がっちり固定されて、抜け出せない。
(というか、私も学習しなさ過ぎ…)
朝彼よりも早く覚めて、幸せをかみしめたり寝顔を眺めたりしているうちに彼が起きてしまい、襲われるというパターンはもう何度も経験しているのに。
もはや休日の朝のルーティーン化しつつあるが、朝からそういう行為をするのは、なんともいえない罪悪感がある。
それでもそんな気持ちを感じていたのは最初だけで、すぐにあずみは嵐のような営みの中に飲み込まれた。
結局、二人が起きたのはずいぶん日が高くなってからだった。
形の良い薄めの唇をぴったりと閉じ、すうすうと健やかな寝息を立ててよく眠っている。
あずみはそれを少しの間、ぼうっとながめた。
意識がはっきりするにつれ、そろそろ起きなければという気持ちになる。
この後シャワーを浴びたら朝は何を食べたらいいのか、彼の寝顔を見ながら考えた。
またおすそわけの野菜をいただいたので、美味しいうちに食べてしまいたい。ベーコンと一緒にコンソメで煮て、スープがやはり手軽で良いかもしれない。昨日のアヒージョのオイルは野菜たっぷりのペペロンチーノにしよう。あとはサラダがあればいい。
スマホを確認すると、やはりそろそろ起きた方が良さそうな時間だった。でもあと少しだけ、彼の寝顔を見ていたいとも思う。
とりあえず今から5分が経ったら起き上がることにして寝顔を見つめていると、彼の目が開いた。
寝起きなせいか、いつもは奥二重に近いまぶたがくっきりぱっちりの二重になっていて、まっすぐにこちらを見つめている。
か、かわいい…。
「…おはよう」
かすれ気味の声で創太郎が言う。
あずみも返した。
「おはよう」
「…どうしたの」
あずみが自分の顔を凝視していたのが気になったのか、創太郎が怪訝そうに聞いてきた。
「いえ、ちょっと…かわいいなと思いまして」
「なにそれ…」
「その通りの意味です」
そう言うと、かわいいという形容詞を使われたのが気に食わなかったのか、創太郎はきゅっと眉間にしわを寄せ起き上がった。
「え、なに…」
怯んだあずみの体から、素肌に被っていた無地のタオルケットをはがしにかかる。
「ちょ!?ちょっと待って…!」
抵抗もむなしく、容赦のない彼にあっという間に生まれたままの姿に剥かれてしまう。
カーテンは閉めたままだけれど、部屋の中は十分に明るいのに。
あずみは慌てて、前を隠すようにして彼に背中を向けた。するとそこに、
「ひゃ!?」
創太郎があずみ背中に覆いかぶさってきて、驚いて声が出た。
「あ、」
耳たぶに唇が触れたのを感じ、肩がぴくりと震えてしまう。
「そんな必死に隠さなくても。もう何十回も見てるんだから、どんなのだったかなんて目に焼き付いてるよ」
低い声には熱っぽさを感じた。
あずみは嫌な予感をおぼえ、急に思いついた風を装って「あ、朝ごはんそろそろ作るね」と明るい声で言い、彼の下から脱出しようと試みた。
…がっちり固定されて、抜け出せない。
(というか、私も学習しなさ過ぎ…)
朝彼よりも早く覚めて、幸せをかみしめたり寝顔を眺めたりしているうちに彼が起きてしまい、襲われるというパターンはもう何度も経験しているのに。
もはや休日の朝のルーティーン化しつつあるが、朝からそういう行為をするのは、なんともいえない罪悪感がある。
それでもそんな気持ちを感じていたのは最初だけで、すぐにあずみは嵐のような営みの中に飲み込まれた。
結局、二人が起きたのはずいぶん日が高くなってからだった。

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