クラスメイトは魔法少女。俺、黒幕。

わーたん

フュージョなんとか

「現代マオーはタイヘンネ。魔王である事を魔族以外に打ち明けラレナイシ、悪さしたなら世界中の特殊部隊が飛んでキマスヨ」



「怖い事言うなよ」



「キサマも運がナイデスヨ。モシ、1000年前に魔界チームが勝っていたら、この世界はマオーのモノだったカラネ」



「人間も魔族もみんなで仲良くしましょうっていうのが、1000年前からの取り決めでしょ? それが世界の常識だし」



「アハハハハ! モシの話デスヨ。チョット、皮肉ってやったダケデスネ」



ヤンさんは、俺を指差しながら大笑いしている。そんなに面白かったかね?



「ここからは真面目な話よ、魔王。最近、グランダの動きが怪しいですよ。日に日に規模が大きくなりつつあり、噂ではゲートの魔法に手を出しているとか」



さっきまでケラケラ笑っていたかと思うと、突然ヤンさんは真面目な顔つきになり、黒く細いタバコに火をつけ、一息吐いた。



「グランダは、反対派の中でも最も恐るべき存在。ボスのヴァレンは、とても危険な奴ですよ。魔王も、来週の着任式で魔界に行った時は、十分気をつけるべきですね」



「あら、そうですか」
















フィージョニッション。



適正試験を終えた魔法少女達が、その結果に基づいて決まった色と、いわば融合する。



それで初めて魔法少女としての力が宿るらしい。



それからか魔王としての力と権力を発揮する本番との事だ。



今は校舎地下にある謎の施設にいる。



ドアには、レベルSと書かれており、フィージョニッションする魔法少女達本人や学園長のミラマ。そして、フィージョニッションの魔法を代々受け継ぐ魔女、リカルダさんとかいう人しか中には入れないらしい。



「お待たせしました、魔王様。こちらへどうぞ」



そんな究極な禁制すらも、アネットさんが簡単に解決。



すぐ隣の部屋には祭壇のに祈りを捧げる5人の姿がモニター観戦出来る。



「あの祭壇には特別な施しがされており、魔女の放つ魔法に反応し、祈りを捧げた彼女達は5色のカラーズガールズとなり、世界を救う力が宿ります」



およそ1時間弱。音声のないモニターからの映像だったけど、慌ただしい学園内とは違い、時が止まったように静かな空間だったと思われる。



その最後、お世辞にも若くない真っ黒の衣装を身に付けた魔女が由々しき杖を振ると、赤嶺さん達の体は真っ白に光り輝いた。



それでようやくフィージョニッションとやらが終了したみたいで、可愛らしいスカートをお召しになったちびっ子学園長

ミラマからのお言葉があった。



「さて。我々も準備に取り掛かりましょうか」



そう言って立ち上がったアネットさんに着いていった先は、校舎裏の怪しげな倉庫のような場所。プレハブながら2階建てで結構広い。



「ここは、モニター室。街の至るところに設置されたカメラの映像をリアルタイムでみる事が出来ます」



「へー。何台くらいあるの?」



「公共の建物や、地下のものも含めれば、およそ3万台ですね」



「3万台!? でもそういう監視カメラって、警察とかのものじゃ………」



「いいんですよ。設置に掛かった費用の約6割を私達が負担しているんですから」



「そー! ワタシ達、秘密月謝ダークセンチュリーがね!」



「ヤンさん!」



突然背後から現れたのは、意気揚々と扇子を振るヤンさん。



「ワタシ達、ダークセンチュリーに不可能ナシネー! バンバン、カラーズのネコ共をシゴキアゲマスヨ!」




          

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