クラスメイトは魔法少女。俺、黒幕。
魔族の会議
「それでは、これでホームルームを終了します」
いくつかの連絡事項を伝えるだけの時間が終了し、放課後というハッピータイムズを迎えたやいなや、パン子ちゃんがニコニコ顔で、すかさず俺の席に現れた。
「まとくん。まとくん」
「何?」
「今日もバイト頑張ろうなの!」
ええー………またかー。まあ、どうせアネットさんにヤンさんの経営する中華料理屋さんにいけとは言われてるけどさ。
「さ、早く行こうなの!」
午後3時。まだパンダ化していないパン子ちゃんに引っ張られ、学校出て、あっという間に中華料理屋「龍園」に到着した。
「オー、マオーサマ。今日も来やがったか。とても助かるヨー。今、この店はヒトデ不足ダカラネー」
変わらずチャイナドレスを着た、日本一中華料理屋の店長らしくないヤンさんが現れた。
「パン子が連れてきたのー!」
「オー、パン子。お前はエライ奴ネー。グッジョブヨー」
「えへへ。ヤンさんくすぐったいの………」
ヤンさんになでなでされ幸せそうな表情を浮かべるパン子ちゃん。
「マオー。キサマは早くエプロン着けて、厨房へいくよろしいヨー」
いつの間に俺はここの一員になってしまったのだろうか。更衣室には俺の名前が書かれたプレートが置かれており、恐ろしい程にサイズがピッタリなエプロンを身に付け、俺は厨房へと急いだ。
「とりあえず、皿洗いと残飯処理をしてくれ!」
「はい」
俺が厨房に入った午後3時過ぎには、既に大混雑で幾人の料理人達が、慌ただしく調理作業に追われていた。
そんな中、俺に与えられた仕事は、厨房の隅に溜まった食器類の洗浄。そして、食べ残しや飲み残しの処理。
やたらよく落ちる洗剤を使ってスポンジで食器を磨き、残飯を謎の処理機にぶちこむ。
「おーい。冷蔵室にから、ニラとキャベツを持ってきてくれ!」
そんな作業をしている間にも、厨房の料理人達からこれやってくれ、 あれ取ってきてくれと、店中を右往左往していた。
厨房に入って1時間くらいだろうか、腕捲りをして大量の食器と格闘する俺の肩を叩いたのは、愛しきアネットさんだった。
「確かにヤンさんのお店にいらして下さいと言いましたが、どうして働いているのですか」
「あ、ごめんなさい」
「さ、私について来て下さい。魔王様としての、最初の仕事ですよ」
「魔王としての仕事?」
「そうです。………頬に泡がついていますよ」
ハンカチで俺のほっぺたを拭ったアネットさんについて行った先は、龍園の事務所の奥。怪しげな地下室だった。
「今後の魔法少女達の予定ですが、3日後にフィージョニッションを行います。その後、約2年半のプログラムを経て、魔王に対抗出来る力を身に付けさせます」
龍園の怪しげな地下室には、10くらいの人達がいた。
アネットさんの説明によると、その人達は魔王連盟のエライ人達らしく、今日はその第1回幹部集会らしい。
魔王である俺は訳も分からないまま、その集会に参加させられ、話を聞いている状況だ。
「しかし、2年半で間に合うのかね。万が一魔王に勝てない場合は、私が責任を取ります」
アネットさんがそう言うと、他の幹部達はとりあえず納得した様子だ。しかし、責任を取るとは一体どういう事だろうか。
「魔界からの報告よろしいでしょうか?」
「ライラさん、どうぞ」
アネットさんがライラさんと呼んだ女性は、静かに席を立った。
「最近、ギルガベート地区に潜伏する反対派の動きがよろしくないようです」
なんか、よろしくない単語を聞いてしまった気がする。
魔界だって。
「そうですか。反対派の動きに関しては、今後も十分に警戒して下さい。何かあったら、すぐ私に報告を」
「畏まりました」
どうやら、今日この場に集まった面々は、何かしらの部署の代表らしく、魔界やってきた人もいる。
人じゃねえ。俗にいう魔族だ。
いくつかの連絡事項を伝えるだけの時間が終了し、放課後というハッピータイムズを迎えたやいなや、パン子ちゃんがニコニコ顔で、すかさず俺の席に現れた。
「まとくん。まとくん」
「何?」
「今日もバイト頑張ろうなの!」
ええー………またかー。まあ、どうせアネットさんにヤンさんの経営する中華料理屋さんにいけとは言われてるけどさ。
「さ、早く行こうなの!」
午後3時。まだパンダ化していないパン子ちゃんに引っ張られ、学校出て、あっという間に中華料理屋「龍園」に到着した。
「オー、マオーサマ。今日も来やがったか。とても助かるヨー。今、この店はヒトデ不足ダカラネー」
変わらずチャイナドレスを着た、日本一中華料理屋の店長らしくないヤンさんが現れた。
「パン子が連れてきたのー!」
「オー、パン子。お前はエライ奴ネー。グッジョブヨー」
「えへへ。ヤンさんくすぐったいの………」
ヤンさんになでなでされ幸せそうな表情を浮かべるパン子ちゃん。
「マオー。キサマは早くエプロン着けて、厨房へいくよろしいヨー」
いつの間に俺はここの一員になってしまったのだろうか。更衣室には俺の名前が書かれたプレートが置かれており、恐ろしい程にサイズがピッタリなエプロンを身に付け、俺は厨房へと急いだ。
「とりあえず、皿洗いと残飯処理をしてくれ!」
「はい」
俺が厨房に入った午後3時過ぎには、既に大混雑で幾人の料理人達が、慌ただしく調理作業に追われていた。
そんな中、俺に与えられた仕事は、厨房の隅に溜まった食器類の洗浄。そして、食べ残しや飲み残しの処理。
やたらよく落ちる洗剤を使ってスポンジで食器を磨き、残飯を謎の処理機にぶちこむ。
「おーい。冷蔵室にから、ニラとキャベツを持ってきてくれ!」
そんな作業をしている間にも、厨房の料理人達からこれやってくれ、 あれ取ってきてくれと、店中を右往左往していた。
厨房に入って1時間くらいだろうか、腕捲りをして大量の食器と格闘する俺の肩を叩いたのは、愛しきアネットさんだった。
「確かにヤンさんのお店にいらして下さいと言いましたが、どうして働いているのですか」
「あ、ごめんなさい」
「さ、私について来て下さい。魔王様としての、最初の仕事ですよ」
「魔王としての仕事?」
「そうです。………頬に泡がついていますよ」
ハンカチで俺のほっぺたを拭ったアネットさんについて行った先は、龍園の事務所の奥。怪しげな地下室だった。
「今後の魔法少女達の予定ですが、3日後にフィージョニッションを行います。その後、約2年半のプログラムを経て、魔王に対抗出来る力を身に付けさせます」
龍園の怪しげな地下室には、10くらいの人達がいた。
アネットさんの説明によると、その人達は魔王連盟のエライ人達らしく、今日はその第1回幹部集会らしい。
魔王である俺は訳も分からないまま、その集会に参加させられ、話を聞いている状況だ。
「しかし、2年半で間に合うのかね。万が一魔王に勝てない場合は、私が責任を取ります」
アネットさんがそう言うと、他の幹部達はとりあえず納得した様子だ。しかし、責任を取るとは一体どういう事だろうか。
「魔界からの報告よろしいでしょうか?」
「ライラさん、どうぞ」
アネットさんがライラさんと呼んだ女性は、静かに席を立った。
「最近、ギルガベート地区に潜伏する反対派の動きがよろしくないようです」
なんか、よろしくない単語を聞いてしまった気がする。
魔界だって。
「そうですか。反対派の動きに関しては、今後も十分に警戒して下さい。何かあったら、すぐ私に報告を」
「畏まりました」
どうやら、今日この場に集まった面々は、何かしらの部署の代表らしく、魔界やってきた人もいる。
人じゃねえ。俗にいう魔族だ。
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