実況!4割打者の新井さん
横浜に降り立つ新井さん
埼玉  600 000 030 9
北関東 000 000 001 1
勝 上野 5勝3敗 負 屋島 2敗
本塁打  埼玉  内崎5号満塁(1回)
埼玉が連敗を5で止めた。埼玉は初回、フェルナンドの2点タイムリーツーベースと内崎の満塁弾でいきなり6点を先制し試合を優位に進め、8回には川山のタイムリーなどで3点を加点し試合を決めた。
埼玉先発の上野は9回を130球1失点で今シーズン初の完投勝利。
敗れた北関東は、先発の屋島が初回に捕まり、打線も散発5安打と沈黙し、最終回に柴崎の犠牲フライで1点を返すのみにとどまった。
試合後談話
勝利投手の埼玉先発上野
「今日は全体的にコントロールがよかった。援護点も早くもらえたので無駄なランナーを許さないように努めた。上位のチームに離されないように今日のようなピッチングを続けたい」
あーあ。
ネットの野球速報で自分の負けた試合を見てみると余計に落ち込むよなあ。
どうせなら、北関東敗戦も、スーパールーキー新井が代打でヒットを放つ!
とか書いてくれててもいいのに。柴ちゃんの犠牲フライで1点取りましただけだと、俺の必死こいた神走塁が伝わらないじゃないの。
「新井くーん。ご飯できたよー」
「ほーい」
今日はギャル美とポニテちゃんがいないから、みのりんと2人っきりディナーだから許してやるか。
移動日挟んで火曜日。
午後2時過ぎ。新幹線で宇都宮からビュイーンと。東京駅からさらにちょっとだけビュイーンと。
俺は生まれて初めて横浜スタジアムにやってきた。2軍の試合で神奈川には来たのだが、やはり1軍のホームスタジアムとなるとテンション上がるね。
他のチームメイト達と一緒に、俺は荷物を持ってバスから下りてスタジアムに入っていく。
ビジター用の3塁側出入口から入り、大通路を通って、まずはロッカールームへ。
やはり横浜ベイエトワールズというチームですから、ということで、青を基調とした壁や床が目立つ、ロッカールーム。
きれいに整頓されていて、椅子やロッカーのハンガーまで全てピカピカだ。
それに何よりも広い。27、8人で使うビジターのロッカールームだが、単純に教室3つ分みたいな広さ。
ルームの真ん中におしゃれなテーブルやソファーが設置されていて、お菓子やジュースも置いてある。
俺は最もしたっぱなので、出入口から1番近い端っこの場所を陣取る。そして、チェアに座るやいなやリモコンで側のテレビを点けた。
平日のお昼すぎの情報番組を見ながら、下はユニフォーム。上はチームのトレーニングシャツ。薄いピンク色の速乾性と柔らかさに優れた生地で、胸にチームロゴが入っているだけのシンプルなもの。
トレーニングシューズにグラブとマスコットバットだけを持って、いの一番にベンチへと向かった。
ベンチに入り、グラウンドの方へと目をやると、既にホームである横浜の選手達が熱心に練習を行っていた。
ピッチャープレートの少し前に防球ネットを起き、横浜のバッティングピッチャーおじさんが黙々と投げ込む。
カツーン! カツーン! と、心地よい打球音が辺りに響く。バッティングゲージに入っているのはどうやら若手の選手。
主力の選手の姿はない。チームによってはレギュラー級な選手達のバッティング練習は、ビジターチームが来る前に終わらせることがある。
つまりは主力の打撃を見せないということ。
まあ、こちらもスコアラーを早めに送り込むという策が取れないこともないが。
俺はベンチに荷物を置き、帽子を取り、深く礼をしてから、グラウンドの人工芝に足を着ける。
………。
やっぱりフカフカだ。
今の人工芝ってどこもフカフカしているんだな。
「おーい、新井。こんなところにいたのか。監督がお前を呼んでるぞー。すぐに行ってこい」
「はーい」
知らんコーチのおじさんがベンチの奥から顔を覗かせた。
監督からの呼び出しだって?
なんだろう? まだ俺は、悪いことなんて何もしてないのに。
まさか今度は、練習前の今になって、お前は2軍だ。とか言うんじゃないだろうな。
俺は人を疑う心を抱きながら監督室に向かった。
北関東 000 000 001 1
勝 上野 5勝3敗 負 屋島 2敗
本塁打  埼玉  内崎5号満塁(1回)
埼玉が連敗を5で止めた。埼玉は初回、フェルナンドの2点タイムリーツーベースと内崎の満塁弾でいきなり6点を先制し試合を優位に進め、8回には川山のタイムリーなどで3点を加点し試合を決めた。
埼玉先発の上野は9回を130球1失点で今シーズン初の完投勝利。
敗れた北関東は、先発の屋島が初回に捕まり、打線も散発5安打と沈黙し、最終回に柴崎の犠牲フライで1点を返すのみにとどまった。
試合後談話
勝利投手の埼玉先発上野
「今日は全体的にコントロールがよかった。援護点も早くもらえたので無駄なランナーを許さないように努めた。上位のチームに離されないように今日のようなピッチングを続けたい」
あーあ。
ネットの野球速報で自分の負けた試合を見てみると余計に落ち込むよなあ。
どうせなら、北関東敗戦も、スーパールーキー新井が代打でヒットを放つ!
とか書いてくれててもいいのに。柴ちゃんの犠牲フライで1点取りましただけだと、俺の必死こいた神走塁が伝わらないじゃないの。
「新井くーん。ご飯できたよー」
「ほーい」
今日はギャル美とポニテちゃんがいないから、みのりんと2人っきりディナーだから許してやるか。
移動日挟んで火曜日。
午後2時過ぎ。新幹線で宇都宮からビュイーンと。東京駅からさらにちょっとだけビュイーンと。
俺は生まれて初めて横浜スタジアムにやってきた。2軍の試合で神奈川には来たのだが、やはり1軍のホームスタジアムとなるとテンション上がるね。
他のチームメイト達と一緒に、俺は荷物を持ってバスから下りてスタジアムに入っていく。
ビジター用の3塁側出入口から入り、大通路を通って、まずはロッカールームへ。
やはり横浜ベイエトワールズというチームですから、ということで、青を基調とした壁や床が目立つ、ロッカールーム。
きれいに整頓されていて、椅子やロッカーのハンガーまで全てピカピカだ。
それに何よりも広い。27、8人で使うビジターのロッカールームだが、単純に教室3つ分みたいな広さ。
ルームの真ん中におしゃれなテーブルやソファーが設置されていて、お菓子やジュースも置いてある。
俺は最もしたっぱなので、出入口から1番近い端っこの場所を陣取る。そして、チェアに座るやいなやリモコンで側のテレビを点けた。
平日のお昼すぎの情報番組を見ながら、下はユニフォーム。上はチームのトレーニングシャツ。薄いピンク色の速乾性と柔らかさに優れた生地で、胸にチームロゴが入っているだけのシンプルなもの。
トレーニングシューズにグラブとマスコットバットだけを持って、いの一番にベンチへと向かった。
ベンチに入り、グラウンドの方へと目をやると、既にホームである横浜の選手達が熱心に練習を行っていた。
ピッチャープレートの少し前に防球ネットを起き、横浜のバッティングピッチャーおじさんが黙々と投げ込む。
カツーン! カツーン! と、心地よい打球音が辺りに響く。バッティングゲージに入っているのはどうやら若手の選手。
主力の選手の姿はない。チームによってはレギュラー級な選手達のバッティング練習は、ビジターチームが来る前に終わらせることがある。
つまりは主力の打撃を見せないということ。
まあ、こちらもスコアラーを早めに送り込むという策が取れないこともないが。
俺はベンチに荷物を置き、帽子を取り、深く礼をしてから、グラウンドの人工芝に足を着ける。
………。
やっぱりフカフカだ。
今の人工芝ってどこもフカフカしているんだな。
「おーい、新井。こんなところにいたのか。監督がお前を呼んでるぞー。すぐに行ってこい」
「はーい」
知らんコーチのおじさんがベンチの奥から顔を覗かせた。
監督からの呼び出しだって?
なんだろう? まだ俺は、悪いことなんて何もしてないのに。
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