実況!4割打者の新井さん
記念のボールと3人娘
埼玉      000 200 000 2
北関東202 020 00×  6
勝 広本 3勝2敗 負 村山 4勝4敗 S 李 1S
本塁打
埼玉 内崎4号2ラン(4回)
北関東 阿久津6号2ラン(1回) 阿久津7号2ラ(3回) 阿久津8号2ラン(5回)
北関東は初回、阿久津の2ランで幸先よく先制すると、さらに阿久津は3回に2打席連続の2ラン。5回には3打席連発となる8号2ランを放ち、試合を決めた。
北関東先発の広本が8安打を許しながらも、要所を締めるピッチング。7回を投げ、内崎に許した2ランのみに抑え、今シーズン3勝目。8回から登板の李が来日初セーブを挙げた。
敗れた埼玉は、阿久津のホームラン3本で許した6失点を取り返すことが出来ず、交流戦から続く連敗は止められなかった。
「すごい! 新井さんがハイライトに少しだけ写りましたね!みのりさん!」
「うん! すごい、すごい!」
ご飯も終わって、デザートのプリンを3人でプリンプリンしながらスポーツニュースを見ていた。
民放のチャンネルでは、阿久津さんの3打席連発ホームランばかりが取り上げられ、俺の4安打なんてちっとも伝えられていない。
ホームランを打った阿久津さんをホームベースで出迎える俺の後ろ姿が3回出てきただけだった。
新人選手が初スタメンで4安打なんて、前例あるんですかねえ。
俺はそんな卑屈な考えに陥ったが、そういえばと、3人娘に渡すものがあったことを思い出した。
今度こそ渡そうと、今日の俺が必死になって頑張ったのはこれを渡すためのようなものだ。
「はい、山吹さん。今日の1本目のヒットのサインボール」
「ありがとう、新井くん! すごい! 硬くて重たい」
記念の本拠地初ヒットボール。そういうことにしておこう。
それを渡すと、みのりんはまるでおもちゃを受けとる子供のような無邪気な顔を見せた。
「山吹さん、大切にしてくれよ。俺のビクトリーズスタジアムでの初ヒットのボールだ。世界に1つだからね」
渡したボールは、俺が1打席目にライト前に打ったまさにそのボール。さっき何回も練習して油性ペンで書いた俺のサインと今日の日付も記載してある。
みのりんはそれを目で読みながら受け取った。
「うん、一生大切にする。宝物にするね」
みのりんは屈託のないキラキラした笑顔。
普段はもの静かで落ち着いている透明感のある雰囲気のある子なのだが、時折見せる無邪気な少女感のある姿が可愛らしい。
俺が渡した記念のボールを液晶テレビのすぐ横。綺麗に片付けられた棚の上に置く。
「新井くんがこれからも活躍できますように。活躍できますように………」
そして置いたボールに手を合わせて拝み始めた。
なんか思ってた感じと違うけど、まあいいや。
みのりんだけにあげるのは不公平なので、ポニテちゃんにも記念のボールをあげることにする。
今日2本目のヒットのボールだ。同じく俺のサインが入っている。
「はい、さやかちゃん。君にもあげるね」
「ありがとうございます。売ればいくらくらいになるか分かります?」
「おい」
「冗談です。私も部屋にちゃんと飾っておきます」
本当は彼女の若々しい豊満な谷間にでも挟んでやろうと思ったが、ヒット4本打ったくらいでは十分に好感度は上がってなさそうなのでやめておこう。
サインした記念のボールはあと1つあるのだが。
「ぐー……ぐー………かっ飛ばせや、ゴラァ……ぐー……ぐー……」
ギャル美は幸せそうな顔をしてソファーで寝てしまっているので、彼女のかばんの中にこっそりと入れておこう。
そして明日は、土曜日のデーゲーム。14時試合開始なので、遅くても11時くらいにはスタジアムに行かないといけないので、俺は自分の部屋に戻ろう。
「山吹さん、ごちそうさまでした。明日は早いからもう部屋に戻るね。おやすみ」
「うん。お疲れ様。おやすみなさい」
「新井さん、明日も試合見に行きますからね!」
「おう、また明日な」
北関東202 020 00×  6
勝 広本 3勝2敗 負 村山 4勝4敗 S 李 1S
本塁打
埼玉 内崎4号2ラン(4回)
北関東 阿久津6号2ラン(1回) 阿久津7号2ラ(3回) 阿久津8号2ラン(5回)
北関東は初回、阿久津の2ランで幸先よく先制すると、さらに阿久津は3回に2打席連続の2ラン。5回には3打席連発となる8号2ランを放ち、試合を決めた。
北関東先発の広本が8安打を許しながらも、要所を締めるピッチング。7回を投げ、内崎に許した2ランのみに抑え、今シーズン3勝目。8回から登板の李が来日初セーブを挙げた。
敗れた埼玉は、阿久津のホームラン3本で許した6失点を取り返すことが出来ず、交流戦から続く連敗は止められなかった。
「すごい! 新井さんがハイライトに少しだけ写りましたね!みのりさん!」
「うん! すごい、すごい!」
ご飯も終わって、デザートのプリンを3人でプリンプリンしながらスポーツニュースを見ていた。
民放のチャンネルでは、阿久津さんの3打席連発ホームランばかりが取り上げられ、俺の4安打なんてちっとも伝えられていない。
ホームランを打った阿久津さんをホームベースで出迎える俺の後ろ姿が3回出てきただけだった。
新人選手が初スタメンで4安打なんて、前例あるんですかねえ。
俺はそんな卑屈な考えに陥ったが、そういえばと、3人娘に渡すものがあったことを思い出した。
今度こそ渡そうと、今日の俺が必死になって頑張ったのはこれを渡すためのようなものだ。
「はい、山吹さん。今日の1本目のヒットのサインボール」
「ありがとう、新井くん! すごい! 硬くて重たい」
記念の本拠地初ヒットボール。そういうことにしておこう。
それを渡すと、みのりんはまるでおもちゃを受けとる子供のような無邪気な顔を見せた。
「山吹さん、大切にしてくれよ。俺のビクトリーズスタジアムでの初ヒットのボールだ。世界に1つだからね」
渡したボールは、俺が1打席目にライト前に打ったまさにそのボール。さっき何回も練習して油性ペンで書いた俺のサインと今日の日付も記載してある。
みのりんはそれを目で読みながら受け取った。
「うん、一生大切にする。宝物にするね」
みのりんは屈託のないキラキラした笑顔。
普段はもの静かで落ち着いている透明感のある雰囲気のある子なのだが、時折見せる無邪気な少女感のある姿が可愛らしい。
俺が渡した記念のボールを液晶テレビのすぐ横。綺麗に片付けられた棚の上に置く。
「新井くんがこれからも活躍できますように。活躍できますように………」
そして置いたボールに手を合わせて拝み始めた。
なんか思ってた感じと違うけど、まあいいや。
みのりんだけにあげるのは不公平なので、ポニテちゃんにも記念のボールをあげることにする。
今日2本目のヒットのボールだ。同じく俺のサインが入っている。
「はい、さやかちゃん。君にもあげるね」
「ありがとうございます。売ればいくらくらいになるか分かります?」
「おい」
「冗談です。私も部屋にちゃんと飾っておきます」
本当は彼女の若々しい豊満な谷間にでも挟んでやろうと思ったが、ヒット4本打ったくらいでは十分に好感度は上がってなさそうなのでやめておこう。
サインした記念のボールはあと1つあるのだが。
「ぐー……ぐー………かっ飛ばせや、ゴラァ……ぐー……ぐー……」
ギャル美は幸せそうな顔をしてソファーで寝てしまっているので、彼女のかばんの中にこっそりと入れておこう。
そして明日は、土曜日のデーゲーム。14時試合開始なので、遅くても11時くらいにはスタジアムに行かないといけないので、俺は自分の部屋に戻ろう。
「山吹さん、ごちそうさまでした。明日は早いからもう部屋に戻るね。おやすみ」
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