好き同士ってめんどくさい
第57話
「くっ! 黙れ!!」
「あぁ……ぐっ!」
「悠人!! もう何も喋るな!!」
俺にそう言ってくるユート。
しかし、俺はまだ言い足りない。
「お前もだ……ユート……そもそも……お前が……うっ……あの子の気持ちに気がついていれば……こ、こんな……ことには……」
「そ、それは……」
「良く聞け……この事態を招いたのは……レイミーだけの責任……じゃない……それを止めれなかったお前達部下も……」
「だ、黙れと!!」
「よせ」
再び俺の首を絞めようとしたゴブリンの手をもう一人のゴブリンが止める。
「離してやろう」
「な、なぜだ!! こいつらは敵なんだぞ!!」
「……こいつの言うとおりだ」
「な、何を言っている! 俺たちは!」
「……お前だって……もう戦争は嫌だろ?」
「そ、それは……」
ゴブリンは俺の喉から手を離した。
もう一人のゴブリンはユートに向けて手をかざし、ユートの体に纏わり付いていたモヤを取り除く。
「こいつの言うとおりだ……俺たちは……レイミー様を止める事が出来なかった……」
「だが、それは!!」
「レイミー様を思っての事だった……そう言いたいのだろ? その結果がこれだ……今ではレイミー様は和平をもたらした英雄の一人から、裏切りの反逆者に変わってしまった。王国、そして魔族の間でも反逆者とされてしまった……そんなレイミー様がこのまま幸せになれると思うか?」
「そ、それは……」
「誰かが止めるべきだったのだ……反乱軍など作るべきではなかった……今前線に居る奴らは、ただ戦いと殺しを願う、ならず者ばかり……反乱軍など切っ掛けにしか過ぎない……」
「………」
もう一人のゴブリンも武器を下ろし、拳を握って悔しそうな顔で涙を浮かべる。
「分かっていた!! これがあの人の為にならないことも! 間違った行いだと言うことも!! しかし! 私は……あの方に……レイミー様には幸せになって欲しかった……だから!!」
「そうだな……今からでも遅くはない……やめさせよう」
「……あぁ……」
「ユート様……そして別の世界のユート様」
ゴブリン二人は俺とユートの目の前に来ると、膝をついて頭を下げる。
「身勝手な頼みとは思う……だが、頼れる者が貴方様しか下りません……どうか……レイミー様を止めるのを手伝っていただきたい」
「数々の無礼に関しては、後でいくらでも処罰を受けます……お願いします……レイミー様を……」
二人のゴブリンの言葉に恐らくだが、俺もユートも同じ事を考えていたのだろう。
俺がユートに視線を送ると、ユートはこくりと頷いた。
「この事態の一番の責任は僕にある……だから……一番の罪はは僕にある……だから、頼むのは僕の方だ……頼む……力を貸してくれ」
ユートはそう言うと二人のゴブリンに頭を下げる。
そんなユートにゴブリンは涙を浮かべる。
「ずっと……ずっと……あの方は貴方を愛していた…。…だから気持ちを知っている私達は……貴方を……」
「あぁ……君たちの主を……レイミーを思う気持ちも痛いほどわかった……約束しよう……必ず彼女を止める……」
ユートはゴブリン二人に手を差し伸べる。
ゴブリン二人はその手を握り、頭を下げる。
ユートは二人のゴブリンが手を握った事を確かめると何かを呟く。
「リザイン……」
ユートが呟いた瞬間、ゴブリン二人の体が光始めた。
「こ、これは……」
「我々の傷が……治って……」
ユートが使ったのは恐らく治癒の魔法だろう、ゴブリン二人の傷が回復して行く。
「レイミーを止める……彼女がいるところに案内してくれ」
「そこに彩も……」
「あぁ、そうだよ」
「こちらです……急いで!」
俺とユートはゴブリンに案内され、レイミーの元に向かう。
「あぁ……ぐっ!」
「悠人!! もう何も喋るな!!」
俺にそう言ってくるユート。
しかし、俺はまだ言い足りない。
「お前もだ……ユート……そもそも……お前が……うっ……あの子の気持ちに気がついていれば……こ、こんな……ことには……」
「そ、それは……」
「良く聞け……この事態を招いたのは……レイミーだけの責任……じゃない……それを止めれなかったお前達部下も……」
「だ、黙れと!!」
「よせ」
再び俺の首を絞めようとしたゴブリンの手をもう一人のゴブリンが止める。
「離してやろう」
「な、なぜだ!! こいつらは敵なんだぞ!!」
「……こいつの言うとおりだ」
「な、何を言っている! 俺たちは!」
「……お前だって……もう戦争は嫌だろ?」
「そ、それは……」
ゴブリンは俺の喉から手を離した。
もう一人のゴブリンはユートに向けて手をかざし、ユートの体に纏わり付いていたモヤを取り除く。
「こいつの言うとおりだ……俺たちは……レイミー様を止める事が出来なかった……」
「だが、それは!!」
「レイミー様を思っての事だった……そう言いたいのだろ? その結果がこれだ……今ではレイミー様は和平をもたらした英雄の一人から、裏切りの反逆者に変わってしまった。王国、そして魔族の間でも反逆者とされてしまった……そんなレイミー様がこのまま幸せになれると思うか?」
「そ、それは……」
「誰かが止めるべきだったのだ……反乱軍など作るべきではなかった……今前線に居る奴らは、ただ戦いと殺しを願う、ならず者ばかり……反乱軍など切っ掛けにしか過ぎない……」
「………」
もう一人のゴブリンも武器を下ろし、拳を握って悔しそうな顔で涙を浮かべる。
「分かっていた!! これがあの人の為にならないことも! 間違った行いだと言うことも!! しかし! 私は……あの方に……レイミー様には幸せになって欲しかった……だから!!」
「そうだな……今からでも遅くはない……やめさせよう」
「……あぁ……」
「ユート様……そして別の世界のユート様」
ゴブリン二人は俺とユートの目の前に来ると、膝をついて頭を下げる。
「身勝手な頼みとは思う……だが、頼れる者が貴方様しか下りません……どうか……レイミー様を止めるのを手伝っていただきたい」
「数々の無礼に関しては、後でいくらでも処罰を受けます……お願いします……レイミー様を……」
二人のゴブリンの言葉に恐らくだが、俺もユートも同じ事を考えていたのだろう。
俺がユートに視線を送ると、ユートはこくりと頷いた。
「この事態の一番の責任は僕にある……だから……一番の罪はは僕にある……だから、頼むのは僕の方だ……頼む……力を貸してくれ」
ユートはそう言うと二人のゴブリンに頭を下げる。
そんなユートにゴブリンは涙を浮かべる。
「ずっと……ずっと……あの方は貴方を愛していた…。…だから気持ちを知っている私達は……貴方を……」
「あぁ……君たちの主を……レイミーを思う気持ちも痛いほどわかった……約束しよう……必ず彼女を止める……」
ユートはゴブリン二人に手を差し伸べる。
ゴブリン二人はその手を握り、頭を下げる。
ユートは二人のゴブリンが手を握った事を確かめると何かを呟く。
「リザイン……」
ユートが呟いた瞬間、ゴブリン二人の体が光始めた。
「こ、これは……」
「我々の傷が……治って……」
ユートが使ったのは恐らく治癒の魔法だろう、ゴブリン二人の傷が回復して行く。
「レイミーを止める……彼女がいるところに案内してくれ」
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「あぁ、そうだよ」
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俺とユートはゴブリンに案内され、レイミーの元に向かう。
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