今日からフリーになりまして

Joker0808

第35話

俺は直晄と久しぶりに帰ることにした。
学校が終わり、俺は直晄と一緒にアパレルショップに向かった。

「さて……どれが良いんだ?」

「そうだなぁ、これなんかどう?」

「いや、それは派手過ぎるだろ」

一応デートだし、私服がださいと言われるのも嫌なので、俺は真剣に服を選ぶ。
こういう時、直晄と友達で良かったと思う。 直晄はセンスも良いし、何より服を買うのが好きなのだ。
流行なんかも知ってるので、色々アドバイスをして貰える。

「そうだなぁ……無難に今流行の組み合わせで良いんじゃ無い?」

「なるほど」

「まぁ、湊斗には普通の格好が一番かもね……はい、これ着て」

「お、おう……てかこんなに着るのか?」

「服を選ぶのは簡単じゃないんだよ。ほら早く着て」

「わ、わかったよ……」

俺はそう言って更衣室の中に入り、服を試着し始める。




僕は今、湊斗と一緒にアパレルショップにきていた。
デート用に服を買いたいと言った湊斗と一緒に来た。
今は僕が選んだ服を湊斗が試着しているところだ。

「なんか懐かしいな……」

昔もこうして湊斗とデート用の服を買いに来た。
あの時はまだ、湊斗と藍原さんが付き合って間もないころだったけど。
今は相手が違うんだよなぁ……。
僕はそんな事を考えながら、湊斗が更衣室から出てくるのを待つ。

「あれ? 栗原君?」

「ん? あ、白戸さんと藍原さん。買い物?」

「まぁね、栗原君は?」

湊斗の着替えを待っていると、偶然同じ店に白戸さんと藍原さんがやってきた。

「僕も服を見にね」

「あれ? 誰かと来てるの?」

「あぁ、実は……」

そう言いかけた瞬間、俺は咄嗟に言葉を止めた。
藍原さんに湊斗が清瀬さんとのデートの服を選んでいるなんて言ったら、きっと悲しむに違い無い。
ここはなんとか誤魔化さないと……。

「あぁ……ちょっとクラスの友達と……」

「そうなんだ。あ! もしかして春山君?」

「一緒に来てるの?」

案の定二人は湊斗と僕が一緒に来たと思っているらしい。
まぁ、当たりなんだが……ここはなんとか誤魔化そう。
丁度良く、湊斗は更衣室の中だし、この場から二人を離そう。

「いや、残念ながら今日は湊斗とじゃ……」

そう僕が言いかけた瞬間、僕の直ぐ側の更衣室のカーテンが開いた。

「直晄、どうだっておわ!!」

僕は開いたカーテンを無理矢理閉じ、出てきた湊斗を更衣室に押し込める。

「今、春山君の声が……」

「き、気のせいだよ!!」

「でも……」

「気のせい気のせい!」

暴れる湊斗を抑えながら、僕は必死に誤魔化し続ける。
てか、察してくれ湊斗!!
なんでこんな時に限ってこんな暴れるんだ!!

「そ、そう……な、なんか大変みたいね……」

「芽生、なんか邪魔しちゃ悪いし……そろそろ行こう……」

「そ、そうね……じゃあね栗原君」

「う、うん! じゃあね!」

そう言うと二人はレディースコーナーに向かって歩いて行った。

「はぁ……危なかった……」

「ぶはっ!! い、いきなり何しやがる!!」

「あぁ、ごめんごめん……でも感謝して欲しいなぁ、僕は湊斗と藍原さんのために頑張ったんだよ?」

「はぁ? なんだよそれ? それよりどうだ?」

「え? あぁ……良いんじゃ無い?」

「適当かよ!」

バレなくて良かったけど、完全に変な目で見られてたな……。

「それより、さっさと服買って帰ろう」

「え? さっきは服を選ぶのは簡単じゃないって……」

「そんなのどうでも良いから、早くそれ買って帰るよ!」

「さっきと行ってる事違くない!?」

僕たちはそうして店を出た。
結局、湊斗は最初に試着した服を購入していた。

「たく……まぁ、服は買えたから良いけど……」

「だからごめんって、さぁ早く帰……」

「あら? 春山君?」

「あ、清瀬さん」

「え!?」

店を出て直ぐだった、清瀬さんが丁度店にやってきたのだ。
まずい……。
この流れはもしかして……。
僕がそう思った時には、もう遅かった……。
「あれ、湊斗?」

「え? 春山君?」

店の方から今度は白戸さんと藍原さんが出てきた。

「……まずい」

「………お前がなんで俺を更衣室に押し込んだのかわかったわ……ありがとう」

「まぁ……それも無駄だったみたいだけど……」

気まずい空気の中、湊斗は僕にそう言った。




まず、なんでこうなったのか……俺は不思議だった。

「えっと……全員フリードリンクで良い?」

「う、うん……」

「私も大丈夫」

「ぼ、僕もそれだけで……」

「お、俺も……」

服を買って買えるはずだった……しかし、今のこの状況何なのだろうか?
俺は今、ファミレスの一番奥の席で、元カノと現在言い寄られている女の子に挟まれて座っていた。
俺の目の前の席には気まずそうな顔した直晄と、なんだか興奮した様子の白戸さんが座っていた。
マジで何、この状況……。

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