モテるのは俺の友達
第26話
全く、今年の一年は変な奴ばっかりだな。
あんまり関わらないようにしよう。
「さてと、帰るかなぁ~」
俺は昇降口に向かって歩みを進めた。
すると、背後から誰かが走ってくる音が聞こえた。
俺は気になり、後ろを振り返った。
すると、そこには全力疾走で俺を追いかけて来る大島の姿があった。
「な、なんだぁ!?」
「おいコラまてぇ!!」
「な、なんでこうなるんだよ!!」
「あ、逃げんな!!」
俺は思わず走ってくる大島から逃げてしまった。
てか、あいつなんで全力疾走で俺のことを追いかけてくるの!?
「止まれぇぇぇぇぇ!!」
「じゃあ、お前が止まれ!!」
「む、それもそうか」
「へ? あ、あぁ……止まんの?」
俺の言葉を素直に聞く大島。
こいつの考えは正直わからないな……。
「なんだよ、何か俺にようか?」
「用もなにも! まだこの間の話の続きが終わってねぇ! 初白から手を引け!」
「だから、言っただろ! あいつが俺につきまとってくるんだよ! 止めたきゃテメェで勝手にやれ」
「だから言ったろうが! 俺じゃ何を言ってもダメなんだよ! 前にも言ったが、あいつはお前のせいで同じクラスの女子から陰口を……」
「そんなに心配なら自分で守ってやれ、人に頼んでどうすんだよ、自分好きな奴くらい自分で守れなきゃそいつは男でもなんでもねぇ」
「くっ………俺だってそうしたいよ……でもよぉ……俺にはこれくらいしか……」
「それは、やれることを全部やってから言え、悪いが俺はもう帰りたいんだ」
俺はそういって、大島の脇を抜けて昇降口の方に戻っていく。
まぁ、なんていうか良くも悪くもこいつは真っすぐな性格っぽいしな。
初白が陰口を言われて、原因である俺に初白に近づくなって言ってくるくらいだし。
単純な馬鹿か、それとも素直な奴なのか……。
「あ、そうだ……サンキューな」
「な、何がだよ……」
「いや、あの時間に入ってくれてよ、おかげで何事もなくあの場をやり過ごせた」
「な、なんだよ急に……気持ち悪い……」
「別に、お前にその気があったのかどうか知らんけど、結果的に助かったからな、じゃあな」
俺はそう大島に言って、昇降口に戻った。
さて、早く帰って新作ゲームの続きをやろう。
*
「先輩、私明後日デートなんです」
「ふーん、よかったね。教室戻って良い?」
「まだ本題に入ってないんですけど」
木曜日の昼休み、俺は初白に屋上に呼び出されていた。
この間の大島の事や一年の女子達の会話を考えて、会うのはやめようかとも思ったのだが、このアホが教室まで俺を迎えにきてしまった。
「はぁ……それで、今回はなんだよ?」
「その日、私は真木先輩とご飯を食べに行く予定でした……」
「あぁ、そうなの? 良い店でも紹介しろって話か?」
「違います、そこで私たちはとあることに気が付いたのです」
「なんだよ?」
「写真を撮りに行く公園の近くに飲食店がないことに……」
「お前らアホか」
「アホって言わないでくださいよ! 先輩もアホなくせにぃー!!」
「あぁ、悪い、ドアホだったな」
「ドをつけるなぁー!!」
初白はそういいながら俺のお腹をどんどんと叩いてくる。
地味に痛いのでやめてほしい。
「それで、俺に何をしろと?」
「それで私は真木先輩にこういったんです、私がお弁当を作ってくると」
「ほう、お前って料理できるんだ」
「出来ません!」
「おい」
「なので、今から特訓します! 付き合ってください!」
「ふざけるな、一日そこらでどうにかなるか」
「でも作るって言っちゃったんですもん!」
「なんでそんなことを言ったんだよ……」
「だって、初デートで女子がお弁当持ってきたら、トキメキません?」
「トキメクトキメカナイ以前に、それが出来るのは料理が出来る女子だけだと思う」
「そういうわけで放課後は家庭科室にお願いします、もう先生に許可は取りました」
「おい、俺はまだ付き合うなんて言ってねぇーぞ!」
あんまり関わらないようにしよう。
「さてと、帰るかなぁ~」
俺は昇降口に向かって歩みを進めた。
すると、背後から誰かが走ってくる音が聞こえた。
俺は気になり、後ろを振り返った。
すると、そこには全力疾走で俺を追いかけて来る大島の姿があった。
「な、なんだぁ!?」
「おいコラまてぇ!!」
「な、なんでこうなるんだよ!!」
「あ、逃げんな!!」
俺は思わず走ってくる大島から逃げてしまった。
てか、あいつなんで全力疾走で俺のことを追いかけてくるの!?
「止まれぇぇぇぇぇ!!」
「じゃあ、お前が止まれ!!」
「む、それもそうか」
「へ? あ、あぁ……止まんの?」
俺の言葉を素直に聞く大島。
こいつの考えは正直わからないな……。
「なんだよ、何か俺にようか?」
「用もなにも! まだこの間の話の続きが終わってねぇ! 初白から手を引け!」
「だから、言っただろ! あいつが俺につきまとってくるんだよ! 止めたきゃテメェで勝手にやれ」
「だから言ったろうが! 俺じゃ何を言ってもダメなんだよ! 前にも言ったが、あいつはお前のせいで同じクラスの女子から陰口を……」
「そんなに心配なら自分で守ってやれ、人に頼んでどうすんだよ、自分好きな奴くらい自分で守れなきゃそいつは男でもなんでもねぇ」
「くっ………俺だってそうしたいよ……でもよぉ……俺にはこれくらいしか……」
「それは、やれることを全部やってから言え、悪いが俺はもう帰りたいんだ」
俺はそういって、大島の脇を抜けて昇降口の方に戻っていく。
まぁ、なんていうか良くも悪くもこいつは真っすぐな性格っぽいしな。
初白が陰口を言われて、原因である俺に初白に近づくなって言ってくるくらいだし。
単純な馬鹿か、それとも素直な奴なのか……。
「あ、そうだ……サンキューな」
「な、何がだよ……」
「いや、あの時間に入ってくれてよ、おかげで何事もなくあの場をやり過ごせた」
「な、なんだよ急に……気持ち悪い……」
「別に、お前にその気があったのかどうか知らんけど、結果的に助かったからな、じゃあな」
俺はそう大島に言って、昇降口に戻った。
さて、早く帰って新作ゲームの続きをやろう。
*
「先輩、私明後日デートなんです」
「ふーん、よかったね。教室戻って良い?」
「まだ本題に入ってないんですけど」
木曜日の昼休み、俺は初白に屋上に呼び出されていた。
この間の大島の事や一年の女子達の会話を考えて、会うのはやめようかとも思ったのだが、このアホが教室まで俺を迎えにきてしまった。
「はぁ……それで、今回はなんだよ?」
「その日、私は真木先輩とご飯を食べに行く予定でした……」
「あぁ、そうなの? 良い店でも紹介しろって話か?」
「違います、そこで私たちはとあることに気が付いたのです」
「なんだよ?」
「写真を撮りに行く公園の近くに飲食店がないことに……」
「お前らアホか」
「アホって言わないでくださいよ! 先輩もアホなくせにぃー!!」
「あぁ、悪い、ドアホだったな」
「ドをつけるなぁー!!」
初白はそういいながら俺のお腹をどんどんと叩いてくる。
地味に痛いのでやめてほしい。
「それで、俺に何をしろと?」
「それで私は真木先輩にこういったんです、私がお弁当を作ってくると」
「ほう、お前って料理できるんだ」
「出来ません!」
「おい」
「なので、今から特訓します! 付き合ってください!」
「ふざけるな、一日そこらでどうにかなるか」
「でも作るって言っちゃったんですもん!」
「なんでそんなことを言ったんだよ……」
「だって、初デートで女子がお弁当持ってきたら、トキメキません?」
「トキメクトキメカナイ以前に、それが出来るのは料理が出来る女子だけだと思う」
「そういうわけで放課後は家庭科室にお願いします、もう先生に許可は取りました」
「おい、俺はまだ付き合うなんて言ってねぇーぞ!」
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