小学生のぼくは日記を書くことにした

文戸玲

目覚めた僕は優先順位で動く

 朝目覚めると,まず何からすべきか考えた。トイレは夜中に起きて済ませてしまったからまだ行きたくはない。歯磨きは起きて最初にする行動の中の一つだが,朝ご飯を食べるのその前に歯を磨くのは納得がいかない。「歯を大切にしなさい」とお父さんは言うけれど,ぼくに言わせれば起きて歯を磨き朝ご飯を食べては歯を磨き,給食を食べた後も晩御飯の後も,ひどい時にはおやつの後にも磨いて一日4,5回歯を磨くのだ。これでは歯が削れて若くして歯と歯の隙間が悪い薬をやっている人のように空いてしまうのではないかと心配してしまう。それに効率も悪い。効率の良さを話をするならば,寝る時には学校に来ていくポロシャツを着て寝るのがぎりぎりまで寝ることが生活スタイルとしては効率的で睡眠時間の確保の観点からも脳に良いのだけど,一度実践したときにこれまたお父さんにこっぴどく怒られた。お父さんは頭がいいけれどときおり頭が固くて非効率なう行動を強制する。だけど,大人になるということは頭が固くなってしまうことでもあるのだし,お父さんのことは好きだからそこまで反抗する気にもならない。ぼくはぼくで今の家から柔軟な考え方と柔らかい脳みそを作って少しでもこの柔らかい頭をキープしようと今から取り組んでいるところだ。
 そういうわけで,最優先事項はいろいろ悩んだ挙句朝ご飯をまず食べることとして,そのあとに歯磨きをした。最後に少々非効率的ではあるが前の晩に用意しておいたポロシャツを着て学校へと出かける準備を済ませた。

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