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小学生のぼくは日記を書くことにした

文戸玲

お父さんに本を借りた


 家に帰ってからお父さんに分厚い本を借りた。ものすごく分厚い本だ。今まで読んだ分厚い本と言えばハリーポッターだ。あのファンタジー小説のような厚さでどう生きればよいのかがまとめられてあるのだから,佐藤さんと仲直りするための方法だって書かれてあるに違いない。本は武器だ。どこかの貧しくて大変立派な人が,一本のペンや一冊の本が武器となるというようなことを言っていた。まさにぼくは今から知識という武器を手にしようとしているのだ。
 ぼくは本の読み方までも賢い。こういう本を読むときにはま目次を読む。なるほど,どれも目次を読むだけでなんとなく目をひかれるものが多いが,この本は一から読むことにしよう。自分を変えるというのは簡単なことではない。そして,佐藤さんと仲直りをするのに要領よく本を読もうというのも何だか違う気がする。少々回り道見なったとしても,必ず自分の為になるはずだ。まずは一つ,この本に書いてあることを明日から実践してみることにしよう。
 即効性を求めてはいけないが,まず結果が欲しいというのも事実だ。この世はとかく生きにくいと明治時代の偉い人が言っていたけど,まさにその通りだと思う。

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