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小学生のぼくは日記を書くことにした

文戸玲

魔法の力に感服

 

 魔法のふくらみには本当に魔法の力があることをぼくは思い知らされた。あれをおっぱいと呼ぶことはもちろんぼくも知っている。以前,夜遅いテレビで大人の男の人が冗談みたいにあのふくらみに翻弄されているのを見たことがあるがあれは嘘だと思っていた。子供だましみたいなもので,その場の雰囲気でみんな遊んでいるのだ。なんて馬鹿なんだろうと思ったものだった。しかしぼくはどうだろう。まさに釘のように刺され,引っこ抜いては磁石のように引き寄せられる。そうだ,きっとぼくの目玉はS極で,なつみさんのおっぱいはN極なのだ。あるいはぼくの目玉はN極で,なつみさんのおっぱいがS極。ふたつの性質は引っ付き合うのだ。
 そんなことを考えながらも,食事の最中に不謹慎だという道徳はぼくにもある。今年に入って道徳の授業を何回も受けた。それなりには道徳という教養を身に付けたのだ。ぼくはボケーっとしたり肩で風を切るために学校に行っているのではないのだ。ちゃんと学んでいるのだ。



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