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三日月

ghame

(63) 選択

  
  
  6月12日 金曜日 

6時のアラームで目を覚ました

 昨夜は辛くて、やるせなくて、神を呪った。

きっと眠れないと思っていたんだけど、使い過ぎた脳が疲れ果てて強制終了したようだ
 おかげで、今朝の脳は活躍してくれそうな気がする。

 さて、こうなってしまっては
私の答えは決まっている

 ズキの事なんてどうでも良い、お断りしましょう。

 カズが、あんなにボロボロになって辛そうにしているのなら
 私の"運命の人"なんて捨ててしまいましょう!
元々一生独身を決めていた事だし、ゴールになんて辿り着かなくても良い

 それが私の決断だ!!

カズが、あんなに泣き虫だったとは、、
「これからは カズ、もう泣かないで!と、必要な時には慰めてあげよう。」
 その方がずっと清々する

 
その時
 先に起きた母親のベッドのチェストの引き出しから音楽が聴こえた。
「何だろう?」
 引き出しを開けると、見た事のないスマホが鳴っていた。

  これって、もしかして??
ピンと来て、取り出す

 エリの心臓の バクとバクの間隔が長くなった感覚に襲われる

ロックがかかってない!!
 (中身が見れるわ)
はやる気持ちが抑えきれない。
 
「やっぱり!!」
思った通りアドレスが神ものだ!!

 神は お母さんだったの?信じられない!!

しかも、思った通りカズにもメールが送られている。

5/17. 焼き芋
5/17.ヘアカット
5/18.1日1回外出
5/19.ジョギングと履歴書
5/20.あいさつ
5/21.あいさつは負けるな
5/22.相手を誉める
5/23.服を買いに
 →会社用ですか?自宅用ですか?
5/23.自宅用だ
5/24.みたらし団子
5/25.誰かを飲みへ誘う
6/12.
 →お疲れ様でした

 やだ、まいったなぁ〜
 ウチの母親の陰謀だとは、カズにも申し訳ない事をしてしまったな、、

 更に、よーく調べて見ると
ちょっと待って!!オカシイ!

 最後の送信の使用履歴の日付が5/25になっている。
 しかも私にはメールなんて送られた痕跡も、アドレス登録もされていない。
「??」
 そうだ、ご利用明細を見れば良いのか。
やっぱり26日以降使用されていない。

 念の為もう一度アドレスを確認すると、一致している。
  試しに、私のスマホから神へメールを送信してみると、ちゃんと届いた。
6/12
    →馬鹿!

 26日からは、いったい誰がどこからメッセージを送って来たの? 

 それと、お疲れ様って、ゲームのクリアみたいな
コレは何??

 更に謎なのが、動物園や新しい出会いとか、プロポーズの話しなんて、教えてないのに母さんはゴール間近なんて、言葉どっから出るのよ。 

 あーわかんない。 

 でも、このメルアドを使って、何かを解決する事が出来ないかしら?

 カズを解放してあげなきゃ!

アドレスを開いてメールを打つ。

<卒業、おめでとうございます。今日からあなたは自由です、あなたの見たい未来を見るべし>

  送信

 あ!もう一つ大事な事を伝えなくちゃ。

 「カズ、どうだ!」
    送信

さらにもっと送信しようと、内容を悩んで書いていると、下でお母さんが仕事用のサンプルなのか、家具でも移動させ始めたようでドタバタ聞こえて来る。

 いきなり騒々しく寝室のドアが開いて

「やっぱりエリ!お前が神だったのかぁ〜!!」

カズが寝室に入って来た。
 顔は、困惑と、面白がっている?
と、言った感じの表情か?怒ってるも、入っている。

「待ってそれは誤解よ!」

 クシャッとした頭で、襲いかかって来た。
短パン姿の2人がベットの上で、スマホを取り合い格闘となった。

 驚いて後をついて来た忍は、二人の様子を見ると呆れて1階へと降りていった。

 落ち着くと、ベットに2人並んでゴロンとして スマホを覗き込んで。

 カズは、スマホにさっき届いたメッセージを見返してクスッとする

<佐藤海里は、あなたの昨夜の様子に心痛めています。その傷を今日から全力で癒すべし。毎年クリスマスには三日月をプレゼントするべし。シャボン玉の液が切れたら買うべし。動物園の年パスは毎年二人分買うべし。本当の彼女は佐藤海里にするべし>

「なんだこれ?鈴木はどうしたんだ?」
 そう言うと、メールを打ち始める

 カズからの返信が来た
<全部買ってやるから、彼女になってください>

 私はさっき書いていたメッセージも、そのまま送信すると、それを見たカズが驚いた顔をして、一瞬止まる。

 それからクスッってして、私ををチラ見して、返事のメールを書いている。

 私としては、ものすごい覚悟で送ったメールなのだが、決断の時はもう既に来てしまっている。
 モタモタしていられない。

  カズから返信が来た

<待ってろ!>
 

 オレは、今届いたメールを見て返事を送信した。
その返事を見たエリは
 「キャン」と一声吠えて布団に潜った
 届いていた神からのメッセージの内容はこうだ
<佐藤海里へ求婚すべし>
 大胆なエリからのプロポーズだった。
先を越されてしまって、返り討ちにしてやりたい。

 彼女は、ズキのヤツでなく、オレを選んでくれた。

 一方、
鈴木は飛行機の機内で考えていた
(昨夜は驚いたな、桜井三日月もタイムカプセルから取り出したようじゃないか?あの二人の世界には誰も踏み込めないだろうな。負けたな)

 それから2人でお母さんを問い詰めると双方の母親だけでなく三木谷社長もグルだった。
 どうやら3人は、同級生で。
 同窓会の席で思いつて始めた事らしいのだが、やっぱり5月25日のメールを最後にスマホは寝室のキャビネットの引き出しにしまったままだったようだ。

 そうなると、その後の神からのメールはいったい誰が送信したのだろうか?
「エリ、神から届いたメール見せて」
「やだ」
「カズ神から届いたメール見せて」
「やだ」

 お互い内容を見せたくなかったので、幸せいっぱいな私達は神メールなんて、どうでも良いほど舞い上がっていて
「不思議だね~で終わってしまった」

     それから、私の部屋のソファーに移動して、お団子の話、誉めるの話など謎解きを2人で楽しくして、カズの仕事が完全に遅刻だと言う事に気が付き慌てて解散した

 更に、も一つ種明かしをすると
みたらし団子は、三木谷社長の食べたいリクエストで、博子は人数分の仕込みをしてあった。と、言うから驚きだ。



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