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三日月

ghame

(41) 寝言は寝て言え

          
      6月5日 金曜日

「一つ聞いても良いか?エリはお料理できるの?」
「一つ聞いても良い?カズお料理できないでしょ?」
「そうなんだ、料理出来ないニートのくせに良いもん食ってた。オフクロの作るご飯だけを楽しみにして生きて来た」
「何それ?大袈裟ね! 家は、お母さんも働いているから交代で食事を作ってて、普通のものなら作れるよ!」
「そっか、同士だと期待していたのに残念だ。」
「お料理出来ると良い事たくさんあるんだから。」
「例えば?」
「好きな時に、食べたいものが、好みの材料で、好みの味にして食べられる。」
「それは、好き嫌いが多いニュアンスに聞こえるぞ」
「そうなのかな?嫌いなもは特に無いけど、今どうしても食べたいってものはあるかも」
「トーフか、それはトーフに決まってる。オレは、旨そうな匂いがして来た食べ物は何でも食べたくなるな。」 
 なんかこの頃、カズが山下くんに寄って来てるよね!口調も明るくなって、いい傾向なんじゃないかな?

「それは、性別の違いみたいなものかな?山下くんもきっと匂いがするもの全部食べたい派だと思う。」
「納得」
「じゃ後で」
更衣室に行くのでカズとは別れた。

 お昼休みになり 鍵を開けていつもの様に待っていると、10分くらいしてドタバタと3人が入ってた。
「笑顔の補給をさせてください」
「いや!これは有料なの、未来の旦那様の為に貯金してるんだから満期になるまで切り崩せないものなの!」
「何だとコラ、勿体ぶって お子ちゃまにくせして旦那さまだと!オレより先に嫁行ったら許さんぞ!こうなりゃ力ずくで、こちょこちょするぞ!」
「こら、熊!人間を襲うな」

「課長!お疲れ様です人里に熊が出た」
「課長、今日もお美しい」
「エリ、こいつら出禁にするか?建物が揺れる!」
「そんな~王子、私もですか?ひどいですよ、出禁は熊だけじゃ無いんですか?」

「それが、この熊はココハ姫の居ないところでは 案外静かなんですよ。餌がある場所に現れる、そうゆうヤツなんです。」
「普段は寝てるの?」
「なるほど、寝てるから静かだったのか?書類で出来たお山で!主任、今日は定時で上がれるんですか?巻きでお仕事して下さい、夜は楽しい宴ですよ」
「それ、楽しみにしてるんだよ!お仕事頑張る」
「主任、じゃあ今夜の為に笑顔をあげるから、ささ、こちらへ」
 と言って三木谷さんが私の横に並んで顔一杯の笑顔を作ったので、その顔を見て私もつられて笑ってしまった。

「天使のダブルエナジー、ごちそうさま。」
「トリプルでやろう」と、言って山下に向かってカズも顔一杯に笑って見せている。

 まるで学生の戯れあいみたいなこんな時間がいつまでも続くと良いなぁ〜
 
「主任、お弁当ありがとうございます。はい幕の内8000円で良いんですよね?何が入ってるのかな。卵とソーセージだ!定番の」
「それは、オレからの初回サービスだ!それ食えやぁデカクなんぞ我が家の家族はこれ食ってるからでけーんだ。それによく見ろ肉じゃがも鮭も入ってるだろ?鮭食ったらココハも熊だ!うししし」
「食べ辛くしないでくださいよ!主任のお母様の味ですね!これ食べて育ったのか。主任幸せ者ですね。」
「何だ、ココハのオフクロは飯作ってくれなかったのか?」
「うん、両親とも仕事が忙しくて。どちらかというと、おばあちゃんっ子だったかな?」
「じゃあ、ココハは笑顔貯金してるから子供にはこんな顔させんなよ」
「こんな顔って、どんな顔ですか?」
「勝手に怒んなよ、顔は可愛い。表情が寂しそうな時があるかもな~って言いたかったの」
「よし、許そう。」

 この2人お似合いじゃ無いの?
何だかいつも楽しそうだから、くっついちゃえば良いのに。
「三木谷さんは、お付き合いしている人は居ないの?ボーイフレンドとか?」
「いません。理想高いんで」
「どんな理想?」
「ハンサムで、スマートで、お金持ちで、金髪」
「何だそりゃ?アホか、お前は?寝言は寝て言え!」
「あはは、やっぱり?でも理想だからほっといて下さい。」
「鮭食ったから、ココハももう熊だ雄熊探せ!」

「課長は?どんな人が理想ですか?」
 三木谷さんに尋ねられた。
「そうね。他人に流されず自分を持ってる人かな?」
「深いな、今夜続きを聞かせて下さい。。ではでは後ほど~主任お弁当箱洗って来ます」

歯磨きをするために、三木谷さんは先に帰って行った。



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