三日月
(33)デート
5月31日 日曜日
今日は人生初デートだ
7:30に家の前で待ち合わせをしていて5分前にメールを入れてから家から出た。
今朝も着ていく服を決めるのに雑誌を開いて悩んだ。
なんといってもモデルチェンジした敵は手際い。
デニムパンツはこげ茶に決まっていたので、それに昨日買ったVネックTシャツは白、麦わらの中折れ帽もマツゴローから教わった通り少し後ろにずらして被る、バックは革製のワンショルダーを選んで、雑誌を広げた程の仕上がりじゃないな、、と、思いつつ表でしばし待つ。
エリは約束の7:30丁度に玄関から姿を表す。
昨日買ったチェックの綿シャツは肩がフリルになっていてオレの好みだ、パンツはすっきりしたカーキそれにスニーカーを履いていて小洒落てまとまっている、髪はパサっと垂らしていてメイクはホッペがほんのりピンクで愛らしくて、オレには20代にしか見えない。
「女心をくすぐられて舞い上がったわ。」
いきなりおはようの挨拶もなく、オレの妖精は眩しい笑顔で感想を述べるので、オレも感想を考える
「オレは、どんな気分かな?まだ見慣れないけど、エリより愛らしい子はいないんじゃないのかな?って思った。」
それを聞いたエリは軽くうつむいたので、表情は見えない。
顔を上げると
「そっか、好みの髪型やファッションの効果って絶大なのね!じゃ、行こっか」
オレは納得した。
エリのことは女性としては見れないけど、好みの女性とデートに行くのはワクワクする、それが気楽な隣人だと尚さらだ。
待てよ、好みの女性って今確かにエリのことを思った。
オレの好みはエリなのか?
となると、エリは出会った頃から変わってない最初っから好みの女性はエリだったってことになるのか??
なんだよ?どう言うことだ?祖父の言っていた「嫌い嫌いも好きのうち」ってこの事なのか?
イヤそんなはずは無い、女性としては見れない。
新しく生まれた問題に答えが出せずに動揺していた。
混雑前にお目当ての熊コーナーへ連れて行ってあげたかったので、表門から入り、まずはパンダコーナーに行くと、パンダを目の前にしたエリは オレの横で静かな感動をしてスマホを取り出し写真なども写した後ぼそっと一言呟いた。
「かっかわいい。」
「オレも欲しいエリの写真が、パンダと一緒に写しても良いかな?」
無意識に言葉が出ていた。
「私もカズの写真欲しい、一緒に撮らない?」
「2ショット写真良いね。」
早速近くにいる人にお願いして撮ってもらった。
そして写った写真を見てみると2人は棒立ちで、よそよそしい。
写真なんて最後に写したのはいつのことか、普通はどんなポーズで写るものなのかな?
不意に写真を見ていたエリが爆笑を始めた
「私たちらしく無い?これは記念すべき1枚目だから、大事にしましょ。カズも写真なんて写されたことないんでしょ?今日は100枚撮ろう!後99枚。同じポーズしちゃだめよ!」
「え?」
その時、真っ直ぐオレを見つめて蒸気した頬で笑顔を見せてくれたエリに少し強い風が吹いて、長い髪を弄び金色に美しく空に広がった。
そして、オレの世界が色付いた様な気がした。
「上野動物園って508種類の動物がいるそうよ!こんだけいれば何とかなるでしょう!1人ノルマ50枚ね!」
エリの写真が50枚も手に入ると思うとワクワクするけど同じポーズはダメって、一つも思いつかないのに困ったなぁー
「よーし、そうと決まったら次はフクロウよ!」
「エリィーなんか、余裕あるね。オレすごい不安。。ポーズってそんなにたくさんこの世に存在する物なのか?」
「なければ作るの!新しいポーズを」
振り返ったエリは、動物園マジックにかかり蒸気しっぱなしな頬が生き生きとしていて最高に眩しかった。
「よしゃ乗った!2人で自撮りも挑戦して見ない?」
「あ!それ私もやったことない。やってみよ」
早速フクロウの前でオレが手を伸ばして自撮りに挑戦してみる。が、上手くいかない。顔が切れてしまう。自宅で練習しておこうと思う。
「あ!ハサミのお仕事忘れてたあ”ー」
いきなり明日は月曜日で、ハサミとしていた約束を思い出した。
「やっべ!この分じゃまた3秒したらまた忘れる自信ある」
「カズ、なんのこと?急ぎの用事を思い出したの?」
「いや、ハサミさんの美容室の事務処理をお願いされていて、明日まで下準備しておくつもりでいたんだ。」
「詳しく聞かせて!手伝うわ」
「やべー。オレ、1週間も忘れて何やってたんだ??」
 エリに説明すると、スマホで早速検索してくれた。
「これなんてどう?」
「その手があったか!最悪はこの手でいこう、無料アプリがあるね!」
「明日なの?入力で手伝えることがあれば、私も協力するわよ」
「それは助かる、會社が終わったら早速行ってみよう」
「そうだ!エリの写真待ち受けにしたら怒るよね?」
彼女の写真を、待ち受けにするのはどんな気分なんだろう??
「そんなことしたらカズの写真も待ち受けにするわよ!」
「オレ、それ嬉しいかも!」
やっぱ、彼女の写真を待ち受けにするのは、ハズいか、、、。無しかな。
「よし、後98枚だ!」
それから、鷲、虎、猿、ゴリラ、ばく、象などの前で基本その動物の真似をするポーズで20枚ほどノルマを達成することができた。
「そういえば喉乾いてたりしない?休憩所に入ろうか?オレ、バードソングのメニュー見て来る。」
お茶を飲んでいるエリを残し見に行くことにした。
戻って見ると、ほんの15分ほどの間だったと言うのに、エリは二人組の男性から声をかけれれていた。
アイツら何だ?ムカつくな。
「なんのお話ですか?」
「チッ」
という顔をして行ってしまった。ナンパだな!
「急に話しかけられてビックリしちゃった、雑誌の取材で写真撮らせて欲しいと言われて困ってたとこ。断るって言うのも簡単じゃないのね」
「あいつらオレに向かってチッって顔したゾ!」
   ゼッテーナンパだ!ゼッテーナンパだ!早速気を付けないと。
「エリ、暑くなって来たけど疲れてないか?腹減ってないか?」
「良いわよ、お昼にしましょ。」
エリはクスッと笑顔を見せてくれて、オレのイライラが洗い流された
今日は人生初デートだ
7:30に家の前で待ち合わせをしていて5分前にメールを入れてから家から出た。
今朝も着ていく服を決めるのに雑誌を開いて悩んだ。
なんといってもモデルチェンジした敵は手際い。
デニムパンツはこげ茶に決まっていたので、それに昨日買ったVネックTシャツは白、麦わらの中折れ帽もマツゴローから教わった通り少し後ろにずらして被る、バックは革製のワンショルダーを選んで、雑誌を広げた程の仕上がりじゃないな、、と、思いつつ表でしばし待つ。
エリは約束の7:30丁度に玄関から姿を表す。
昨日買ったチェックの綿シャツは肩がフリルになっていてオレの好みだ、パンツはすっきりしたカーキそれにスニーカーを履いていて小洒落てまとまっている、髪はパサっと垂らしていてメイクはホッペがほんのりピンクで愛らしくて、オレには20代にしか見えない。
「女心をくすぐられて舞い上がったわ。」
いきなりおはようの挨拶もなく、オレの妖精は眩しい笑顔で感想を述べるので、オレも感想を考える
「オレは、どんな気分かな?まだ見慣れないけど、エリより愛らしい子はいないんじゃないのかな?って思った。」
それを聞いたエリは軽くうつむいたので、表情は見えない。
顔を上げると
「そっか、好みの髪型やファッションの効果って絶大なのね!じゃ、行こっか」
オレは納得した。
エリのことは女性としては見れないけど、好みの女性とデートに行くのはワクワクする、それが気楽な隣人だと尚さらだ。
待てよ、好みの女性って今確かにエリのことを思った。
オレの好みはエリなのか?
となると、エリは出会った頃から変わってない最初っから好みの女性はエリだったってことになるのか??
なんだよ?どう言うことだ?祖父の言っていた「嫌い嫌いも好きのうち」ってこの事なのか?
イヤそんなはずは無い、女性としては見れない。
新しく生まれた問題に答えが出せずに動揺していた。
混雑前にお目当ての熊コーナーへ連れて行ってあげたかったので、表門から入り、まずはパンダコーナーに行くと、パンダを目の前にしたエリは オレの横で静かな感動をしてスマホを取り出し写真なども写した後ぼそっと一言呟いた。
「かっかわいい。」
「オレも欲しいエリの写真が、パンダと一緒に写しても良いかな?」
無意識に言葉が出ていた。
「私もカズの写真欲しい、一緒に撮らない?」
「2ショット写真良いね。」
早速近くにいる人にお願いして撮ってもらった。
そして写った写真を見てみると2人は棒立ちで、よそよそしい。
写真なんて最後に写したのはいつのことか、普通はどんなポーズで写るものなのかな?
不意に写真を見ていたエリが爆笑を始めた
「私たちらしく無い?これは記念すべき1枚目だから、大事にしましょ。カズも写真なんて写されたことないんでしょ?今日は100枚撮ろう!後99枚。同じポーズしちゃだめよ!」
「え?」
その時、真っ直ぐオレを見つめて蒸気した頬で笑顔を見せてくれたエリに少し強い風が吹いて、長い髪を弄び金色に美しく空に広がった。
そして、オレの世界が色付いた様な気がした。
「上野動物園って508種類の動物がいるそうよ!こんだけいれば何とかなるでしょう!1人ノルマ50枚ね!」
エリの写真が50枚も手に入ると思うとワクワクするけど同じポーズはダメって、一つも思いつかないのに困ったなぁー
「よーし、そうと決まったら次はフクロウよ!」
「エリィーなんか、余裕あるね。オレすごい不安。。ポーズってそんなにたくさんこの世に存在する物なのか?」
「なければ作るの!新しいポーズを」
振り返ったエリは、動物園マジックにかかり蒸気しっぱなしな頬が生き生きとしていて最高に眩しかった。
「よしゃ乗った!2人で自撮りも挑戦して見ない?」
「あ!それ私もやったことない。やってみよ」
早速フクロウの前でオレが手を伸ばして自撮りに挑戦してみる。が、上手くいかない。顔が切れてしまう。自宅で練習しておこうと思う。
「あ!ハサミのお仕事忘れてたあ”ー」
いきなり明日は月曜日で、ハサミとしていた約束を思い出した。
「やっべ!この分じゃまた3秒したらまた忘れる自信ある」
「カズ、なんのこと?急ぎの用事を思い出したの?」
「いや、ハサミさんの美容室の事務処理をお願いされていて、明日まで下準備しておくつもりでいたんだ。」
「詳しく聞かせて!手伝うわ」
「やべー。オレ、1週間も忘れて何やってたんだ??」
 エリに説明すると、スマホで早速検索してくれた。
「これなんてどう?」
「その手があったか!最悪はこの手でいこう、無料アプリがあるね!」
「明日なの?入力で手伝えることがあれば、私も協力するわよ」
「それは助かる、會社が終わったら早速行ってみよう」
「そうだ!エリの写真待ち受けにしたら怒るよね?」
彼女の写真を、待ち受けにするのはどんな気分なんだろう??
「そんなことしたらカズの写真も待ち受けにするわよ!」
「オレ、それ嬉しいかも!」
やっぱ、彼女の写真を待ち受けにするのは、ハズいか、、、。無しかな。
「よし、後98枚だ!」
それから、鷲、虎、猿、ゴリラ、ばく、象などの前で基本その動物の真似をするポーズで20枚ほどノルマを達成することができた。
「そういえば喉乾いてたりしない?休憩所に入ろうか?オレ、バードソングのメニュー見て来る。」
お茶を飲んでいるエリを残し見に行くことにした。
戻って見ると、ほんの15分ほどの間だったと言うのに、エリは二人組の男性から声をかけれれていた。
アイツら何だ?ムカつくな。
「なんのお話ですか?」
「チッ」
という顔をして行ってしまった。ナンパだな!
「急に話しかけられてビックリしちゃった、雑誌の取材で写真撮らせて欲しいと言われて困ってたとこ。断るって言うのも簡単じゃないのね」
「あいつらオレに向かってチッって顔したゾ!」
   ゼッテーナンパだ!ゼッテーナンパだ!早速気を付けないと。
「エリ、暑くなって来たけど疲れてないか?腹減ってないか?」
「良いわよ、お昼にしましょ。」
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