最強のカップルはただ単に楽しみたい ~最強(トール)と天魔(パートナー)の学園無双~
第一章 ~入学試験~ 10 フェイロの現夢想
「ところで、フェイロの現夢想はどういうものなんだ?」
「えっとー……」
「話せる分だけでいい。折角だし、少し助言が出来ればと思ってな」
「私も、何か気づいたことがあれば言うの。だから、さっさと言うの」
「わ、分かりました。……僕の現夢想は、気拡散。空気を集めた後、それを解くことで衝撃波を発生させるものです」
その言葉を聞いて、相馬はフェイロの頭を小突いた。かなり、強めに。
「お前なぁ……『させる』じゃなくて、『させられる』、だろ?」
「と、どういうことですか?」
頭をおさえながら問いかけるフェイロに、相馬は呆れたような表情を浮かべた。ノイなんか、小さくではあるが、ため息まで吐いている。
「いいか?現夢想っていうのは、事実上限界が無いものだ。それなのに、はなから空気の圧縮後の解放だけしか出来ないと思ってたら、それが足枷になって現夢想が成長しなくなるぞ」
「な、なるほど……気をつけます。……それで、今の弱い状態で、どうにかする方法はありませんか?」
現夢想の成長を阻害する考え方をやめたからといって、すぐに現夢想が成長するわけでもない。試験に受かるために、フェイロは今の状態での戦い方を求めた。
「そもそも、フェイロは気拡散とやらを、どういう風に使ってるんだ? それによって、どうアドバイスをするかも変わるんだが」
「あ、そうですよね。えっと、集めた空気を掴んで、叩きつけることでダメージを与えるのが基本戦法です。実は、空気を集めるのにある程度の時間が掛かるもので、相手の攻撃を回避しながら集めるとなると、手のひらが一番いいんですよ」
「空気の収集に掛かる時間、か。だが、初撃は別だろう? 事前に集めればいいんだから、どこにでも集めることが出来るはずだ」
「相馬の言う通りなの。相手と自分の間に集めておいて、のこのこと近づいてきたところで拡散して衝撃を与えたり、相手の頭の後ろに集めた後に拡散させて脳震盪を起こしたり。……色々考えられると思うけど、そこらへんはどうしてるの?」
「え、えっと……」
言い淀むフェイロに、二人はジトっとした目線を向ける。言わなくても、そういう工夫をしていなかったのは明らかだった。
「ま、いいけどな。脇目を振らずに一つのことに集中するのは、別に悪いことじゃないし」
「結果論ではあるけど、確かにそうなの。実際、相馬も一極特化型だし」
「え、そうなんですか?」
「ああ。因みにノイは万能型だな。どちらにも、メリットとデメリットがある。試験の時にはある程度見せることになるから、お前がどっちを選ぶかの参考にするといい。……だが、その前にお前の戦い方を考えないとな」
なんだかんだ、ほとんどの話は後でも出来る。結局一番重要なのは、この後の試験をどう切り抜けるかなのだ。
「そうですね……さっきノイさんが言った、自分と教師の中間に空気を集めて、教師が近づいてきた瞬間に解放する方法がいいでしょうか?」
「残念だが、それは邪生には通用しても、教師には通用しないと思うぞ。多分、受験者の攻撃を待ち構える感じでくるだろうからな。……逆に、人相手だからこそ、取れる選択肢もあるわけだが」
相馬はニヤリと笑うと、フェイロにその方法を伝えた。
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
   
「えっとー……」
「話せる分だけでいい。折角だし、少し助言が出来ればと思ってな」
「私も、何か気づいたことがあれば言うの。だから、さっさと言うの」
「わ、分かりました。……僕の現夢想は、気拡散。空気を集めた後、それを解くことで衝撃波を発生させるものです」
その言葉を聞いて、相馬はフェイロの頭を小突いた。かなり、強めに。
「お前なぁ……『させる』じゃなくて、『させられる』、だろ?」
「と、どういうことですか?」
頭をおさえながら問いかけるフェイロに、相馬は呆れたような表情を浮かべた。ノイなんか、小さくではあるが、ため息まで吐いている。
「いいか?現夢想っていうのは、事実上限界が無いものだ。それなのに、はなから空気の圧縮後の解放だけしか出来ないと思ってたら、それが足枷になって現夢想が成長しなくなるぞ」
「な、なるほど……気をつけます。……それで、今の弱い状態で、どうにかする方法はありませんか?」
現夢想の成長を阻害する考え方をやめたからといって、すぐに現夢想が成長するわけでもない。試験に受かるために、フェイロは今の状態での戦い方を求めた。
「そもそも、フェイロは気拡散とやらを、どういう風に使ってるんだ? それによって、どうアドバイスをするかも変わるんだが」
「あ、そうですよね。えっと、集めた空気を掴んで、叩きつけることでダメージを与えるのが基本戦法です。実は、空気を集めるのにある程度の時間が掛かるもので、相手の攻撃を回避しながら集めるとなると、手のひらが一番いいんですよ」
「空気の収集に掛かる時間、か。だが、初撃は別だろう? 事前に集めればいいんだから、どこにでも集めることが出来るはずだ」
「相馬の言う通りなの。相手と自分の間に集めておいて、のこのこと近づいてきたところで拡散して衝撃を与えたり、相手の頭の後ろに集めた後に拡散させて脳震盪を起こしたり。……色々考えられると思うけど、そこらへんはどうしてるの?」
「え、えっと……」
言い淀むフェイロに、二人はジトっとした目線を向ける。言わなくても、そういう工夫をしていなかったのは明らかだった。
「ま、いいけどな。脇目を振らずに一つのことに集中するのは、別に悪いことじゃないし」
「結果論ではあるけど、確かにそうなの。実際、相馬も一極特化型だし」
「え、そうなんですか?」
「ああ。因みにノイは万能型だな。どちらにも、メリットとデメリットがある。試験の時にはある程度見せることになるから、お前がどっちを選ぶかの参考にするといい。……だが、その前にお前の戦い方を考えないとな」
なんだかんだ、ほとんどの話は後でも出来る。結局一番重要なのは、この後の試験をどう切り抜けるかなのだ。
「そうですね……さっきノイさんが言った、自分と教師の中間に空気を集めて、教師が近づいてきた瞬間に解放する方法がいいでしょうか?」
「残念だが、それは邪生には通用しても、教師には通用しないと思うぞ。多分、受験者の攻撃を待ち構える感じでくるだろうからな。……逆に、人相手だからこそ、取れる選択肢もあるわけだが」
相馬はニヤリと笑うと、フェイロにその方法を伝えた。
フォローといいねをよろしくお願いします。いいねは、面白いと思った話だけでいいので。
   
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