ひと夏の恋じゃ終わらない

語らい。

理由と動機

登校中、僕は藤木から昨日の行動、今日の行動はなぜ起こしたのかを聞いた

まとめるとこういうことらしい

藤木は、彼女から僕のアフターケアを頼まれていたそうだ

夏休みに僕が彼女を目撃したあの日

彼女も僕のことを見つけていたという。

だからこそ、僕のことを心配した彼女は

それこそ極端な話し僕が学校をやめるとか

おおよそそう言った心配をして

僕の家まで教えたらしい。

……浮気した女のすることじゃないよな

苦笑が零れるが、彼女なら僕が余計なお世話だと思うことなんて分かっているだろう

だとしたら……

「それ、口止めとかされてない?」

「あ゛……」

どうやら、賢かった彼女と違って

藤木はあまり頭がよくないらしい

「ごめん……柚子には内緒にしてくれない?」

「わかってるよ、ていうか俺柚子の連絡先消したし、学校でも話すことは無いだろ」

そう、僕らはもう終わったんだ

浮気していた元彼女と友達に戻れるほどいい性格を、僕はしてない

「そっか……」

……?なんだその悲しそうな顔は

まぁ学校にも着くし、こいつのこと考えても分からない

「じゃあな」

そう言って僕は自分の教室へと向かった

藤木もまた、自分の教室へと向かう

「また、放課後ねっ」

不吉な言葉を残して

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