結構マジでやってます。

ノベルバユーザー458883

54話 違和感は気のせい。

「来たか和歌。次やってもらうがいいか?」
「はい!お願いします!」
「やる気があっていいな。では相手はルカに…」
「「そんな!!??」」


網野さんの元に走って向かった先輩はやる気いっぱいだ。
相手はルカさん?なのかな。
リコさんとルカさんがはもって講義した。


「私は戦えないわ。見たいのよ!」
「リコがやりたいよー!」


ルカさんはやりたくないの、そんなで。
リコさんはやりたいの、そんなだった。
ん?見るってなんだ?気になるな…。


「あ、あぁ。そ、そうだな。冗談だ。リコやれるか?」
「うん!やるー!!きりんさんありがとう!」
「きりん。ありがとう!!」
「んー2人の温度感が…まぁいいか。」


網野さんは困った感じではあったが、相手はリコさんに決まったみたいだ。
見るの謎は見事にスルーされてる。
ずるずる…。
ヘレンさんが隣まで来た、ローランドさんを引きずりながら。


「ヘレンさん、ローランドさんが可愛そうですよ…。」
「…そうか?」
「あ、いえ。ヘレンさんがいいなら?」
「…始まるぞ。」


ヘレンさんに言われ先輩の方を見る。


―ダンッ!


2人が勢いよく走り出して2人はそのまま…。


―ゴン!


「いったぁぁい!リコちゃん、石頭すぎるよぉーー。」
「いっ…たくない!ってレディーに石頭はないよ和歌。」
「強がっちゃって。リコちゃん涙目じゃん!」
「い、いたくないもん!和歌はまだまだだね!」
「「「………。」」」


何が起きたのかって?
2人で突撃して頭でぶつかり合ったんです。
それを見ていた俺達は言葉にならず黙ってしまう。


「いてて。でも、まだ負けてない!」
「リコだってまだまだこれからだよ!」


―ガン!バシン!ガン!バシン!
―ダン!バシン!ガン!バシン!


「俺達が戦っていたより、男らしい戦いですね、ははは。」
「…あ、あぁ。」


始めのぶつかった時もそうだが、2人は今お互い殴りあっている。
攻撃をかわす事は無く、しっかり防御をしている。
俺は乾いた笑いに、ヘレンさんも少し動揺しているみたいだ。


―ガン!バシン!ダン!バシン!
―ダン!バシン!ガン!バシン!


「ルカよ。2人はあれでいいのか?」
「いいわ。いいの!…ん?これは、まさか!ありえるの!?」
「聞いていないか。まぁいいか。…いいのか?」


2人の戦いは激しさを増すばかり。


「やるわね和歌。てりゃ!」
「リコちゃんもね!せい!」
「そろそろ、5分だな。そこまで!!」


―ピタ!


「楽しかったわ。ありがとう、リコちゃん。」
「リコも楽しかったよ。ありがと、和歌。」


殴る手を下げて、がっちり握手をする2人。


「なんだろう。この違和感は。」
「…気のせいだ。」
「そうですねー。」


俺とヘレンさんは、違和感は気のせいだって事にした。
先輩とリコさんの戦いは引き分けで終わった。





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